2017年9月7日木曜日

未亡人との再会

カウンターで、友だちと大笑いしながら呑んでいたら、
向こうがわに、未亡人会メンバーのひとりが座った。
友だちが手洗いに立ったときに
「こんばんは」とあいさつしたら
「あら、未亡人会の」と、にっこり。

あざやかな緑色のブラウスに、翡翠の指環がとてもきれいで
さみしげな横顔もうつくしく、つい見とれていたら
また一杯、ごちそうになってしまった。



ちかぢか、大切な用事があるというのに
いつもの美容院に行ける日がなくて
特別に紹介してもらった、夜の「サロン・ド・こけし」へ。
ホテルのカフェで話しをしているうちに、
少しずつまわりの景色が変わって
そのうちに、まったく別の店にいることに気付く、
という小説が好きであるが
夜も更けてからの美容院も、なんとも不思議な雰囲気。

お酒の呑める美容院って、どう?などと
アハアハ(田辺聖子のマネ)話しつつも
ほんとうに、いいかもしれない、と
帰宅してから考え込んだ。
ばか言ってないで、煮込みがきたよ。

2017年9月5日火曜日

和菓子「も」愛する人たち

秋めいてきたある晩、
「あまいもの好きなみなさん、こんばんは」
の、あいさつから始まった、トークショーへ。
実は、あまいものはさほど得意でないので
ちょっと小さくなった。
(『両国のさんぽ道』は、例外的に、好物なんですけどね)

でも、食べものに関する話は愉しいし
食べものの大もとである植物も大好きだから
夢中で聞いているうちに、終わってしまった。

おみやげにいただいた、胡麻胴乱というお菓子と
走り書きした、数々のメモ。
もう少し観察してから、いただくことにしよう。




禁酒生活三日目を過ぎたところで
大酒を呑む。
さすがに、体調が芳しくなくて
禁酒生活を再開した、その翌日。

マラソンのレッスン初日を終えて
気付けば、メンバーとともに体が酒場へ向いており
またも呑んでしまった。

よく考えたら、体調が芳しくないなどと言いながら
迎え酒していたことも、思いだした。
今宵は
仕事で疲れているであろう友だちと
一週間もがまんした「ニューねこ正」にて、まちあわせ。
しばらく禁酒はお休み。
減量も、お休み。

〽はぁ~どすこい どすこい

2017年8月31日木曜日

それを言っちゃぁ おしめぇよ

禁酒生活を続けている。
体のためでは、断じてない。

最近うすうす、気づいていた。
走っているときに、
揺れてはならない箇所が、揺れていること。

財布の中身は減るいっぽうなのに
目方ばかり増えるとは、これいかに。
しばらく「ニューねこ正」とは、距離を置こう。
「ぺろりレストラン」なんて、もってのほか。
清酒「綱取り」も、買い置きしないぞ。
でも
おべんとうだけは、通常通りに。




今年も「葉山ねこ美術館」から
「クリスマスのねこたち」の展示参加のお誘いが来た。


しかし
なにを描こうかつくろうか、
まったく浮かばない。
クリスマス気分になれないのと、
そもそも
クリスマスが、まったく楽しみではないせいなのか。


(それを言っちゃあ、おしめぇよ)

2017年8月29日火曜日

それは、できない約束

よく晴れた休日、ウイスキー蒸留所へ
つれていってもらった。
「ザ・両国」の蒸留所は、
国技館地下の焼き鳥工場の、さらに地下にあるらしいが
そこは、森の中であった。

森の中のバーで飲んだウイスキーは
えもいわれぬうまさで、店内にも、よい香りがただよっていた。

友だちは、車でつれていってくれたので飲めず
それだけが残念。
「はとエアライン」を手配するんだった。
ついでに「ニャーニャーホテル」も。
しかし
泊りがけで行ったら、たいへんなことになりそうだ。


泊りがけといえば、そのあと
べつの森の中で、泊りがけでやっているお祭りにも
つれていってもらった。

たのしい話を聞いたり、あれこれ食べているうちに満腹。
さらに帰りの車中で
ともだちからもらった、ぶどうやトマトにも、手を出してしまった。
翌日の皇居一周タイムトライアルが、さんざんな結果だったのは
食べすぎのせい。

