2019年12月25日水曜日

そしてまた酒を呑んだ

前夜の酒が残っており、意識が朦朧としたまま労働を終えた夜。早く帰ってお風呂につかって本の続きを読んで、とふとんの感触を思って家路を急いでいても、赤ちょうちんが目に入ったとたん引き戸に手を掛けてしまうのはなぜだろうか。
今夜はここだな、ここだもなにもその道を通っているのだから最初からその気なんだよなぁ、と店を覗くと珍しいことにがらがら。そういえばいつも満員のあの店もあの店も今日は閑古鳥が鳴いていた。
店内には知っている顔ばかり。完全に自宅状態。
とにかく冷えていたので熱燗をお願いすると、ハセガワさんこっちへ来なさいよと仲良し社長・社員コンビが赤い顔で手招きするが、まだ飲んでないんだからまずはここよ、と季節の花のある特等席をママが指定。
やってきた熱燗を両手で抱えてホッとしていると、クリスマスなのに熱燗か、と仲良しコンビ。いいんです、私はこれが飲みたかったんです。
カウンターの端にはゴルチェおじさん、後ろはジオラマおじさん。今夜は一段と常連色が濃い。久しぶりに仲良しコンビと話したくて途中から席を移り、愉しい話もまじめな話もした。やっぱりこの人たちはなかなかお目にかかれないほどいい人たちだなぁとしみじみ思ったのは、紙カツをごちそうになったからではない。
よいお年を、と二人とかわしたあいさつがしみじみよかった。


ことり:
この人、いつも酒くさいよね
たぬき:
酒飲んで帰ってきたのに、シメでハブ酒だって
鯛:
見ててごらん
そのうち冷蔵庫を漁ってなにか食べだすよ

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