2020年4月27日月曜日

夢で逢ったんです

あまりに変わりばえのしない毎日なので、たまに夢を見るだけで幸せな気分になる。どんどん幸せのハードルは下がっているが、悪くないと思う。
それなのに、ああそれなのに、なんの夢だったのか忘れてしまった。夢なんてたいていどうでもよいことが大半なのに今は悔まれる。こうなったら途中からねつ造して楽しもう。
見ためも香りも大好きなしろつめぐさの花輪をいくつもつくって遊んだり
撮った記憶のないお好み焼きの写真を見て、その前に食べたシャトーブリアンの味がよみがえってきたり
今年も近所にへびの観音様が一本だけ生えてきたのを確認したり
少しだけブローチが増えていたり。


そうじゃなくて
私が見た夢はたしか憧れのあの人が白衣を着ていて、着ていて、着て・・・いたっけ?

青森の朝

幼なじみは先日2度めの宅配便を送ってくれた。
遠く離れた友だちも近くても会えない友だちも心配して連絡をくれた。
みんな同じ思いをしているのに、ありがたいなぁとまた深酒。酒に疲れてきたのではなかったのか自分。
この日は気になっていた工事中の新しい道をのこのこ進むと、築地大橋に出た。写真を撮りあう男女などを何も考えずにじっと見ていると、無言で川やペットショップのウインドーを見るだけの新さんを思い出す。

翌朝のradikoのエリア設定は青森になっていた。
起きたときにはヒロシが、いつもの試食ができなくなったとさみしそうにつぶやいていた。セブンイレブンの健康によいおかずなどを、美味しいとむしゃむしゃ食べて次のコーナーになっても食べ続けて完食するヒロシ、嫌いじゃなかったけど仕方ない。
ヒロシの番組は国内はもちろんかなり広いエリアで放送されている。さらにこの日は青森のラジオCMなど聞くことができて、ほんの少し未踏の地を垣間見た気がしてありがたい。

2020年4月23日木曜日

なににも追われていない毎日

労働には行っているが気持ちはいつも休日。
平日は新しい道を探して歩き、本物の休日も新しい道を探して歩いたり走ったり。
いつものブルドッグ親子がいつもより距離をとって並んでいるのを発見。
この親子はいつもおしゃれで大事にされている。
この海(正確には中川)の向こうにはついこの間まで気が向くと出かけていた房総半島があるのだなぁと土手に座って眺める。

またある日は靖国通りをひたすらまっすぐ進んで以前よく行っていた新宿のライブハウスあたりをしみじみながめて戻った。
人気のない靖国神社でマスクを外すと、木のいい匂い。ごぶさたの神保町古書店街は何店舗か営業していて思わず立ち止まって物色を始めそうになったが、まだ家には読みかけの本が何冊もあるのだった。
酒に疲れてきた今日この頃、たまには腰を据えて本を読もうと帰り道を急ぐ。

2020年4月16日木曜日

今宵またなにかに夢中になれば

この日は特に行きたい場所が思い浮かばず、百花園まで走ろうと家を出た。

早くも飽きてきたこの道、せめてもと一本ちがう路地を行くも気付けば歩いていた。以前はもっとつまらない河川敷などを毎週のように走っていたが、走ることのどこがそんなに楽しかったのか、熱しにくく醒めてしまった今となっては当時の自分が他人のよう。
たどりついた百花園は休園中。こうなったら意地でも庭園に行きたくなり、先日偶然知った野草園を目指して走りだした、いや歩きだした。
たどりついた野草園は休園日。しかし転んでもタダでは起きたくない。帰り道は料亭が立ち並ぶあたりや老舗の和菓子屋の精巧につくられたお菓子の牡丹などをほうほうと眺めて歩いた。勇ましくランナーの格好こそしているが、ただの散歩者であった。
今宵はなにを肴にしようかと冷蔵庫に頭を突っ込んでしばし思案。
ハンバーグが食べたくなって材料は用意したが急にやる気が失せた。あれほどていねいにつくった餃子も食べるのは今ではない気がして冷凍中。
こんなときは冷蔵庫の掃除に限る!とあれこれ取り出すうちに、今は休業しているいくつもの大好きな酒場のメニューが食べたくなって真似してみたら思いのほかおいしくできて創作意欲が増す。
おまけに読み始めた本の作者がなかなか好感の持てるおじさんでこちらも酒の肴にぴったり。
この晩もワインは一本空けてしまった。

2020年4月13日月曜日

見せてみな 素敵なツラを

ブローチの納品がいったん済んだ翌日、なんだか遠出したい気分になり「ニューねこ正」の美人女将に以前教えてもらったすごい松の木があるお寺までお散歩ジョグ。
隅田川を背に旧中川、荒川、新中川、江戸川を渡ってついに到着したそこには、見たことのないものすごく立派な松の木。
松の木の横綱であり国の天然記念物とのこと。
ほうほう、とぐるりと一周まわるとあちこちに早くもあやめが咲いていたのでこの辺りに菖蒲園があったことを思い出して江戸川の河川敷へ。ラジコンカーを走らせる青年やバレーボールをする親子など。中でも一心にあかつめくさを摘んでいる母娘が気になり、集めた蜜を吸うのかしらと想像しながらすぐに到着したそこにはまだ葉っぱしか生えていないあやめと菜の花畑。種類が違うのねと納得して帰路につくも、もしや藤の花が咲いているのではと思い寄り道。目当ての場所の藤はまだこれからだったが
一本路地を入るとそこには見事な藤棚。

