2017年11月8日水曜日

それでも私は酒を呑む

ふつか酔いって最近ないよね、と言った舌の根も乾かぬうちに
ふつか酔い。


体調がひどく悪かったのに、
会いたかった友だちと
初めて会ったひととの席が
どうにも楽しくて
浴びるほど飲んだせいだ。
なにがなにやらわからぬまま、翌朝出勤すると
たまに会う、同じビルで働く女性が、
両手にそれぞれ紅葉した桜の葉を持って
とてもうれしそうに、やってきた。

おはようございます、とあいさつすると突然

ねえ、あなたお嫁に行った?

と、その女性。

めんくらって
え、ええまあ・・・行ったといえば行ったかな、と
あいまいな返事をすると

やっぱり!
あなた、いつもかわいらしいし、おしゃれだもの
大好き!

と、その女性。

・・・・・・・・・・・・

ふつか酔いで、
あたまにもやがかかっていたので
なにがなにやらわからぬまま
あいまいに笑って、その場を離れた。


年上女性になぜか人気の、
マッチ売りの中年・・・

2017年11月7日火曜日

けっこう楽しんだみたいじゃないですか

11月3日 文化の日
今年最初で最後のマッチ売り。
「サンシャインステイトエスプレッソ」にて。
お天気のよい、あたたかな一日であった。
ようやくここのコーヒーが飲める、と
うれしくて2杯も飲んだら
店主に「飲みすぎ注意」と言われた。

お越しくだすったみなさん、
なかよくしてくだすったみなさん、
ありがとうございました。
(今ごろ・・・)

行商人の姿のまま、「ニューねこ正」へ寄って
早くも出来上がっていた、休日出勤の未亡人会メンバーと
お互いの労をねぎらう。


翌日、いつも走っていたコースを途中まで走るも
隅田川でなく、海が見たくなって
方向転換して、葛西臨海公園まで走った。

ひさしぶりに30㎞以上走って、
ひさしぶりに長風呂して、
ひさしぶりにていねいに、ミートソースをつくる。


夜は、愉しみにしていた、とあるトークライブの会場へ。
扉を開けたら、まじめそうな若い男性ばかりが4、5人。

渡された紙を見たら
第一希望
第二希望
第三希望
と、書いてある。

なんの希望だろうか、と
席に着いて改めて、申込みの詳細を確認すると



トークライブは、ひと月先であった。
まちがえましたぁ!と
あわてて会場を飛びだし、おもむろに映画館へ。
先日観たやくざ映画を、もう一度。

またも帰り道に、
ポケットから何かを取り出す人におびえたり
近くで急停車した黒塗りのクルマにビクビクしたり。
帰り道に寄った酒場で
またも、日本シリーズを観るのに最適な席に通された。

2017年11月2日木曜日

明日は「秋の収穫祭」です

今年最後の一枚となったカレンダーを、めくった。
カレンダーでもやはり、白鵬は神々しい。



明日はいよいよ「秋の収穫祭」ですよ。

日時:11月3日(祝・金)10:00~16:00
場所:サンシャインステイトエスプレッソ
   東京都墨田区本所1-34-7
http://sunshinestateespresso.com/location

マッチはもちろんのこと
シールも、もちろんのこと




ブックカバーも、もちろんのこと
そうそう
あたらしいブックカバーも
お持ちします。
マッチ売りの中年が、オドオドとお待ちしております。

でも本当は
ああ
やっと、ここのコーヒーが飲める!
という気持ちの方が大きいのです。




たまに行くお店で、
前回まちがえて出されたなぞの料理が、今回になって判明。
焼きなすとピータン、発音が似ているのだろうか。
今回もまた、まちがえ料理あり。
赤貝とソーセージ、発音が似ているのだろうか。
でも、毎回まちがえ料理が、なぜか美味しいよね、と
友と首をかしげる。


