2021年11月30日火曜日

悲しいオムライス

今日のランチはスパゲッティミートソースと心に決めてお店の前で仁王立ちしたある日。

あれほど強く決心していたのに、メニューの写真を見ていたらオムライスが目に入って離れない。注文を聞かれると口が勝手にオムライスくださいと言っていた。
まぁこれも食べたかったしね、と自分を納得させるも、やってきたそれはもう記憶にないほど美味しくなかった。熱々なのに冷めているような、薄焼き玉子でごはんを包んだ昔ながらの大好きなものなのになぜ、と悲しくなったことだけは覚えている。

もちろん「ぺろりレストラン」でも

「レストラン両国駅」でもありませんよ。


お店に入って席に着いたとたんに思っていたものと違うものを注文する癖、直さないとと決心しながら「ニューねこ正」のまかないの通称・貧乏オムライスのことを思い出した。具はほとんどネギのみで香ばしくておいしかったなぁ。
「レストラン両国駅」のオムライスは正統派で、チキンライスではなくてケチャップライスを薄焼き玉子で包んだもので玉子の厚みがでこぼこしていて端の少し焦げたところもたまらない。

あんなやつが食べたかった。それよりなによりミートソースはどうなるのだ、とうなだれていたら幼なじみが絶妙のタイミングで私の大好きなミートソースをおみやげにくれた。そして悲しいオムライスはいつの間にか胃から消えていた。

本と遊ぶ ブックカバーとしおり展2021

ねまちの避妊手術を無事に終えて、エリザベスカラー生活もあと数日。
モンペと言われようとも術後は4日間ずっと付きっきりでいようと、手術中はご近所さんに自転車を借りてねまちのフードや自分の食料や酒を買い込んで日がな一日じっとり観察していたけれど、2日後に久しぶりの友だちと再会するべく後ろ髪を引かれながらランチに出かけて帰ると、私が在宅していたときには残していたごはんをきれいに平らげており私がいないほうがよかったのではと反省。

久しぶりに会った友だちとはお互いなぜかじろじろ見合ってしまった。
変わっていなくてよかったと言うと、あんたは白くなったねと言われた。引きこもり生活のおかげか。ずっと食べたかった友だちお手製のおいなりさんはその晩大切に食べた。またつくるよ、の言葉がうれしかったが私をモンペ呼ばわりしたことは忘れないぞ。

別の日、会いたかった幼なじみとやはり2年ぶりくらいに「ニューねこ正」で再会。

変わっていなくてよかったと言おうとすると、身長が180㎝超えくらいになっていたらどうしようと思ったけど変わっていなくてよかったと言われた。幼なじみの恋人とともに生牡蠣で痛飲してどっさりおみやげをもらって、またね。

いつもばったり会う常連さんと「おいてけ堀」でひと月ぶりに再会して千秋楽前日の照ノ富士・阿炎戦を観戦。

続けて日本シリーズまで観戦。ひとりで観るより楽しくてまた痛飲。

会いたかった友だち全員の顔を見ることができてうれしかった数日間。
しかし喜んでばかりはいられないのだ。かなり久しぶりにお誘いを受けたイベントが始まる。

「本と遊ぶ ブックカバーとしおり展2021」
2021年12月5日(日)~12月25日(土)
12時~18時(最終日は~17時)
定休日 火曜日・水曜日
一軒家カフェikkA 2階 甘夏書店さんにて
https://amanatsu-shoten.hatenablog.com/

ちびちび作っては失敗、作っては失敗を繰り返しながらも、何点か出品できそう。
他の方の作品も楽しみだなぁ。

2021年11月18日木曜日

モンスターペアレント

ねまちの避妊手術の日が迫ってきて、心配でソロ活動する気分にもなれず家で晩酌の毎日であったが、ご近所さんに誘われて「おいてけ堀」に登場。

ご近所さんは高齢犬のピピくんを非常にかわいがっており同じ動物病院に通っていることもあって話は尽きない。そこでねまちの術後のケアのために休みをとって4日間引きこもること、エリザベスカラーを購入したことなどを話すと、4日間も引きこもるの、それにエリザベスカラーなんて病院でもらえるじゃないの、と驚かれて私も驚いた。
帰宅して締めの一杯を飲んでいたら友だちから電話でランチのお誘い。
本当は飲みたいけれどまだコロナが怖いから酒抜きでと言う友だちに、2年近く会っていないしとても会いたいがねまちの手術が、と言うと、あんた大袈裟だよ、私も昔犬の避妊手術を経験したけどそこまでしなかったよと言われ、でも心配で、と反論すると、あんたアレだよ、ほら、モンスターペアレントになるよと言われてハッとした。

そういえば、LSD後の飲み会を途中退席するようになって、この生活いつまで続けるの、とラン友たちに聞かれることが多くなったし、あれほどピピくんの世話をきめ細やかにしているご近所さんにさえ、そこまでするの、とドン引きされた気がする。
そうやってモンスターペアレントになっていくんだよ、だから会おうぜと説得されて、上り始めたモンスターペアレントへの階段を一段下りたのであった。
あたしに恥かかさないで!

