2021年9月22日水曜日

かわいすぎでは

ねまちに逢いに近所の友だちがやってきた。
相撲好きなその友だちから15時に待ち合わせましょうと言われて相撲中継とねまちを楽しもうという魂胆だなと思ったが、相撲中継をほとんど見ずにねまちを見てばかりいる。しまいにねまちへのお土産がたった今自宅に届いたとわざわざ取りに戻ってくれた。そのお土産がどれも彼女が喜ぶものばかりで、ふとりとも息を切らして遊び気付けば21時を過ぎていた。
いつもクールで冷静なその友達は後日、前置きなしに「ねまさんは、かわいすぎでは」とのメッセージを送ってきた。そして高性能なカメラで撮影したたくさんの写真と動画も送ってくれて、人さまの家の子を待ち受け画面にしてしまいそうです、とまで。

こんなにかわいがってもらってありがたいと思う反面、なぜか友だちに嫉妬心が芽生えた。
コロナ禍のせいでなく、うっかりしているうちに行くのを忘れていたカクテルパーティに、遅ればせながらその友だちも特別に呼んでやってもいいかと思う。

2021年9月18日土曜日

ねまちとは

姪たちがねまちを見たいと泊まりにやってきた。ねまちは人見知りせず姉妹とにぎやかに遊び、接待も出来ることがわかった。
姪たちとはおしゃれカフェでおしゃれなモノを食べたりレモネードの飲み比べをしたり銭湯で玉露のお風呂に入ったり夜更かししたり、朝は宿題のあとランをしたり途中で蚊に食われたり九月場所初日の国技館へ寄ったり昼からDJブースのある銭湯で炭酸泉に浸かったり、夜はピザとパスタで朝はおしゃれカフェのパンで、まったく女子らしい休日であった。

ねまちの名前の由来を聞かれたので、子どものときのお祭りの夜の話をした。ねまちゃんは、ねまちへ行ったことがあるの、と訊かれたので、そりゃそうよ、ねまちから来たんだもんと応えるとふたりはうらやましそうな顔をした。

車でないと行くことのできない場所にある神社のお祭りは昼間から出ている露店が楽しみだったが、一度夜店を知ってからは夜店に行きたくてたまらなくなった。しかし唯一運転の出来る父親が夜は晩酌で腰が重く、どんなに訴えても連れていってくれることはなかった。めそめそ泣いていると決まって祖母が、ねまちへ行くかと背中をポンと叩いた。ねまちが何なのかは訊かずとも気持ちは弾み、喜んで廊下を歩いて階段を上り布団の中へ。なぜ毎回気が付かなかったのか不思議だけれど、きっと本当にねまちへ行っていたからだろう。そしてねまちゃんが家にやってきてから、私もまたよくねまちへ行くようになった。

きんもくせいとぎんもくせいと彼岸花が同時に咲く今年の初秋、あまりに早すぎるその甘い香りに今年は歯が痛くなることもなかった。
きんもくせいよりもねまちのワクチン接種での病院の先生からの、美人さんね、の言葉が頭の中をずっとリピートしている。うれしいその言葉に、謙遜するどころか力一杯肯定したのは言うまでもない。
毎日シャトーブリアン食べてますからね!

2021年9月8日水曜日

両国と両国以外のさんぽ道

友だちに誘われてランステの街ランに参加。芝浦ふ頭を走った前回も楽しかったがその夜は地下鉄で外苑前まで行きパラリンピックの行われているスタジアムの周りを走って途中みんなでコーチにガリガリ君をごちそうになってから走って帰った。夜のガリガリ君はとてもおいしくてスタジアムの外にいても聞こえる音や声に気分が高揚した。

別の日、別のメンバーと多摩湖へLSD。エリートランナーしかいないこのLSDにも少しは馴れてきたか。というより、ひとりLSDのときはなぜあんなに走れないのか。涼しくて気持ちよくて喋り倒したが脚はガタガタで、銭湯で生き返った。

また別の日、先月展示を観に行った方の別の展示が近所であるというので出掛けた。
なにか気になる、なにかが好きだと思うのには理由があるのだなぁと刺激というより感銘を受けてその勢いでアンティーク市にお邪魔。
またまた使うあてのない大きな入れものにひとめぼれ。

