2021年1月15日金曜日

石岡瑛子展をはしご

ラジオで熱量の高い感想を聞いてすぐに予約した石岡瑛子展「血が、汗が、涙が、デザインできるか」を観に出かけた。

今年初めての美術館。真っ赤な入口を入るとすぐに展示に引き込まれて気付けば2時間以上経っていた。彼女の手掛けた作品の幅が広いこともあり、たくさんの本と映画を一度に観たようだった。
なぜだか昔の雑誌や広告が好きで、古い雑誌の広告を見てはにっこりうっとりしていた理由が、彼女の誰にも敵わないセンスと妥協を許さない意思の伝わる資生堂の前田美波里の広告やホネケーキの広告の非常に細かい直しから伝わった気がした。ホネケーキで洗顔してみたくなるもの。
それにしても沢田研二の広告、素敵だったなぁ。それと最後に展示されていた学生のときにつくったという「えこの一代記」がほんとうによかった。

朝から何も食べていなかったので「ぺろりレストラン」でランチ。
もう何度も作っているミートソースを先日失敗しちゃったんですよ、とこわもて料理人に言おうと思ったが、あんまりおいしくて言うのを忘れた。あーおいしかった、とわざとらしく大声で言ってごちそうさま。

その翌日、銀座グラフィックギャラリーで開催されている石岡瑛子展「グラフィックデザインはサバイブできるか」へ。
なにかを得ようとかなにかを感じなければなどと気負わずにこの日もふらりと寄ったのだが、クロッキーが数点あったのと改めてPARCOの広告を見られたこと、膨大な数の広告作品を映像で一度に見られる場所もあり、広告に特化した展示だったのがよかった。
もう本は買わないぞ、買わないぞと思っていたが、帰りについに本を手にしてしまった。図録でなく評伝。とても分厚い本だが早く読みたくて、帰り道その重さを何度もうれしく思った。

本は買ってもなかなか手を出さない悪い癖が今回は出ず、適当に晩酌を済ませたあとにそのピンクの本を開いた。

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