2017年8月22日火曜日

うとうとシアターで うとうと

たまには映画でも観るか、と
向かった「うとうとシアター」で、うとうと。
映画のせいなのか
それとも、
新進気鋭の監督の感覚についていけなくなった
おのれのせいなのか。
(おそらく後者)
もやもやした思いを抱えて、開店したばかりの酒場へ。
この日は、美人姉妹が出勤しており
女将さんと大将と隣客とで、ねこ話。
30年前のねこの話で涙ぐむ、生まじめそうな隣客は
この晩、私に禁断の4杯目を呑ませた。



コーヒーを飲む習慣のないあなたでも
「喫茶ニャーゴ」のコーヒーが恋しくなる日があるはず。
それはもちろん、コーヒーだけじゃないんですけどね。
長年淹れてきた、コーヒーの匂いのしみついたお店のにおいや
手に入れたばかりの本を開くときの、静かな昂揚感。
あのどしゃ降りの花火大会は
人が少なくて、初めてきれいに花火が見られましたよ、とか

あの、しとしと雨の花火大会の夜は
湖のほとりで、優雅にビールを飲みながら見ることができたけれど
見えたのは、花火のしっぽばかりで
かんじんの花火は雲の中だったんですよ、とか

他愛もない話をしながら
マスターがていねいに淹れたコーヒーを飲む。
そんな時間も、ねまちで。

2017年8月18日金曜日

酔いどれ未亡人のブルース

我が家の大家さんのご母堂さまは
90に手が届く年齢だそうだ。

「BAR GABGAB」の白ママにちょっと似ていて
いつでも美しく、
物腰はやわらかで、おしゃれで上品。
それは
20年以上前に先立たれたご主人に
「いつまでも、きれいでいておくれよ」
と言われたから、と聞いた。
それを託されている「サロン・ド・こけし」のマダムは
たいそうはりきっていることだろう。

ある晩の「ニューねこ正」のカウンターにて
適量を呑んだので、そろそろお勘定を、と思っていたら
なんとなく、隣のマダムたちとおしゃべりが始まった。


「春に主人を亡くしたのよ」

「私も10年まえに旦那を亡くしたんだけど、まだ駄目ね」

「実は私も2年前に・・・」

「あら、全員未亡人じゃない」

「未亡人会つくりましょ」

「いいわねぇ」

「あなた、あの色男の獣医さんとこのマンションでしょう」

「ああ、ちょっといい男よね」

「でも家賃が高いから、引っ越そうと思ってて」

「あら、うち空いてるわよ。息子も独身よ」

「あの部屋、水道使えないじゃない」


何度か顔を合わせているマダムたち。
食べきれないから、と
まぐろ刺しをごちそうになったこともあるし
お酒をごちそうになったこともあるが
会えばいつも「はじめまして」

次の未亡人会は、いつだろうか。

2017年8月10日木曜日

旅の準備は、ぬかりなし

もうすぐ夏休み。
すこしの間、家を留守にするから
冷蔵庫の中の野菜などを
食べてしまわまければ、と
いつもよりしっかりお料理したために
うっかり
食べるものがなくなってしまった、きまじめな、あなた。
そんなときは「レストラン両国」へ。

オムライスとエビフライしか、メニューがないので
あれこれ迷うこともなく、旅の前日の食事を楽しむことができます。

おそめのお昼を食べたあとは
「BAR GABGAB」で、一杯だけワイン。
帰ったら旅の準備があるから、一杯だけ。

 弁当ヨシ。
 着るものヨシ。
読むものヨシ。
(これがもっとも重要)
宿の手配ヨシ。
飛行機のきっぷヨシ。
手みやげは「両国のさんぽ道」。

2017年8月9日水曜日

夏をあきらめない夜のブルース

毎年この時期には
誰にも告げずに、
好きなところへ、こっそり行くのが常であった。
が、今年は
ずいぶん前から考えていたのに
どうもピンとこないので
「すべすべ温泉ねこぞの」へ。
ここのじまんである、すべすべマッサージは
スタッフであるねこたちの手が
汗でべとべとになるのが気の毒なので
できれば、夏場はパスしてあげたい。

ねまちでいちばんいい季節は、まさに今。
夜はすずしい風が吹いて、お店をのぞいてまわるのに最適。

当時はきせかえセットが気に入っていたが
大人になった今は、「きせかえブティック」でお買いもの。
(冬ものが多い・・・)

海に行きたいな、
海を見に行きたいな、と考えながら、
ホームにすべりこんできた電車の行先を、じっと見る日々。

2017年8月4日金曜日

ある夏の朝

毎朝通るコンビニには、
その日その季節に合うレコードジャケットが
外を歩く人に見えるように、飾ってある。

夏に入ったばかりの頃には
ビーチボーイズや、若き日の若大将など。
偉大なミュージシャンの訃報を聞いた翌朝は
そのミュージシャンのレコードが、ずらり。
でも、忙しい朝のこと、みな横目で見て
通りすぎるのみ。

