念願かなって、3年ぶりにあのお店へ。
おだやかでオモシロ味のにじみ出ている店主さんは、変わらずそこにいた。
そういえば、便座のふたのような座面の椅子も
毎晩使っているミキサースタンドも読みかけの本を入れる青いざるも
そこで見つけたものだった。
今度は、テーブルが仲間に加わる。
たのしい買いものの帰り道
激しい喉のかわきと空腹をおぼえて、新しい椅子をかついで寄りみち。
ホッピーばかり飲んでいる私を見て
すごいやつがいるな、といつも見ていたという未亡人と隣り合わせて
のっけからハイペースで、飲む飲む。
しばらくして
ママとその妹さんが渋い顔をして言った。
「さっき帰った人、誰だかわかった?」
冷奴に夢中で、もちろん見ていない。
「ほら、あいつよ、出禁にしようかと思ってる」
そのひとことで、カウンターのみんなが渋い顔になり
いかにその男が気持ち悪いかを、みんなが語り始めた。
語るというより、口角泡をとばして、といった感じ。
近所の人や、このお店を好きで集まるお客さんばかりの中で
あきらかに浮いているその男は、
酔うと連れの女性にさわりまくったりして、
見ていられないそう。
北方謙三の「ソープへ行け!」ならぬ
「ホテル(錦糸町)へ行け!」というのが結論であった。
ワルクチを言い合う、というのはいい肴になるもので
まずまず酔っぱらって、また椅子をかついで帰宅した。
2 件のコメント:
椅子とテーブル、早く見たいものだ。
見にいらして!すごい気に入った・・・
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