どこかの家でつくっている炒めものの匂いに記憶の蓋が開いて、これは実家を出て寮に住んでいたときの記憶だと思った。日が落ちて家路を急ぐ途中で嗅いだ匂い。炒めものはきっとソーセージにキャベツ。いつも誰かが調理場で料理していた。
カレーかシチューをつくっている途中の匂いもしみじみよいものだ。あとは2度めのきんもくせいの匂い。
年に一度ほど会う友だちと3人で待ち合わせて印旛沼を走った。昨年走ったときはひとりで、そして初夏だった。今年の秋の印旛沼は曇り空で走りやすく、雨上がりのあぜ道の匂い。たくさんのコスモスが咲き乱れていてボートやカヤックに乗る人たちもいてにぎやかだった。とりとめのない話をしながら走り終えてお風呂に入りお昼を食べてまたとりとめのない話。2度めのお風呂に入っているうちに空は晴れていた。この日は会ったとき3人とも弱っていたが、帰る頃には元気になっていた。
私が弱っていたのは単に寝不足だったからで、それは夜なべして手ぬぐいの絵を描いていたから。下絵はなかなか浮かばないけれど描くのは楽しくていつも午前さま。そんな深夜を越えた時間は、わくわくする匂い。今回は、美を追及するこけしグループの手ぬぐい。ヘアスタイルやまつげはもちろんのこと、MODなスタイルならなんでも相談にのってくれる心強いマダムたちにはいつもお世話になっております。
納品した翌日にお買い上げくだすったそこのあなた、ありがとうございました。
もう1枚も、明日あたり完成かもね。
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