たまに行くお店で、
野球中継を観るには最高の席に座ってしまった。
野球に興味はないけれど、
しめさばがバカに美味しい夜だった。

隣に座った、若い出張男子からおすすめを訊かれて
煮込みを勧めたものの、
本当はあの晩は、しめさばだった。

出張男子からさらに、
このあたりの最適なみやげものについて訊かれたので
たぬきまんじゅうと
バウムクーヘンを勧めた。




今夜は飲みに行かずに
荷造りするぞ。
「天国」の前日に入手したりんごやなしも、
残りわずかとなりました。

2017年10月24日火曜日

秋の収穫祭のおしらせ

念に一度の「秋の収穫祭」の日が近づいてまいりました。
日時:11月3日(祝・金) AM10:00~PM16:00
場所:サンシャインステイトエスプレッソ 墨田区本所1-34-7

最寄:大江戸線蔵前駅(A7出口徒歩4分)
   銀座線浅草駅(A3出口8分)
   浅草線蔵前駅(A2出口6分)
   浅草駅(A2-a出口7分)
   本所吾妻橋駅(A1出口10分)
   スカイツリー線浅草駅(10分)
浅草雷門まで徒歩10分 スカイツリーまで徒歩18分 両国国技館まで徒歩11分

ここでしかコーヒーを飲まないので
しばらくお邪魔できないときは
しばらくコーヒーを飲むことが、できない。
今年は、マッチのほかに
ブックカバーも持っていきます。

「いつもの」週末は天国だった

おさななじみが「いつもの」週末を過ごす場所へ
連れていってくれた。

ぶどう園にて
雨降りで寒いのに、ぶどうの甘い香りにさそわれて
ミツバチたちがぶんぶんとやってくる。
ゴルバチョフとなにやら関係のあるらしい「ゴルビー」など
今年のぶどうは、この日でおしまいとのこと。

さらにクルマを走らせて、神社のそばのパン屋さんへ。
目立たない、小さなお店なのに、
次から次へとお客さんがやってくる。
お昼どきには、きっとお店がからっぽになってしまうであろう。

次は秋のランチを食べに、川の近くのお店へ。
秋のおいしいものをいっぱいいただいたのに
青首大根のようなにわとりと
食べ散らかした写真しか残っていなかった。

ぱんぱんになったおなかを抱えて
お次は、果樹園。
ねこ母娘とおばあちゃん犬がじっくり選んでくれて
箱に入れたりんごや梨の上に
さらにサービスしてくれて、山盛り。

ふとっぱらな試食で、またも満腹になり
日本一美しい村のコーヒーを飲んだ。



台風で大騒ぎの日は、朝から秘湯へ。
色白ホストが、手厚く接待してくれた。
(三助ではない)

おさななじみと
すごい雨だねぇ、と言いながら
ほぼ貸切のすばらしい温泉につかって、
湯上がりにビールと、ここ自慢の餃子。

部屋をとってもらってあったが、
この温泉の主たちやホストと話すのが愉しかったので
食堂に移る。
鹿の燻製ときのこそばで、主たち秘蔵の酒をいただく。
また温泉につかって出てきたら、
あたりがうす暗くなっていた。


おさななじみの言う「いつもの」週末は
天国でしか、なかった。

2017年10月19日木曜日

横綱通りももう秋なのさ

寒い夜、いそいそと「ニューねこ正」へ。
小鯛おいしいよ、と美人女将に言われて
それをたのむ。
小鯛というより中鯛だね、と塩を振りながら女将が言った。

鯛が焼きあがるまで、つれづれ話しをしていたら
ふっと有線の曲が耳に入った。

この曲を聴くと、しみじみ、秋だなぁって思うんです、
などと言いながら
中学のころ、同級生男子が「この曲エロいよな」と言っていたのを
思いだした。

クラスでただひとり、早々に声変わりしていて身長も高く、賢い彼が
すこし苦手だったので、それを聞いてますます、畏怖の念を抱いた。
が、しかし
どこがエロいのか、皆目わからなかった。


先日、人生のパイセンたちと一杯やったお店でのこと。
おもしろいからトイレに行っておいで、
と盛んに言われたので素直に従ったが
民芸調の店内に合わせた、民芸調の飾り付けのトイレで
どこがおもしろいのか、皆目わからなかった。

が、手を洗う段になって気づいた。
これか!