それが、ある朝。
黒山の人だかり、と言ってはおおげさであるが
出勤途中の男性ばかり何人もが、そこで
コーヒーを飲んだり、一服したり。

なにごとか、とすき間からのぞくと
ビキニ姿のセクシーな金髪女性のレコードジャケットばかり。
それは盛夏といってよい、ある朝のこと。
「両国のひと」を唄う、なぞの美人歌手のジャケットを飾ったら
やはり、殿方ばかりが集まるのかしらん。
「R.Y.O.G.O.K.U.」を唄う、イケメングループのジャケットを飾ったら
はたして、女性ばかりが集まるのだろうか。


この夏も、カクテルパーティのおしらせが、届いた。 
夏休みのなかの、ほんの一日、
予定を入れずに過ごす夜に、おこなわれます。

2017年7月28日金曜日

本とブックカバーの日々

半年ぶりくらいに、早朝ジョグを決めた。
この季節は、4時過ぎには明るいから、
「こうもりエアライン」と「はとエアライン」の勤務交替も
とまどっているようす。
(これは通りすがりのあおさぎ)



前の晩、お酒とともに、さつま揚げをおかわりしたら
いつも無愛想な料理人に、にっこりされた。
そこで初めて読んだ本がとてもすてきだったのと
さつま揚げがおいしかったこと、
料理人に笑顔を向けられたことで、
かなしかったことを、少しだけ忘れた。

「オロロン書房」で見つけた本の中で
おいしいスープは、ちょっとこわい、
という会話があったことを思い出した。
深刻な悩みを抱えながら
ハンガリーの冷たい石畳を歩いて帰宅して
お母さんがつくってくれた、あたたかいスープを飲んだら
その悩みが一瞬消えた、というもの。

わたしのおしゃれ心と乙女心は、
ずっと消えたまま、なんですけどね。
本とブックカバーのコーディネートにのみ
こだわっている日々。

2017年7月25日火曜日

いたずらに

たまには家で呑むか、と
なかなか使わない、お気に入りのグラスに
よく冷えた白ワインなぞ注いで、
おしゃれに始めた、宴会であった。

翌朝、お気に入りのグラスに入ったヒビと
友だちに送りつけた、意味不明のメールを発見し
はげしく落ち込む。
そんな朝をむかえたあなたにも
「おはよう商店」でなら、ぴったりな朝食が見つかりますよ。
ふたごのきゅうりとかね。



かなしいことがあると、ぼうぜんとしてしまい
かなしみがおそってくるのは、ずいぶん後。
それを過ぎると、
かなしんでいるのか
かなしんでいることにひたっているのか
わからなくなり
途中でふと、
いま、いたずらにかなしんでいるな、と
気付くことがある。
かなしいことの節目には、いつもかならず相撲があって
愉しく、真剣には見られないけれど
とても救われる。

しかし白鵬は、安美錦は、すごいなぁ。
(さばの山関のモデルは、朝青龍なんですけどね)


落ち込む日々に、またまた、好きな本を発見。
それはやっぱり「両国図書館」にて。
しかしこの図書館、どうして次々に
タイプの異なる、好きな本が見つかるのだろうか。
おそろしい!

2017年7月18日火曜日

黙りこんだふたり

たしか、日帰り旅行に出かけたはずなのだが
脳みその量が、日に日に目減りしているために
記憶がどんどん薄れてきている。
それは、お弁当を食べていないから。
おそばさえも、食べていないから。


食事らしい食事をとらないと、
旅の記憶も、うすれてしまうのか。
旅から帰ってすぐに、「土俵そば」へ向かった。

どんなに暑くても、酒は熱燗、と決めていたが
さすがにこの晩は、汗がふきだして止まらず。


朝ジョグを、ひさしぶりに決めた。

快適に走りながらも、頭の中は、
ジョグを終えてからの食事のことで、いっぱい。

友だちが送ってくれた、あまいとうもろこしやすいか、
どのタイミングで食べようか。
黄身が黒ずむほど、かたく茹でた、ゆでたまごの出番は?
さやいんげんの新しい食べかたは?

思いをめぐらしながら、
お気に入りの神社でおみくじをひいたり
みごとなバッタに感心したり
風にゆれる手ぬぐいと風鈴に見とれたり。

ふと
これは、ジョグではなくて散歩ではないのか、
と思ったが、暑さのために、すぐに忘れた。


夜、混みあった酒場でグラスをかたむけながら
スナップえんどうを、次々に口に入れていると
豆がひとつぶ、いきおいよく、隣へ飛んでいった。
隣は、なにやら話しこむ若い男性ふたり。
ごめんなさい、と手をのばして豆を回収したけれど
みんなで大笑いしたのちに、
ふたりの会話は、途切れてしまった。

帰宅後、大事にしていたグラスに、ヒビが入っていた。
エアコンをつけたのに暑くてたまらず、設定を見たら
29℃の暖房になっていた。
なぜこんなことになったのか、まったく覚えていない。