せめて週に一日は、晩酌をやめる、と宣言した
その舌もかわかぬうちに、ドイツビールを鯨飲。
どのクチが言ったんだ、と
ぱんぱんになったおなかを抱えて、ぼやく帰り道。

2017年8月22日火曜日

うとうとシアターで うとうと

たまには映画でも観るか、と
向かった「うとうとシアター」で、うとうと。
映画のせいなのか
それとも、
新進気鋭の監督の感覚についていけなくなった
おのれのせいなのか。
(おそらく後者)
もやもやした思いを抱えて、開店したばかりの酒場へ。
この日は、美人姉妹が出勤しており
女将さんと大将と隣客とで、ねこ話。
30年前のねこの話で涙ぐむ、生まじめそうな隣客は
この晩、私に禁断の4杯目を呑ませた。



コーヒーを飲む習慣のないあなたでも
「喫茶ニャーゴ」のコーヒーが恋しくなる日があるはず。
それはもちろん、コーヒーだけじゃないんですけどね。
長年淹れてきた、コーヒーの匂いのしみついたお店のにおいや
手に入れたばかりの本を開くときの、静かな昂揚感。
あのどしゃ降りの花火大会は
人が少なくて、初めてきれいに花火が見られましたよ、とか

あの、しとしと雨の花火大会の夜は
湖のほとりで、優雅にビールを飲みながら見ることができたけれど
見えたのは、花火のしっぽばかりで
かんじんの花火は雲の中だったんですよ、とか

他愛もない話をしながら
マスターがていねいに淹れたコーヒーを飲む。
そんな時間も、ねまちで。

2017年8月18日金曜日

酔いどれ未亡人のブルース

我が家の大家さんのご母堂さまは
90に手が届く年齢だそうだ。

「BAR GABGAB」の白ママにちょっと似ていて
いつでも美しく、
物腰はやわらかで、おしゃれで上品。
それは
20年以上前に先立たれたご主人に
「いつまでも、きれいでいておくれよ」
と言われたから、と聞いた。
それを託されている「サロン・ド・こけし」のマダムは
たいそうはりきっていることだろう。

ある晩の「ニューねこ正」のカウンターにて
適量を呑んだので、そろそろお勘定を、と思っていたら
なんとなく、隣のマダムたちとおしゃべりが始まった。


「春に主人を亡くしたのよ」

「私も10年まえに旦那を亡くしたんだけど、まだ駄目ね」

「実は私も2年前に・・・」

「あら、全員未亡人じゃない」

「未亡人会つくりましょ」

「いいわねぇ」

「あなた、あの色男の獣医さんとこのマンションでしょう」

「ああ、ちょっといい男よね」

「でも家賃が高いから、引っ越そうと思ってて」

「あら、うち空いてるわよ。息子も独身よ」

「あの部屋、水道使えないじゃない」


何度か顔を合わせているマダムたち。
食べきれないから、と
まぐろ刺しをごちそうになったこともあるし
お酒をごちそうになったこともあるが
会えばいつも「はじめまして」

次の未亡人会は、いつだろうか。

2017年8月10日木曜日

旅の準備は、ぬかりなし

もうすぐ夏休み。
すこしの間、家を留守にするから
冷蔵庫の中の野菜などを
食べてしまわまければ、と
いつもよりしっかりお料理したために
うっかり
食べるものがなくなってしまった、きまじめな、あなた。
そんなときは「レストラン両国」へ。

オムライスとエビフライしか、メニューがないので
あれこれ迷うこともなく、旅の前日の食事を楽しむことができます。

おそめのお昼を食べたあとは
「BAR GABGAB」で、一杯だけワイン。
帰ったら旅の準備があるから、一杯だけ。

 弁当ヨシ。
 着るものヨシ。
読むものヨシ。
(これがもっとも重要)
宿の手配ヨシ。
飛行機のきっぷヨシ。
手みやげは「両国のさんぽ道」。