あのころの中学生男子が感じた「エロさ」も
案外、これくらい単純なものだったのだろうな、と
わざわざカメラを取りに行って、トイレに戻った。

2017年10月18日水曜日

びわ湖はまるで海だった

栗をもらいに、「びわ湖高島くりマラソン」へ。

京都駅で待つ叔父叔母と昼食を約束していたので
駅弁や立ち食いそばの誘惑を振り切
・・・ることができずに、東京駅ホームにて
そばをすする。
俺ってほんと、こういうの、好きだよなぁ
と、新さんのまねをしてつぶやいた。(心のなかで)

前夜はやはり飲みすぎて、
酒くさい息を吐きながら
海のごとく大きいびわ湖をながめながら
しらさぎを数えながら
雨の高島へ。
どしゃぶりの中、なんとかかんとか、完走。

メタセコイアの並木道がすてきで
とにかくのどかで、自由で、よい大会であった。

参加賞のTシャツも栗も、大当たり。
初の近江ちゃんぽんも、温泉も、
地酒も、穴子めしも、松茸ごはんも、サバ寿司も、
全部最高であった。
・・・なのに、撮った写真が
れんこんベンチのみだなんて。

2017年10月12日木曜日

おんなじですね

「MOD BERBAR」にて
カーテンで仕切られた向こうがわの会話を
聞くとはなしに、聞く。
単身赴任でこちらに来ているというおじさんは
毎日両国橋を渡り、
毎日同じ惣菜屋でおかずを選び、
毎日ごはんを炊いて、
娘を愛し、
たまに自宅に帰る生活を、楽しんでいるらしい。

カーテンをがばっと開けて、
一杯行きませんか、と言いたくなった。



友だちの家に集まったときのこと。
私以外、みんな花柄のシャツだね、と言って
家主が、自室に入っていった。
しばらくして戻ってきた家主は
花柄のシャツに着替えており
花柄の洋服を持たない色白の彼女は
フルーツ柄のスカーフを巻きつけていた。
みんなでおそろいも愉しいし、
季節とおそろいも愉しい。
そんな傘は「しとしとぼっちゃん」にあります。

2017年10月10日火曜日

太刀魚のキムチ鍋を食べさせてあげたかった

年の離れた友だちと
快晴の休日に、ランチ。
観光客でごった返す他店を横目に、
「ぺろりレストラン」で
つもる話しをしながら、のんびり食事。


またね、と手を振ってから、
思い立って「うとうとシアター」へ。
うとうとなんて、1秒たりともできない
あっという間の、血沸き肉躍る時間。

やくざ映画を観たために、
映画館を出てから
黒塗りのクルマが止まるたびに
緊張が走る。

さっきまでの、穏やかで優雅だったランチタイムを
なつかしく思い返す。

ずいぶん多くの人間を、殺めてしまったものだ。
なんてね。
(すいません、見ず知らずの、ステキTシャツのあなた)

2017年10月6日金曜日

梯子酒ったら梯子酒

あの曲が頭から離れないなぁ、
と、脳内でヘビロテしていたら
突然、ラジオからその曲が流れてきた。
昨夜のライブで聴いた曲。
なかなか行くことのない街でのライブなので
早めに行って、街をうろつく。

