2020年10月30日金曜日

七里香

先日「凱里ブルース」を観たあとにある曲を聴きたくなったが、タイトルも歌手名も忘れておりしばらく悩んだのちに思い出した。それはジェイ・チョウの「七里香」。
七里香という花が台湾にあるのだとずっと思っていたが、実は七里香は沈丁花の別名らしい。七里離れた場所でも香ってくるのかな。ちなみに木犀は九里香というんだって。
錦糸町パルコ無印良品での「つながる市」が近づき緊張感が増してきたが、こういうときにこそ痛飲してしまうのはどういうわけか。テスト前日の一夜漬け前に大掃除を始めるアレみたいなものか。

2020年10月27日火曜日

秋の気配

どんなに夜ふかししていても、この顔を見ると布団に吸い込まれる。
今までぬいぐるみには関心はなかったが、この顔が好きになって我が家へ連れてきた。
ただのせんべい布団でもこの顔たちがいると眠るのが愉しくなる。
顔って大切。

布団で眠ることがいかに幸せなことか、と思うのは労働中に変な格好でこっくりこっくり船を漕いでいるとき。寝不足でもないのにいつも眠たいのは、秋だから。
食べても食べてもお腹が空くのも、きっと秋だから。
そしてまたカキフライを食べた夜。

2020年10月26日月曜日

つながる市

3日連続「ニューねこ正」でカキフライを食べてもまだ飽きない。
かぼすブリも全然飽きない。それどころか食べている最中に明日もまた食べたいと思う。秋が来たのだ。

横浜で中華街を久しぶりに歩いた。点心をいろいろとぶたまんを抱えてみんなで山下公園で食べた、とてもよいお天気の休日。
その翌日はラン友とリレーマラソンで荒川へ。
まったく練習していなかったのでせめてものウォーミングアップのために北千住まで小走りしていると彼が現れた。
朝の裏浅草も荒川も気持ちよかったが、練習不足がたたって苦しい5kmであった。

ひさかたぶりに、マッチ売りの中年が登場。
https://www.muji.com/jp/ja/shop/045767/articles/events-and-areainfo/events/600881

錦糸町PARCOの無印良品にて「つながる市」11/1(日)~11/3(火・祝)です。今回は顔ブローチも持参して11/1と11/3に参加します。
文化の日にばっちりな本を扱う古書店も多数出店するとのことなので、楽しみで楽しみでたまらない!

2020年10月20日火曜日

タチヒビーチでBBQ

電車に揺られてタチヒビーチへ。
立川市の立飛にあるからタチヒビーチ。
じっと看板を見ているとタヒチビーチに見えてくるから不思議。砂浜だってあるしシャワーだってある。

前夜はドレスコード飲み会で「緑」の日であった。

みんな洋服やバッグなどを緑色でキメて集合。私はレインコートとTシャツとアイシャドーとネイルとハンカチ代わりの手拭いで参戦。しかし何をしても結局は酔いつぶれて記憶が曖昧になって終わるのだ。

週末から二夜連続の二日酔いで行ったタチヒビーチは自宅から遠いことと、さらに美味しい肉の大家にお初にお目にかかるということもあり、慎重に慎重にビールから。玉ねぎの皮をむいたりしなきゃいけないからね。

それにしても初めての食感と味のお肉のオンパレードに何度食べても感動、そして歴代首相のモノマネがイラッとするほど似ているメンバーに大笑いしているうちに夜は更けた。
結局三夜連続の二日酔いにはならず、冷静にてくてく歩いて帰った日曜日の夜であった。

2020年10月19日月曜日

凱里ブルースと面影の消えた街

授業をサボって 日の当たる場所に来たんだよ

RCサクセション「トランジスタラジオ」の冒頭のフレーズが好きで、昔からいろいろをサボるときに頭のなかで再生しては浮き足立つ。
中年の今も相変わらずいろいろをサボっており、この日はどうしても観たかった「凱里ブルース」を観るために労働を半分サボって初めての街へ。
映画の上映時間は労働中しかなく、この間は別の映画館で連日満席だった。チケットは窓口のみの販売で上映はこの日までなので仕方ない。(ことはない)
整理番号3を入手して、さてあと数時間どう過ごそうか。
土地勘のない場所だが、むかしむかしよく遊びに行っていた下北沢が近いので歩いて向かうことにした。
自宅や労働の場所と違って建物が低く、空が高くて広い。空が高くなった 夏はもう終わりだ、という一文を、どこで目にしたか忘れたが空が高いと感じるたびに思い出す。のどかでいい時間だなぁと、多くの人が働いている時間にサボって散歩。
古着屋さんがちらほら見えてきて、ここはどこらへんかなと考えるもさっぱりわからない。古書店や古道具屋もたくさん寄ったがまったく懐かしくない。まるで知らない街を歩いているような気分で映画館へ引き返した。

