ねまちにっき

一日の終わりに行くことのできる「ねまち」のお店のマッチを紹介します。

2018年11月7日水曜日

汽車旅の本あるいは酒

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西へ向かうときには、西の作家の本を読むのだ。 そう思って、古いのに古くさくない、西の作家の本を携えて出かけた。 朝の新幹線のホームは、高揚した空気に満ちている。 つられて高揚して、マラソン大会に出かけるというのに、ビールを手にとってしまった。 プルタブを上げる...
2018年11月2日金曜日

日本シリーズにGは出ていませんよ、とは言えなかった夜

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毎度おなじみの酒場へ登場。 ひとつだけ空いていた席にすべりこむと、「そこだと、テレビ見えないでしょう」と、マスター。 そういえば日本シリーズをやっている。 すぐ隣には酩酊した老紳士。 野球といえば、東京ドームのほど近くの友だちのお店で、その日敗けたGファンのお客さ...
2018年10月31日水曜日

匂いを嗅ぐ

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近所のお寺でもらった、かりんのおしりの匂いを嗅ぐ。 かりんのおしりは、きりっとした晩秋の匂い。 椅子には、あの古道具屋さんの匂いがまだしみついている。 甘さのない、枯草のような匂い。 朝は一杯のコーヒーを淹れる。 コーヒーは朝の匂い。 寝る前には...
2018年10月29日月曜日

セネガルの夜は更けて

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打合せをしている間ずっと、階下のレンタルスペースからのおいしそうなにおいと複雑なリズムにのせた激しい歌声が気になっていた。 すべてが終わって階下を確認すると、そこにはすらりと背の高い、無駄な肉のついていない、おもいおもいのおしゃれをした黒人男性のみが食事や歌、おしゃべりを愉しん...
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2018年10月26日金曜日

ハートにいつも成長痛

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ずっと昔に好きだった映画を急に観たくなり、わくわくしながら飲みものなどを用意。 まずは、二番めに好きだった映画をスタンバイ。 すぐねむくなる「うとうとシアター」だけれども、今夜は楽しくなりそう。 懐かしい音楽と映像。 若すぎる出演者たち。 この映画を誰と観たのかは...
2018年10月24日水曜日

アガるとき

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さて、と腰を上げようとしたら、ラジオから好きな曲が流れてきたとき。 上げかけた腰を下ろして、耳を傾ける、とか 横断歩道の信号が点滅を始めたとき。 走らなきゃ、と歩を早めたら、おもいのほか軽く体が動いた、とか (毎度のことながら)飲みすぎてけだるい朝、なぜか早...
2018年10月23日火曜日

雨に笑えば

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傘屋の女房として、ビニール傘は買ってはならない、と固い意志を貫いてきた。 しかし、しとしとやわらかく舞う雨に朝から長時間濡れるのはたまらなく不快で、背に腹はかえられず、禁を破ってしまった。 「しとしとぼっちゃん」のすてきな傘が、家にあるというのに。 今日はこの傘を...
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Megumi Hasegawa
一日の終わりに行くことのできる「ねまち」のお店のマッチや、今住んでいるまちにあったらいいなと思うお店のマッチをつくっています。ほそぼそと販売もしています。
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