いつから、自分の誕生日がどうでもよくなったのか。
あまいものはさほど好きじゃないし
特に行きたいところもなし。
でも、この日はいつも休みをとっている。
先日、御年94歳の絵本作家・ルース・スタイルス・ガネットさんの
パネルディスカッションに参加する機会に恵まれて、
その可憐な姿(ワンピースの柄もすてきだった)と、凛とした声に魅了され
そのあと、誘ってくれた友だちと話しているうちに、思い出した。
かこさとしさんの展示を観に行こう。
最近とみにダメな生活を送っている自分に
かこさとしさんの生まじめさは、改めてまぶしいくらいだった。
学生の頃の気持ちのまま、
92歳までずっと本をつくりつづけてきたなんて。
勉強熱心で学者肌なのに描く絵はかわいいし、
説教めいたことは言わないのに考えさせる本ばかり。
虫歯の怖さも、食べものがからだをいかに冒険するかも、
すべてかこさんの絵本で知ったし、まだ覚えている。
ふと気を抜いたとたんに、腹の虫が大音量で鳴りだした。
朝からなにも食べていなかった。
新しい年齢になって一番に話すのは誰かな、なんて考えていたが
さっき道を尋ねたときに、とても親切に教えてくれたコワモテの作業員であった。
新しい年齢になって一番に口にするのはなにかな、なんて考えたが
気付いたらうどん屋さんへ入っていた。
おそばにしようと思っていたのに。
まあ、それすらもどうでもいいこと。
むかしはあんなにこだわっていたのに。
夜は思いがけず、義兄と「ニューねこ正」。
蜜の多い桃を、美人女将がこっそりごちそうしてくれた。
2 件のコメント:
うどんに桃…結構じゃないかっ!!!
ホホホホ・・・
早く行って!かこさとし!
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