なんだかんだと忙しかった日々から解放されて、マンネリな日常に戻った。
つまり約束のない夜。
酒場には目もくれず、いそいそと帰宅して、スマホの音を切って本を読む。
その本がまたおもしろかったものだから、止まらない。
風呂場にまで持ち込んで、上下巻、嗚咽しながら読了。
(泣くような類の内容ではないのだが)
こういうの、溜飲が下がるとか、カタルシスとかいうんだっけ。
いきおいづいて、次の本を手に取る。
こういうときは、思い切り不吉な本がよいだろう。
次なる世界との出逢いに目がギンギン。
あまりにも幸せなこんな時間を、なによりも求めていた。
別の日。
今年初めてのライブに登場。
久しぶりにあっという間の3時間だった。
新しい曲は背筋になにかが走るほど最高だったし、一見関係のなさそうなあのミュージシャンとこのミュージシャンがつながっていて、あんな曲がこのような場所で聴けたり、実は初めて聴いた初期の曲、とてもよかったなあ。
旅先にて。
どうにも体調がすぐれず、薬を求めてさまよった商店街で見つけた、漢方薬局の悲しい親子。
今年の干支なのに、不憫でならない。でも親切なボスでよかったね、と心の中で声をかけて別れた。
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