秋になって例の親子も仕様が変わった。
この親子は愛されているなぁ。

2021年9月3日金曜日

カンポウクスリとハーブ

汗ばむので、気に入っているボディスプレーを吹き付けて久しぶりに美術館に出かけた休日。

まったく知らなかった版画家の作品に魅了された帰り道、通りかかった韓国料理屋の店先で美味しそうなものを見つけてじろじろ見ていたら気さくな店員さんがやってきた。
これオイシイヨ、と言われて食い気味にくださいと言って包んでもらっていると、いいニオイするね、カンポクスリ?カンポ、としきりに言うので、ああ漢方薬ですか、どこからだろう、近くに薬屋さんはないのにと笑って包みを受け取って気付いた。
それは、気に入って去年から使っているボディスプレー。植物から精製されたハーブの香りなのだが以前も妹に線香の匂いがすると言われたことを思い出した。
こうしてだんだん線香くさくなっていくのか、と肩を落としたが好きなものは好きなので今日もまた体に吹き付けるのであった。
あたしまだ生後3ヶ月にもなってないんだから、かんべんしてほしいわ。

2021年9月1日水曜日

灼熱のお散歩

いつになく熱中症への注意が叫ばれていた猛暑の休日、久しぶりのメンバーと葛西臨海公園とディズニーランド辺りを走った。
待ち合わせ場所からほんの少し走ったところで朝食のためのパン屋さんへ。
実はパンは普段食べないのだが美味しそうな匂いに堪えきれずふたつ選んだ。近くの公園で色とりどりのパンを広げて朝食。和やかな雰囲気に、早くもなにをしに来たのか忘れた。
葛西臨海公園では日陰を選んで鳥を観察。向こう側に見えるディズニーランドは近いように見えて実は遠いんだよと鉄人に言われて怖気づく。さすがの鉄人もこの暑さが堪えるようで公園の外に出たがらなかったがやる気まんまんのメンバーに引きずられて舞浜橋を渡った。サングラスのおかげで日差しの強さは凌ぐことができたが、ひとたびサングラスを外すとあたりは白く光り現実感が失われた。
夢の国の外側は舞台装置の裏側のよう。これは子どもたちに見せたらいけないんだろうねぇなどと話したりホテル群を眺めたりソテツの実の匂いを嗅いだりしながら結局ずっと徒歩。ひとりで来ていたらとうに帰っていただろう。
そこから延々と住宅街を歩き、かき氷屋さんに到着。甘いものにはあまり興味はなく一度にふたつ以上食べるというゴーラーたちが信じられなかったが、メニューを見ているうちにころりと気が変わった。悩みに悩んで選んだそのかき氷が暑さと疲れのせいではなく本当においしくて感激していると、こういうの食べたことなかったの、とメンバーに驚かれた。
ここから銭湯へ行って食事の予定だったが、家にはまだ子どものねまちがいるのでいったん離脱。一日三回の食事の二回目を与えなければならない。
帰宅して鏡を見ると、日焼け止めを塗ってはいたがものすごく日焼けしていた。
ねまちにごはんとミルクを与えておしっこを褒めてから支度して食事に合流。妙に色黒のグループがいるなと思ったら一緒に走った(歩いた)仲間たちであった。

2021年8月27日金曜日

紅しょうが天そばに焦がれる

しばらくなりをひそめていたソバ熱が静かに高まってきた。
晩酌とおつまみを厳選して堪能しているせいで朝ソバをする食欲がわかない毎日。猛暑日で体に堪える暑さになるでしょうと天気予報で言っていたある日、決心して隅田川を走って(歩いて)からお久しぶりねのお蕎麦屋さんに登場。

お昼はとうに過ぎた時間で静かな店内。いったいいつ以来か忘れたくらい久しぶりの紅しょうが天そばを待つ。暑いさなかを走って(歩いて)脚が疲れているが紅しょうが天そばのためならば気にならない。
待ちに待った愛しい紅しょうが天そばはとても美味しかったが、普段食べなれたあの数秒で供される真っ黒なつゆのそばがなぜか恋しくなった。

2021年8月25日水曜日

ねまちがやってきた

夏休みに入ってすぐ彼女が来ることは先月の半ばくらいに決まっていたのだが、二転三転して休みも終盤の大雨の日にやってきた。というより迎えに行ってきた。新幹線に乗って。

生後2ヶ月で新幹線移動プラスタクシーにまで乗って、我が家に着いた時にはクルマ酔いで泡を吹いていた彼女はごはんもミルクも平らげて数時間後にはゴロゴロいいながらすり寄ってきた。その上布団に横たわったら脇の下にすべりこんだ。
よかった、仲良くやっていけそうと眠りに落ちたのもつかの間、夜中に大運動会が始まり顔を踏まれて三度も起こされたのであった。
ねまちです。
ねまちの総裁です。
偶然、ぼっちゃんにそっくりな女の子。