2021年11月11日木曜日

うれしい言葉ふたつ

やらなきゃダメなのよ、なことの一部がほぼできたこともあり、今夜は飲みに行くぞと意気込んで出かけた「おいてけ堀」。

とんでもなくお腹がペコペコで、いつもの1.5倍のおつまみをむさぼり食って一服したら禁断の最後の客になっていた。いつもにこにこしているマスターがにこにこしながら珍しく客席に出てきてずいぶん遅いねと言うので、ねこにごはんをあげてて、と答えると、今度連れてきなよと言われてその光景を想像したら急に酔いがまわった。
未成年ですから、あわてて答えながらも、なぜかうれしい言葉だなぁと思った。
今夜はもう貸し切りよ、とママが言うので、じゃがいもとブロッコリーのカレー味のお通しが美味しかったことをチーママに伝えてそのつくり方について訊ねたり、ねまちの初めての体調不良と回復、そして彼女がいかにささみを愛しているかをママに激白して互いの家のねこや小鳥の写真を見せあったりしてごちそうさま。

先日、南伊豆食い倒れ合宿の主催者とその際に同室だった人とで肉を食べたときのこと。
このふたりと会うときは大人数のことが多いので珍しいなと思っていたら、ふたりで肉を食べようと話していて他に誰を誘うかと訊ねたらあなたを指名されたと主催者から言われてびっくり。
それほど親しくもないのになぜ、と思ったら、いつも楽しそうだからとさらりと言われた。
そうか、楽しそうに見えるのか、とうれしくなった。
めったに褒められることないもんねぇ。

2021年11月6日土曜日

秋のさんぽ道

ねまちの具合がよくなかったときに「サロン・ド・こけし」の予約をキャンセルしたのだがねまちが快復して安心したとたん髪がうねりだし色が褪せてきたので頭を抱えていたら、その姿を見ていたかのように女主人から、様子伺いの言葉とともに(本来はお休みの日の)この日はお店にいます、それでは失礼しますとのメッセージが。

うれしい。うれしいがいつもと違うそっけないメッセージに一抹の不安をおぼえながらお店に向かった。一抹の不安をおぼえながらも以前から気になっていた武蔵野うどんは食べて向かった。
いつもの笑顔で迎えてくれた女主人に安堵すると、思っていたとおりねまちの具合が心配で髪どころではないかもしれないと気遣ってくれてのシンプルなメッセージとわかった。わかってはいたがホッとした。

いつものマシンガントークと秋らしいカラーとすてきなカットを施された鏡の中の自分に気分がうきうきして、素晴らしく晴れた空のもと女主人に教えてもらった和菓子屋さんを目指して歩いた。
途中、ひとめぼれした鍋つかみを入手したり通りがかった古民家のお店で珍しいフリーペーパーをもらったりして目的の和菓子屋さんに到着。ふだん甘いものは食べないけれど年に数回だけ食べたくなるときがありこの時がその時だった。感じのよい女の子の店員さんからいちじく大福と黒豆大福を受け取った。
さらに歩いてむかしむかし住んでいたアパートがまだあるかどうかを確かめて、やはりむかしむかし行っていた喫茶店(今年でなんと67年!)で変わらず急な階段をのぼってコーヒーを運ぶおばあさんの姿にうれしくなったり駅前の古書店で目についた本や古くからのお店で酒の肴を手に入れたりして離れがたいなつかしいまちを後にした。

年に何度もない完璧な一日。
選んだはずのグリーンピースのサラダがポテトサラダだったことに小さく落胆したが、シンプルで美味しかったので味の余韻が消えないうちにと猛然とポテトサラダをつくり始めた秋の夜長であった。

2021年11月3日水曜日

進水式

天気のよい朝、最近完成した公園を横切ると、できたばかりの新しい公園なのにすっかり落ち着いている方々がいることに気付き、きっと昼の常連さんも夜の常連さんもいるのだろうと想像した。まわりを見渡すと、真新しかった苗木もいつの間にか成長してなじんでおりなによりその公園が辺りにぴったりはまっていた。

状況も気持ちも変わっても、聴くとまた違った文脈を感じて聴き入ってしまう曲がある。この朝はKIRINJIの「進水式」。
大切な曲なのでRHYMESTER「K.U.F.U.」とともに滅多なときには聴かないリストに追加。

やらなきゃダメなのよ、なことが遅々として進まない。今回は〆切まで余裕もあるのになぜ、と思ったら、まさにその悩みを相談しているのをラジオで聞いた。
追い詰められた状況で満足のいくものを作ることができたという成功体験がクセになっているのだという回答に、何度も膝を打ちすぎてみみず腫れになった。(うそ)
ハズレもいくつかあるんですけどね。
それ言っちゃダメなのよ。

おしゃれはがまん

ねまちが最近かっこいいえりまきをしている。

しかも素敵なブーツ(裏がふさふさ)まで履いており、生まれて初めての冬に向けておしゃれしているようだ。
ついこの間まで具合が悪くてなにも食べることができなかったねまちとは別人のように最高級の毛皮で着飾っている姿がうれしい。
秋には重ね着のおしゃれ、冬にはコートだけでなく手袋やブーツ、えりまきのおしゃれがある。近年は真冬でもそれほど寒くなく、分厚いコートや暖かいマフラーなどはあまり身につけないことが多いが、おしゃれはがまんなのであった。

ねまちがそれを思い出させてくれたので、来る冬に向けて「きせかえブティック メンキー&ノンキー」で素敵なコートを仕立てようと思う。