2020年8月3日月曜日

笑顔と涙の15日間

千秋楽への不安と期待を忘れるべく、ラン友のみなさんとLSDに出発した日曜日。今月のオーバーナイト60㎞マラソンのための練習を企画してもらったのだ。
前日はその練習会のための練習でひとりLSD。途中、素盞雄神社でバッタを見ながらおみくじを引き、待乳山聖天で大根の山を見ながらおみくじを引き、山谷堀公園では船に乗って吉原へ向かう気分で走った。
帰宅後は、照ノ富士の優勝を願い膝の上で照ノ富士タオルを握りしめていたが負けた。でもここで気持ちが切れる関取ではないし、と酒場へ向かおうとしたが、千秋楽は御嶽海との対戦というニュースが入りなんとなく中止。翌朝は新木場を出発してお風呂に入り葛西名物のカレー三昧の予定だったがすべて遂行したら中継に間に合わない。ラン友のみなさんに平謝りに謝ってランのみの参加とした。

翌日は最強の晴れ男の企画だけあり、梅雨明けにふさわしい快晴。一度渡ってみたかったゲートブリッジを目指して走った。朝10時からでないと昇降機を使用できないというので時間まであたりをうろうろしていると、そこにはものすごい人数の釣り人たち。ここでは穴子も獲れるらしい。ということは江戸前の穴子だね、とやはり穴子好きだというラン友とよだれを垂らした。
いよいよ昇降機を使用できる時間になったが、前を行くふたりは階段で行くというのでつられてついていったが心から後悔した。9階まであった。外は空がきれいでさわやか。ほとんど上り坂なので閉口したがとても気持ちよかった。ゲートブリッジは通行人は向こう側に下りることは出来ないので往復して戻る。復路はストイックに最前で走ったが頭は穴子のことばかり。
以前何度か行ったヘリポートを通過して葛西へ向かう橋に入る。あたりまえだが橋は上り坂ばかりでつらい。さらにそこからは幸か不幸かすべて青信号。疲れたと口に出すことさえできないほどつらかった。お風呂に向かうみなさんと途中で別れたとたんに電池が切れたように歩き、普段まったく食べない白くまアイスを貪った。

帰宅して準備を整えるとすぐに十両の相撲。若元春は決定戦の前に負けてしまった。十両決定戦が巴戦で同部屋対決。豊青龍がんばれ、と見守っていたが負けた。それにしても、続けて何番も相撲を取って優勝を決めた明生はすごいと心から思った。花道の奥で両手を広げて待っていた豊青龍の笑顔にこちらまで笑顔になった。前日の照強のドヤ顔とともに心の1ページにブックマークした。
明生を見たおかげで照ノ富士が心配になる。ただでさえあちこちを傷めているのに決定戦になったら体がもたないだろう。その前に本割で勝てばよいのだけど、と悶々としながら前日つくっておいたカレーを貪った。
応援タオルは広げず、やはり膝の上で握りしめながら固唾を飲んで見守る。結果、鮮やかに勝った照ノ富士の姿に思わず大声と拍手!勝ったあと上の方をじっと見ていたが自身の優勝額を見ていたのだろうか。笑顔、笑顔の照ノ富士だったが、優勝インタビューの言葉と涙ぐんでいるように見えた伊勢ヶ濱親方の姿に涙が止まらず。優勝パレードはないのでせめて少しでも長く照ノ富士を観ようと君が代から表彰式まで全て目に焼き付けた。

まだ明るい道を大股で歩いていると向こうから来る人が手を振っている。これから行く酒場の大将だった。先に行ってますね、とお店の引戸に手をかける。かわいこちゃんは今日はまだパトロール中かな、などと思いながら酒を啜ると、帰ってきた大将が外で手招きしている。指差す先にかわいこちゃんが。いつものガレージではなく自宅の二階の出窓であった。ということは、と大将を見ると、ついに家の子になりましたとのこと。もうひとりもいますよ、と笑顔。前からクルマやらいじめっこやら心配の種が尽きずずっと計画していたそう。
帰りにものすごい大声で見送ってくれたかわいこちゃんと、後で大将が送ってくれた幸せそうな動画にいい気分になって、禁断のもう一杯を飲んで早々に寝た。

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