毎夜、どうも見たいTV番組がなくて、CDじゃうるさいし、でも音がないのはさみしいし・・・で、ようやく。
中学生のころ、受験勉強と称して夜中に起きてまずしたことは、ラジオの電源を入れることだった。
城達也さんの「ジェットストリーム」には、毎晩いろんな国へ連れて行ってもらった。
パンク好きだった当時の自分には、あの番組でかかっていた曲はどれも退屈なものだったけれど、家族の寝静まった真夜中に、おごそかなあの声を聴いているだけでドキドキした。
続く「うたうヘッドライト」ではトラック野郎に興味を持った。
携帯電話のないあの頃、長距離トラックドライバーが、休憩するサービスエリアの電話ボックスから、番組専用の留守電に残したリクエスト曲(ド演歌)とぶっきらぼうなメッセージに、DJの演歌歌手(女性)がはげましのことばをかける。
夜中の高速道路に、はるか遠くのサービスエリア。
今ごろこのドライバーさん、「オレのリクエスト曲だ!」って喜んでいるんだろうなあ・・・とぼんやり想像したものだ。
あれから40年!(綾小路きみまろふう)・・・も経っていないけれど
ひさしぶりに始めた、夜にラジオを聴く生活。
これが、とてもしっくりきている。
最近ごぶさたしているジャズライブハウス「うたごえハウス ねんね」でのように、知らなかったすてきな曲を楽しみながら、時間を忘れてぼんやり。
このライブハウスでは、ふだんはボーカルなしのトリオやビッグバンドのライブがメインだが、ごくたまに、女性ボーカリストがあらわれて、目が合うと、やさしくうなずいて、歌いはじめる。
それは、なつかしくてちょっと胸が痛くなる、遠いむかしから愛されているスタンダードナンバー。
ジャズにくわしくなくても、そのメロディと包みこむような声に、陶然となる。
う~む・・・いい曲じゃのう・・・
マスター!もう一杯おくれ。
はっ
オデ、寝てたのか!
オデ、寝てたのか!