こんな時間は久しぶりで、満足して長風呂ののちに友だちに借りている本を読んでいるうちにおやすみなさい。
この日もなかなか好きな顔に出会うことができた。

2020年4月12日日曜日

ねまちのブローチ

とりつかれたようにつくっていた例のモノをようやく納品しに行ってきた。
好きな顔ばかり集めた「ねまちのブローチ」
下手の横好きかつ自宅にあるものだけでつくったので低クオリティは否めないが、好きな顔がこんなに集まるとうれしくなる。
(当初の予定だったビーズは思ったモノができなかったのでやめた)
本来は先週から始まるはずだった宵湖舎KABEギャラリーでの合同展示は、予定を4/18から秋頃まで延長。
(自宅にスキャナーがないもので写真ですんずれいします)

この日は自宅から歩いて宵湖舎へ向かい、自室の掃除をしていた友達から泡盛の一升瓶が出てきたんだけどいる?との連絡があったので歩いたことのない道を歩いて向かう。一升瓶への道すがら、またもや好みの顔を発見してやる気になった。
好きな顔を絵にして刺繍するという作業は、せっかちな私にはぴったりだ。あの顔とこの顔、もしかして同じ人が描いたのかな、などと考えながら仕上がりを待つのは楽しくて、一度手を出すと止められない。新しい顔を探しに出かけるのも楽しい。

2020年4月6日月曜日

やめたらおしマイケル

こんなときになにもやることがなかったらと思うとゾッとするが、幸いやらねばならないことがあってその日はひきこもった上に深夜まで作業に没頭した。
自分なりにいい、と思えるモノができて酒も飲まずに午前さま。作業前に送ったメッセージに義兄から返信が来たのも午前さま。元気がなによりだ。
翌日はていねいにつくったミートソースでブランチをかました後に作業に必要なものを求めて歩き回ったが、必要以上なものまで見つけたせいでテンションがぶち上がり、必要なものを手に入れたというのに作業もせずに深酒。26時に起きて聞きたいラジオがあったので布団の中で夢うつつで聞いた。

やらねばならないモノは規定数以上できているし期日には間に合った。でも止まらなくてまだまだつくっている。ワシャ止まると死ぬんじゃという勢いでこのままつくり続けよう。

2020年4月2日木曜日

すべってころんでまた明日

郵便物を受け取りに本局へ向かうもこのご時世で受付時間が変更になっておりむだ足をふんだ帰り道、こんなに派手に転ぶ中年をみたことがあるだろうか(いや、ない)と通行人に問いかけたくなるほど実にド派手にすべって転んだ。
以前やはり本局へ行った帰りに寄った親戚の家のような小さな飲み屋さんは赤ちょうちんに灯りが灯っていてホッとした。
 あいさつだけでもしたかったが、これから入手しなければならないモノがある。また必ず来ますからね、と心の中でつぶやいて雨の中を急ぐも目当てのお店は閉店しており、酒場のパトロールに予定変更。その道すがらにスローモーションで宙を舞ったのだ。幸いあたりに人はほとんどおらず、すぐに立ち上がって歩き出すと両方のこめかみに激しい痛みが走る。ぶつけたのはおしりなのだが、ずっとこっていた肩までなぜか痛み出した。
人間のカラダって不思議、なんて思いながら、夜なのに完全に目が覚めた。

フンド氏の父上行きつけのお店はがらんとしていた。
びっしょり濡れたコート(特におしり)を脱ぎながらお品書きを見ると、穴子が登場していたのですかさず注文。穴子ありますよって言おうと思ってたんですよ、と美人女将が笑った。
帰り道に入手したフリーペーパーを読みながらこの春初めての穴子を大事にいただいていると、まだ早い時間なのに自分以外にあとひとりしかお客さんがいないことに気付いた。テーブル席にも小上がりにも普段のような気配はあるのだが、誰もいない。あとひとりのお客さんを目の端にとらえてマイペースで飲むもフンド氏に口を酸っぱくして言われていた禁断の最後の客になってしまった。
暗い話はしたくない。美味しかった穴子を褒めたたえて帰ろうと思っていたのに、しっとり濡れたコートをはおったとたんに口をついて出たのはさっき転んだ話。おしりが割れました、と言わなかっただけえらいぞ自分。

2020年4月1日水曜日

歌ってる場合ですよ

熱しにくく醒めやすい性質でも継続できているものがあるとしたら、それは晩酌。
美味しいものがある好きな酒場で、もしくはいただきものや自分スペシャルなおつまみを肴に自宅で。

今は自宅でひとり晩酌するのは気が滅入るので、いつもの酒場をパトロールすることになる。つらい現実も人と話すことで少し気持ちが落ち着く。さらに帰宅後も軽く仕上げの一杯。酒量が増えた。
 このお店があるからこの街に住み続けている、そういうお店のすべてが今は苦しんでいる。
いざとなったらテイクアウトだけやるわよ、大丈夫、うちは美味しいから、とさりげなく言った「おいてけ堀」の女将は正しいし強い。
 いつものごとく前夜の酒で重々しく迎えた朝。プール道具の入ったバッグにつけたままのバッジをじっと見る。ずっと昔に帰り道で見つけた缶バッジだがやけに目につく。
髪を乾かしながら、やはりずっと昔に香港で見つけた木製のツボ押しからなぜか目が離せなくなる。壁に留めた小さなエプロンやキッチンにひっかけてある洋梨のようなマスコット、それと先日見せてもらっていたく感激した友だちのこけしコレクションも急に気になり、狭い家の中を確認して回る。ついに降臨したか神。

そういえば今日はあの曲の配信とMV公開日だ。
https://youtu.be/2HzD2DFMAvc
朝の忙しい時間だが少しだけRadikoを止めてMVを観る。
やけに印象に残る「Fresh!」の文字のおかげか、この親子のせいか、重々しい朝が少しだけ軽くなった。