あてもなくうろうろする、ということを久しぶりにした。
実際には「あて」は、あった。
ただし、それには緊急性がなかった。
だから、散歩をしながら「あて」をはさみ、また散歩して「あて」をこなす、
というくりかえしになった。
それを人は、「いきあたりばったり」と言います。
なにかの拍子に、前日にぐうぜん見つけた地口行燈を思い出した。
「そうだ、北千住へ行こう」
北千住は、私にとっては地口行燈のまち。
いくつもの地口行燈を写真におさめ、かすかな記憶をたよりに
あの喫茶店へ。
持っていた本を読み終わってしまったので、お店にあった地元の情報紙をめくる。
そこで、数少ない地口絵紙の職人さんのお店が、この近くにあることを知った。
地図を頭にたたきこんで、いざそのお店へ。
そんなふうにうろうろしているうちに、やりたいことが姿をあらわしてきた。
ふと目の前を見たら、それに必要なものを売っているお店。
なんという日!
帰りの電車の車窓からは、夕方の、マジックアワー。
「また君と、文句言いながら、お店を見て歩きたいな」
フンド氏の言った言葉を思い出す。
ほんっとに、いろいろを口汚く罵って歩いたものよ。
悪口ばかり言ってたその口も、今では
ボクをほめたたえることばかりに使っているよね~
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