2022年6月23日木曜日

機嫌のいい人

いつもの公園で、美味しそうにお弁当を食べる男性が向かいのベンチにいた。
彼はゆっくりお弁当を楽しんだ後、今度はいかにもおもしろそうに本を読み始めた。

何を読んでいるんだろうと気になるほど貪るようにページをめくる。気付けば、短いお昼休みを満喫して彼はいなくなっていた。
さて私も戻らなきゃと立ち上がると、ひとつだけ誰も座っていないベンチがあった。ちょうどそのベンチにかぶさるように繁っている大きな木に赤い実がたくさんついており、その実がベンチいっぱいに落ちていたのだ。これはなんの実だろうとしばらく見ていると3人の若い男女がやってきて落ちている実を指差してああだこうだと喋っている。中国語のようだったが、こうして3人の若者が休憩時間に木の実について話している姿はよいものだった。それにしても名前が知りたくて調べたところ、ヤマモモであることがわかった。

田辺聖子の小説に、機嫌のいい男が出てくる話があった。なるほど、機嫌がいい人って幸せそうでいいものだなと思って、毎朝フンド氏とぼっちゃんに、ねまちが今日も機嫌よく過ごせますようにとお願いすることにしている。
今夜も機嫌よく眠れますように。

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