映画「凱里ブルース」は、今までにない中国映画で、漂うムードが違っていた。
スクリーンからも湿気が伝わってきたほどしっとりした凱里という町は監督の出身地なのだそう。
途中何度も人間関係がわからなくなって悩んだが、エンドロールが流れ始めたところで腹の虫が鳴ったということは集中して観ていたということか。
どうしてもわからないことがあってパンフレットを購入してじっくり読み込む帰り道。なるほど、と感心しながら赤ちょうちんに誘われてお久しぶりねの「おいてけ堀」へ向かう。
これまたお久しぶりねの飲み友達と再会して、思いがけず深酒した秋の夜。
このあと怒涛の痛飲の日々が始まった。

2020年10月16日金曜日

82年生まれキム・ジヨンと相撲道

たまには映画館に行こうと「82年生まれキム・ジヨン」を観に行った夜。
いい映画だったのだが、観終わってなんだか落ち込んできたので連日の「ニューねこ正」へ。
常連のご夫婦と「おはようございます」と昨夜と同じごあいさつ。
「ニューねこ正」は連日でも飽きないどころか、食べたいものが多すぎて追いつかない。昨夜は初ものの秋刀魚の塩焼きがおいしかったがやはり刺身も食べたくて来た次第。白板と短冊をじっと睨んでいると、この季節には少し早いふぐのから揚げを発見。もう熱燗から始めるしかない。
フンド氏と来ていた頃とほぼ同じペースで「ニューねこ正」へ来るようになり、美人女将はいつしか実のお姉さんのような存在に。たのもしくてやさしい美人女将にはなんでも話すので、先日のクソ合宿話もしたし、その日の特においしい魚をこっそり教えてもらってもいる。
秋刀魚刺とふぐの後はやはり白子でしょう、と言われてほんのりピンク色の白子を久しぶりにいただく。季節のおいしいもので季節が変わろうとしていることを知るのはいつもここ。でも今年は特に、ぼんやりしているうちに季節が変わっていった気がする。

そういえば今月末、ついに映画「相撲道」が公開される。
「82年生まれキム・ジヨン」が始まる前の予告が相当カッコよかったし、街頭ビジョンで見た予告もカッコよくて思わず立ち止まって見入ってしまった。

2020年10月12日月曜日

合言葉は「負けへんで」

頭にきた後に落ち込んできてトボトボ歩いていたとき。
先週から始まったPodcast「over the sun」を聞いていたら、そのときの自分にぴったりのパンチラインが出て気分が少しスッとした。言い終えたあとの少しのもの悲しさも含めた「負けへんで」は腕のよく見えるあたりに刻んでおこう。

「ラジオの友は真の友」は六代目神田伯山のラジオのオープニングの言葉だが、これもしみじみいいフレーズ。ラジオにはなんと多くのパンチラインがあふれていることよ。

マスクをするようになってよかったことは、怒った顔や泣いた顔を悟られないこと。反対に寂しいのは相手の笑顔を見ることができないこと。
笑った顔をたくさん見たいときは「ねまちのブローチ」をどうぞ。

2020年10月9日金曜日

頭から離れなくて

お昼どきになっても食欲がわかない。そんなときは蕎麦にかぎる。
前の晩に飲み過ぎて胃がもやもやしている。そんなときも蕎麦にかぎる。そうでないときも蕎麦を食べているけれど。
オフィス街のどまんなかとは思えない、昼間でも薄暗くて有線もテレビもラジオもつけていない、高齢のおじいさんひとりでやっているあのお店に行こう。その日はそう決めた。
幹線道路を渡るときに横目で見たそこはシャッターが閉まっており貼り紙がしてあった。見るまでもないと、悪い予感に慣れた私は別のお店へ向かった。

翌朝はお腹の調子をあわせていつものお蕎麦屋さんへ。しばらく早朝ソバの気分になれなかったが、この日は起きた瞬間から紅しょうが天そばで頭がいっぱいだった。
久しぶりのお店はとても混雑しており、ごぶさたの紅しょうが天そばはやっぱりおいしかった。

労働後に歩いていると、先日「ニューねこ正」でごちそうになったおいしいじゃがいものフライのことが浮かんで頭から離れなくなった。
ファストフードのポテトとはまったく別物のあのポテトフライ、また食べたいなぁ、あとかぼすブリまだあるかな、などと考えながら暖簾をくぐると、台風が来ているってのに飲みに来る人いるのかねぇって話してたら来たよ、と常連さん夫婦に笑われ、鼻がきいたね、と美人女将は小皿を差し出した。それは揚げたてのポテトフライであった。

2020年10月5日月曜日

木更津50km走

ただただ、減量のためだけに申し込んだ50km走の練習会。長い距離をだらだら走るのは好きだしなにより大会ではない機会に千葉を走ってみたかった。
休憩は自販機やコンビニで適宜と書いてあったので朝食はいつものおにぎり一個のみで向かったが、ゴールまでに固形物を口にしたのはそれが最初で最後だった。

