2023年3月30日木曜日

美容部員さんとパンケーキ

労働でくたびれもうけの夜、そういえばファンデーションがもうないなと重い身体を引きずってコスメのお店へ入ったら、とてもかわいい販売員さんがいたので声をかけた。
くたびれた中年には目に痛い照明の下で販売員さんは実に感じよく説明をしてくれたのでつい新しいファンデーションを試したくなった。
ただでさえ手抜きでほぼメイクは落ちている中年の顔面を丁寧にメイクオフ。とてもお肌がきれいでキメが細かいですね、とのお上手に目を開けると、先ほどよりさらにくたびれた素の中年の顔。
あまりに汚い素顔にいたたまれず、ぴちぴちのきれいなお肌の販売員さんの前で小さくなる。
それからあれこれしてもらい、褒めちぎられたせいで舞い上がり気分がよくなって寄り道もして飲んで帰った。今年最後の生ガキと今年初めてのたけのことたらの芽の天ぷらが沁みた。
お仕事とはいえ、1日分の疲れがなくなったよ、ホントにありがとう!と、心から感謝。彼女はきっと敏腕販売員になることでしょう。
先日、早起きして友だちと鎌倉で食べた10年ぶりの朝ごはんと同じ。こうして人は元気になってゆくのだなぁ。
かあさん、甘いもの好きじゃないのにたまにこういうの食べてはうっとりしてるよね。

2023年3月22日水曜日

季節のうさぎと花の手ぬぐい

ふたつみっつ書き散らかした文章を放置していたら、うっかり3月も後半に入っていた。

白鵬の引退相撲の豪華さに驚愕したりたまに走ったり旅に出たり飲んだり食べたり、していた。
昨年の「うさぎ」展に出した手ぬぐいに描き足したもの。季節の好きな花を足しました。

次なるイベントに向けて頭を悩ませながらも手は動かしていない。イベントは近付いているが、ある程度できたらお知らせします。
大丈夫よ、誰も見てないわよこのブログ。

2023年1月30日月曜日

食べたものと大相撲初場所

仕事の関係のみなさんともんじゃの夜。
私が生んでいてもおかしくない年齢のお嬢さんたちと誘ってくだすった友だちは、場所は違えど全員下町生まれの下町育ち。それぞれの流儀に従って食べたプロのもんじゃとお好み焼きはとても美味しかった。

その翌日はフンド氏のいとこご夫妻とおよそ8年ぶりに再会、素敵なレストランで素敵なディナーをごちそうになった。
みすぼらしい中年にも親切にしてくだすった支配人さん。ご夫婦が現れてからはさらに気遣いも素晴らしく、銀座通りを見下ろす天井の高いレストランでうっとり。
なにせ高額納税者の、住む世界の違うご夫妻。けれどフンド氏と若い頃から仲がよくてとてもお世話になった。私とは接点がなにもないと思っていたが、おふたりとも相撲ファンとのことで初場所の展望(残り2日だったけれど)について熱く語った。いちごパフェにいちごがこれでもか!と入っていて美味しかった。

大相撲を14日目に観に行くなんて、と以前は思っていたけれどここしばらく千秋楽まで誰が優勝するかわからない。幼なじみたち通称伊那谷相撲部の面々と、チケットを手配してくだすった方たちと興奮と熱狂の14日目を過ごした。呼び出しの邦夫と利樹之丞の名前をみんなで叫ぶことができたのは楽しかったし相撲博士なる方もいらして今場所はためになることがいくつもあった。
夜は「ニューねこ正」でお疲れさま。私の大好きな菜の花の黄身辛子和えを喜んでもらってよかった。それから通称二軒目のいつものリカーショップで試飲して酔っ払ってさようなら。

翌日の千秋楽は貴景勝の優勝インタビューに感動。横綱らしい言葉に、一日も早い昇進を願った。それにしても長い15日間であった。
かあさん、何もしてないじゃない!

2023年1月10日火曜日

なにもなかったかのように新年

泥酔して寝て起きた朝はいつものようにお掃除してコーヒーを飲んで、新年だから走るかとウェアに着替えていつもは興味のないニューイヤー駅伝をうっかり最後まで見てしまってすっかり冷えたのでもう走るのはやめだ、と晦日から行き始めた銭湯へランニングウェアにコートを引っかけて向かった。元旦の日替わり湯は松の湯。夜は待ちに待ったおつまみお節にスパークリングワイン。メニューと照らし合わせながら大事に食べたのだがどれも本当においしかった。

その翌日はフンド氏の両親のお墓参りに小平へ行き、走って帰ろうと途中までとぼとぼ歩いたもののくたびれて東中野から電車に乗って帰宅。
そのまた翌日はお久しぶりねの友だちとお昼に会ってランチしながら喋って場所を変えて喋って歩きながら喋ってお茶を飲みながら喋ってあっという間に夜。大変なときにお世話になった友だちと話しているうちに強かった日差しがやさしくなり日が暮れた。酒など一滴も飲んでいないのに酔った気がした。

