かっぱ:なんだ、この派手なやつは
かえる:あのひとが持ち帰ってきたんだよ
朝青龍:趣味じゃないでしょ、これ
目覚まし:(無言)
かっぱ:で、持ち主は?かえる:この派手なやつに電池入れてすぐ寝たよ
朝青龍:使うつもりかよ、これ
目覚まし:(無言)
草木もねむる丑三つ時を少し過ぎたころ、妙にいい声の男が歌い始めた。
飛び起きて歌声の主を探すと、派手に光る見覚えのない目覚まし時計。心臓の音が耳のすぐ近くで聞こえる。
なんだこれ、としばし考えて思い出した。
モンブランマラソンを完走した仲間の凱旋祝いにギョーハイ(餃子とハイボールの会)を催して、おなかいっぱい餃子を食べてハイボールを飲んだのちに、幹事が目覚まし時計をもらったとかで、じゃんけんで勝ってもらったのであった。(正確には、じゃんけんに負けたのに奪い取ってきたのであった)
昔からアクセサリーはシルバー一択で、光りものは好きではないが、一時期ゴールドを好んだこともあった。金の腕時計でとても気に入ったものがあったから。
以前船旅に出かけたときの、ヴィンテージ感あふれる船内の階段も金色が決め手だった。
割れた器を継ぐ金継ぎも、同様の雰囲気を醸し出している気がする。
二段ベッドがせまいのはいいとしても、寸詰まりなのが辛かった。
窓から見えるのは海だけ。船酔いはしないので思う存分波を眺めていたっけ。
というのはウソで、海の近くの博物館に行くつもりが間違えて隣りの船内に入ってしまい、あちこち覗いているうちにすっかり船旅気分に浸ってしまったのだ。
おかげで海の近くの博物館をぐっと愉しく観ることができた。
ただし博物館に着く前まで読んでいた本が夜の話だったので、海がまぶしすぎてしばらく目を開けることができなかった。
1 件のコメント:
思ったより下品な!
と思ったけど、そばにカッパがいるだけで、何故かおしゃれに見える。
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