参加者はほぼ同年代と思われる男女7名。穏やかそうな方たちばかりだが全員スリムでリッパなおみ足をしておられるのが気になった。主催者は若い男性でこれまたスリム。聞くとウルトラマラソンのデビューはいきなり100kmだったらしい。しかも脂肪など見当たらないのに脂肪燃焼・低糖質ランをしているとのこと。
走り出すとすぐに港。こんなに海が近かったのか、とうれしかったが隣の人と話すのが苦しい。日差しは強かったがそれにしてもそんなに肥えたか自分、と息切れしながら郊外へ。木更津勤務30年という年配の男性が説明してくれる周囲の景色やアクアラインを見ながらも苦しくて、ようやく見えたコンビニに狙いを定めて頑張るも通過。あれ、休憩はまだなのかと落胆して次なる自販機を目指す。ここで休憩ですかっと主催者の若い男性に聞くもまだですよ、のつれない答え。信号機もずっと青で日差しは強くなるばかり。しばらくして遠くにまた自販機を発見。こ、ここで、と言いかけるも、ここじゃないですよ、と先を越された。結局最初の休憩は15km走った地点の公園だった。そこにいたねこたちもナニゴトかと振り向くほど短い休憩をはさみ、次なる休憩地点だけを目指す。のどかな田園風景を横目にきんもくせいの香りをこんなにたくさん嗅いでも歯が痛くなるどころか苦しいだけなのは初めてではないか。
途中何度もクラッときたので塩タブレットを口に入れ、我慢できずに歩くことにしてみなさんには先に行ってもらった。
やっと景色を楽しみながら歩けると思ったらそこはニュータウンでつまらない。また田園風景に入ったと思ったら高速道路の脇のうらぶれた雑草だらけの歩道で、それでもかなり元気が出てきた。ぼちぼち走りますか、と小走りを始めてしばらくしたらコンビニ前にランナーのみなさん。なぜなのかわからないが追い付いた。
そういえば主催者の若い男性は何処へ、と思ったら熱中症の症状が出てダウンしたとのこと。それでも後半で合流し、なにがなんだかわからないほどくたびれてゴール。ウスウス気付いていたが、ペースがかなり早かったようだ。なのにまだ足りなくてみんなより多く走って戻ってきた人も、一泊して翌日65km離れた自宅へ走って帰るという強者も。
自己紹介ではみなさん控えめであったが、とんでもないウルトラマラソンを何度も完走していること、100kmくらいでは謙遜の域であること、また熱中症から復活した若い男性はフルマラソンで何度か優勝さえしていることを知って、ひとり場違いだったことを知った秋の夜であった。

2020年10月1日木曜日

KING OF STAGE vol.14

KING OF STAGE vol14 47都道府県ツアーDVD&Blue-Lay発売記念イベントのRHYMESTERインターネット公開サイン会の興奮と熱狂も冷めやらぬうちに、その現物が届いた。
あわてて梱包を開けて、まずはサインの確認。ない、ない、と同梱されていた納品書の注意書きも見ずに焦ったが、丁寧に袋に入れて段ボールで挟んでくれていた。あのサイン会は夢じゃなかったんだ、としみじみ。
激しくお手洗いへ行きたかったのに、Blu-rayディスクをプレーヤーに入れてしまった。
しばらく生で観ていないライブとたった1年前のライブハウスの映像にさっそく涙腺がゆるむ。それどころか嗚咽。密なんて言葉を知らなかった1年前に戻りたい。

発売日当日のアトロクはRHYMESTER全員がゲストだというのでON AIR時刻に合わせて遠回り帰宅。
新木場での「ONCE AGAIN」がかかってまた涙がじわり。何度も聴いているのにたまんないなぁとしみじみ歩いていたら、本編が始まる前に読まれたメールで脚が止まった。昨夜、酔って幼なじみに送ったメッセージと同じ文面で送ったメールが読まれている。ライトアップの始まった橋の上でマスクの上から口を押さえた。顔から火が出た。そして数日前から日に日にひどくなっていた頭痛がウソのように消えた。
本編が始まり、今度は笑いを堪えるためにマスクを押さえる。まさか私の田舎の虫の話が出るなんて。すべて聞き終えてからあわてて幼なじみにメッセージを送り「ニューねこ正」へ。とびきりのつぶ貝を堪能して興奮を鎮め、帰宅後はまたBlu-rayを観てSpotifyで先ほどのアトロクを聞き直し久しぶりに幸せな気分でおやすみなさい。
まだ始まっちゃいねぇよ、の「キッズ・リターン」のラストのセリフとともに思い出す「ONCE AGAIN」のリリックがやけに沁みた満月の夜であった。