ここまで書いていつの間にか1週間が経った。することがなくて銭湯に行っていたのがウソのよう。

あとは友だちと会って「マリークワント展」を観たり有楽町で菊芋を買ったりそばを何度も食べたりハーフマラソンでへとへとになったのをアフターの酒でごまかしたり大相撲初場所2日目を観戦して興奮したり、なにごともなかったかのように始まっている普通の日々。
太鼓の音に追われながら帰るこの景色が好きだ。
今場所から声を出して応援してもよいことになり、どよめきさえも大きく聞こえて何度も鳥肌が立った。照ノ富士は休場だけれど弓取式でヨイショーと声を出すことが出来て久しぶりに気持ちよかった。
午前中から白鹿とおつまみ弁当なんか食べて、弾みがついてちゃんこも食べてさらに焼きそばに緑茶ハイにまで手を出して、満腹すぎて北播磨の取組を見逃したらしいわね。

2022年12月31日土曜日

よいお年を

今年最後の、という言葉がなんとも好きだ。今年最初の、よりしみじみよいものだ。
銀座で待ち合わせていた友だち夫婦と会う前に人形町をぶらぶら、今年最後のスタンドそばはここかなと、この日最初の食事はお気に入りのそば。揚げたての紅生姜天が美味しかった。
それから築地でもみくちゃにされて銀座をぶらぶら。over the sunの本はどこも売り切れていた。
友だち夫婦と会って日本一美味しいハイボールを飲んで、楽しみにしていたおせちを受け取ってさようなら。年が明けて労働の始まる前日にも会う予定だから気持ちが明るい。
帰りもぶらぶら歩いてまた人形町を覗いて、築地では売っていなかった普通のお刺身を買って帰宅。もう出掛けたくはなかったけれど、追加のワインとお風呂のために心を鬼にして家を出た。
昨日も行った銭湯はさほど混んでいなくて、サウナと東京の山吹のお風呂を楽しんで、いつものドリンクを一息に飲んでさようなら。今年最後のよいお年を、は番台さんから。北島三郎の「まつり」を聴きながら本当の帰宅。
大晦日の晩酌は一昨日買った厚揚げと友だちお手製のおいなりさんなどを幼なじみの送ってくれた「夜明け前」のにごり酒で。
今年もねまちと静かに過ごす大晦日。なんでもない月末だけれど、特別な一日。なんでもない日ほどありがたいものはないとわかったのは年を重ねたからだ。
ばあさんどうしになるまで、よろしくね。

2022年12月30日金曜日

怒濤の師走

労働納めは慌ただしく、飲み会にも行く気になれずにおとなしく帰宅。
冷蔵庫のしなびた野菜でおつまみをつくってひと息ついたら飲み友だちから電話がきてしばし喋る。電話を切ってふと画面を見たら何件かメッセージが来ていた。どれも衝撃的なもので、しばらく返事を返せずに酒を飲んだ。
どんな場合も、お別れはつらい。

連休1日めはいつもよりていねいに掃除をしたので大掃除をしたことにして満足、買い物に出掛けると友だちからお酒をくれるとの連絡があり、いつものようにあれこれ喋りながら歩いて喋り納め。よいお年を、というあいさつは少しさみしくて、でもしみじみよいものだ。
お豆腐屋さんでどっさり買いものをしてフンド氏の父上が行きつけだった「おいてけ堀」へ。

後からお豆腐屋さんがやってきてまたおもしろい話を聞かせてもらった。大晦日は余ったお豆腐やがんもなどを、やはり商売をしている親類などと交換してごちそうにするとのこと。おせち料理などというかしこまったものはつくらず、交換したお肉やハム、魚を料理して、手打ちうどんで大晦日。昔からそうなのだという。
フンド氏の父上もこんな風にご近所さんと話しながら一杯やって晩ごはんを呼びにくる少年フンド氏を待っていたのかな。
年末年始のために買ったワイン、もうないわよ!

2022年12月20日火曜日

いってきます

この季節になると近所のお寺の玄関先に、ご自由にお持ちくださいとの貼り紙とともに花梨が置かれている。
食用ではなく香りを楽しむもので、ひとつ頂戴して靴箱に置いた。
朝は忙しい。
忙しいのにねまちとの儀式があり、それを終えるとふっと香る。

心配ごとのない朝は、仕込みをするお店の匂いに敏感になる。ご飯の炊ける匂いと野菜を炒める匂いが澄んだ冬の空気に乗ってやってくる。

そういえば、そろそろクリスマス。
今年のイブはマザー牧場でトレイルランだ。昨年はうっかり1日間違えて無念の不参加だったが今年こそは。
なに、この子!