ここかな、と思った酒場で
超高速で、やけどしそうな熱燗を2本。


ライブが始まり
「梯子酒」という曲でウェイウェ~イしながら
キリンラガーを飲む。

あ、これ梯子酒だ
と、気付いて
おのれのおしゃれっぷりに、ひとり照れた。

2017年10月5日木曜日

そんな夜もある

毎晩どこかで飲んでいるために
たまに「ハズレ」の夜もある。
やかましい客が、
あちこち席をうつったあげく隣にすわったり

はるか向こうの席で、うまそうに一服している客に
聞こえよがしに、嫌味を言う嫌煙家。
そんな夜は、さっさと退散するにかぎる。

反対側の席にいたふたりは、
きっと二軒めに行ったはず。
「ほら見て、まだこんな時間」
と、女性がささやいていたから。
帰り道
月を見上げて歩いていて
クルマにひかれそうになった。

危険だったけれど
我ながら
風流だ、
などと感心する。
川っぷちのベンチで、ひとやすみ。

このベンチでは毎朝、
仲のよいサラリーマンふたりが
一服して談笑している。

2017年10月4日水曜日

秋の夜長は「ザ・両国」と

きんもくせいが香るこの季節
ゆうべは、角を曲がったら
びんづけ油の匂いが漂っていた。
そりゃそうだ
両国だもの。

でも、意外な匂いも悪くないかも、と
翌日は自分の香りを変えてみた。
「サロン・ド・こけし」のマダムと
「MOD BERBAR」のオーナーを見習って、
少しはおしゃれをしないと。


脚の筋を傷めているため
飲酒とスポーツを禁じられている。
患部を温めてはいけない、というので
熱燗はお預け。
ビールを少し飲んで、おとなしく寝・・・
る前に、
「ザ・両国」もストレートで少々。

興がのって
長崎みやげのさつま揚げと
会津みやげのまこもだけを
長崎おでんのつゆで煮込んで、
ちょっとだけよ、と
つまんでいるうちに、
秋の夜は更けていく。

2017年10月2日月曜日

傷めた太ももだって、旅の思い出

旅の前日は
缶ビールでおとなしく過ごした。

現地に着くとすぐに、宿を飛びだして歩く。
昼食も食べたいが、早くまちの中が見たい。
初めて歩く、まちだもの。
翌日のマラソン大会の場所の下見もせず
チャリンコとも友達にならず
歩きに歩いて、昼食の時間を完全に逃すも
途中、なんとも好みの食堂を見つけてイン。

どんぶりめしをかっこんでいたおばあちゃんが
「ごめんなさいね、どうぞどうぞ」
と恥ずかしそうに立ち上がる。
夜は少しだけ地酒をいただいて、早く寝よう。
そう思っていたのに、そばでも食べようと入った2軒めで
地元のおじさんと話が盛りあがり
うっかり、にごり酒。

おじさんと入れ替わりに入ってきた人が
翌日の大会で走るというので、またもうっかり、おかわり。



翌日のハーフマラソンは、
途中から脚の付け根が
銀紙を噛んだようなかんじになって
なんとか完走したものの
残っていた写真は
特大アップルパイのみであった。



天然温泉が近くにあったのだけれど
昨日のおじさんに教えてもらったラーメン屋さんをめざして
脚をひきずりながら、炎天下を歩く。

途中、なんとも好ましい喫茶店で休憩をはさみ
ラーメンも美味しくいただき
また脚をひきずりながら
駅前のみやげものやさんへ。

ちいさなこけしをひとつ、買っただけなのに
見とれるほど美人なおばあちゃんが
つめたいものでも、飲んでいきな、と
椅子を出してくれたので
お言葉に甘えて腰かけて待っていると


・ジョア
・コーヒー
・りんごジュース
・かぼちゃと豆の煮もの
・おせんべいたくさん
・あまいお菓子
・おおきなくり3つ


が、次々にショーケースの上に並べられた。

「おいしいカレーがあるんだ、食べるか?」
と言ってくれたけれど、
昼食を食べたばかりなんです、と答えると
そうか、本当においしいんだけどな、と
残念そうな顔をした。

話をしているうちに結局、
ルーだけでも食べろ、と言われて
器にたっぷりのカレーをいただいた。
たしかにおいしいです、と言うと
そうだろ、とうれしそうに笑った。