2017年7月14日金曜日

「すみだ川ものコト市」には参加しません

今年から、秋のみ、年一回開催となる
「すみだ川ものコト市」に、
今回は、参加しないことにした。
マッチ売りの中年には、
雨が降った場合の対処とか
・・・めんどうなのです。
かえる:
「こうしてますます、だめ人間になっていくわけだ」
ざりがに:
「そのとおり」


我が家より落ち着く、第二の台所。
にぎやかに呑むのに疲れた晩は、「ニューねこ正」にかぎる。
顔なじみのご夫婦が、かなりひさしぶりに来ていた。
単身赴任になったご主人が、仕事で戻ってきて、
家に帰る前に
いつもの席で、待ち合わせしたんだって。
わかります、その気持ち。

2017年7月12日水曜日

背筋を正すお店(深夜オープンらしい)

ある雨の夜、「MOD BERBAR こけし」へ。
帰りぎわ、むっつり無口なオーナーが
「雨、上がりましたね」
と、うっすら笑った。
ここだけのはなし、
「MOD BERBAR こけし」のオーナーが
新店舗をオープンするらしい。

美容院でも、サロンでもない、お店。
リラックスしに行くのではなく、
背筋を正しに行く、お店。
ああ、これ以上は言えない。


朝は、季節のコーヒーを飲む毎日であったが
夏はこれもおいしいですよ、と
「喫茶ニャーゴ」のかわいこちゃんに教えてもらった、
紅茶ソーダが、仲間に加わった。
朝からテンションの高いDJの声を、ラジオで聞きながら、
梅雨はまだ続くのか、などと考えながら、
ぐいっと飲むのさ、立ち飲みで。
梅雨はもう、終わりに近づいている。
けれど、もうひと雨きたら、
「しとしとぼっちゃん」の、金魚鉢の傘はいかが?
傘の中から雨を見上げて、海中から水面を見上げた感じを思いだして
来る夏を楽しみに。

名古屋場所も、波乱の毎日。
こけしの番傘さして、応援に行きたいよ。

2017年7月6日木曜日

せつないみかん

重たそうな買い物袋を置いて、
ひとやすみしている、女性がいた。
(※そんなときは『はとエアライン』『こうもりエアライン』へ
ご連絡ください)

酒場へ行くしか用もないので、途中まで半分持つことにした。
それにしても、大量の食べもの。

「このへんで大丈夫よ。ありがとう」
と言われたが、本当に大丈夫だろうか、と
考えていると
「どうしたの?!またこんなに買っちゃったの?!」
と、彼女の息子らしき男性が、自転車であらわれた。

すみません、ちょっとぼけちゃっているんです、と
申しわけなさそうに話す男性は、私と同い年くらいで
言葉も視線も、やさしそうであった。

かるく会釈して、その場をはなれようとすると
女性はすいかを、男性はみかんを、
買い物袋から取り出した。
押し問答ののちに、それらは、私の手に。
その晩の酒は、沁みたなぁ。
みかんが、やけにあまかったことも、せつなかった。

2017年7月5日水曜日

〽あな~た~が~いれ~ばぁあああ

匂いの記憶とともに罪なのが、音楽の記憶。
「両国のひと」は、カラオケには入っていないけれど
なぞの美人演歌歌手が、せつなくしっとりと唄いあげる
いい曲なんですよ。
何度か聴いていた曲の元ネタが、
20年以上前に聴いていた曲であることを知る。
おさななじみが勧めてくれたアルバムの中の、地味な一曲。

ひさしぶりに聴いたら、
涼しい部屋にいるのに、うだるような暑さがよみがえってきた。
そんなときは、気分を変えて
「ニャーニャーホテル」に、しけこむべし。

ただし、雨が降ってきたら
フロントのおじさんに追い出されるので、
この季節、ここでくつろぐのは、なかなかむつかしい。


匂いや音楽で、
枕をぶんなぐりたくなるような記憶がよみがえったら
・・・やっぱり、飲んでまぎらすしかないのか。

2017年7月4日火曜日

昨夜の続きで目覚める朝

朝目覚めて、昨夜読んでいた本の続きが気になった方は
「両国図書館」へどうぞ。
長いことかけて読んでいた本を、ある朝、ついに読了。
気付けば、涙で枕をぬらしていた。
が、
朝なので、余韻にひたる時間はない。

「両国図書館」の朝は
スムージーなどの、おしゃれなメニューはないけれど
熟れすぎたキウイや、熟しすぎたバナナくらいなら
ありますよ。


夜、酒場で本を読むことが、なかなかできない。
「おいてけ堀」では、
今なら、水なすや、とびうおの刺身がおいしいから
本から顔を上げて、うっとりと味わう。

愛想のなかった料理人が、いつしか「まいど」と
言ってくれていることに、気付く。
おつまみを大事に味わいながら一杯やっていると、
となりに座っていたおじさんが
「じゃ、お先ね」と、
小さい声で言って、お勘定して出ていく。

酒場の仲間に入れてもらったようで、なんともうれしい瞬間。