2022年3月8日火曜日

沈丁花とゲラン

たいした手をかけなくても毎年きちんと咲く沈丁花が今年は青いつぼみのままなかなかふくらまず、心配になって一段高いところに置いて数日。
咲いても咲かなくてもそれがあなたの物語、と「over the sun」で言っていたのを反芻しながら毎朝毎晩見張っていたらついにつぼみが赤らんでひとつふたつ花を咲かせた。この沈丁花はぼっちゃんを見送った帰りに買ったこともあり喜びもひとしお。もう少ししたら一輪取ってねまちにも香りをかがせよう。

労働帰りに寄ったデパートに濃く漂っていた匂いに立ち止まった。ゲランの香水だった。
ゲランの香りは空港の香り。旅立つ前と帰国する前の気持ちがよみがえる。しばらく海外に行く予定はないし行くことさえできないだろうが、この香りがあれば満足できそう。

匂いの記憶はおもしろい。
イメージそのものから他のイメージを生むことはできない(と、なにかの小説で言っていた)が、匂いは記憶と空気を呼ぶ。せつなかったりわくわくしたり。なにより季節を思い出させる。

沈丁花が咲いたらもう春。ねまちには初めての春。
春ってなあに?

2 件のコメント:

Rie さんのコメント...

柄の上に柄!

Megumi Hasegawa さんのコメント...

沈丁花の香りをかがせたら、すごい勢いで逃げた・・・