休憩は自販機やコンビニで適宜と書いてあったので朝食はいつものおにぎり一個のみで向かったが、ゴールまでに固形物を口にしたのはそれが最初で最後だった。
参加者はほぼ同年代と思われる男女7名。穏やかそうな方たちばかりだが全員スリムでリッパなおみ足をしておられるのが気になった。主催者は若い男性でこれまたスリム。聞くとウルトラマラソンのデビューはいきなり100kmだったらしい。しかも脂肪など見当たらないのに脂肪燃焼・低糖質ランをしているとのこと。
走り出すとすぐに港。こんなに海が近かったのか、とうれしかったが隣の人と話すのが苦しい。日差しは強かったがそれにしてもそんなに肥えたか自分、と息切れしながら郊外へ。木更津勤務30年という年配の男性が説明してくれる周囲の景色やアクアラインを見ながらも苦しくて、ようやく見えたコンビニに狙いを定めて頑張るも通過。あれ、休憩はまだなのかと落胆して次なる自販機を目指す。ここで休憩ですかっと主催者の若い男性に聞くもまだですよ、のつれない答え。信号機もずっと青で日差しは強くなるばかり。しばらくして遠くにまた自販機を発見。こ、ここで、と言いかけるも、ここじゃないですよ、と先を越された。結局最初の休憩は15km走った地点の公園だった。そこにいたねこたちもナニゴトかと振り向くほど短い休憩をはさみ、次なる休憩地点だけを目指す。のどかな田園風景を横目にきんもくせいの香りをこんなにたくさん嗅いでも歯が痛くなるどころか苦しいだけなのは初めてではないか。
途中何度もクラッときたので塩タブレットを口に入れ、我慢できずに歩くことにしてみなさんには先に行ってもらった。
やっと景色を楽しみながら歩けると思ったらそこはニュータウンでつまらない。また田園風景に入ったと思ったら高速道路の脇のうらぶれた雑草だらけの歩道で、それでもかなり元気が出てきた。ぼちぼち走りますか、と小走りを始めてしばらくしたらコンビニ前にランナーのみなさん。なぜなのかわからないが追い付いた。
そういえば主催者の若い男性は何処へ、と思ったら熱中症の症状が出てダウンしたとのこと。それでも後半で合流し、なにがなんだかわからないほどくたびれてゴール。ウスウス気付いていたが、ペースがかなり早かったようだ。なのにまだ足りなくてみんなより多く走って戻ってきた人も、一泊して翌日65km離れた自宅へ走って帰るという強者も。
自己紹介ではみなさん控えめであったが、とんでもないウルトラマラソンを何度も完走していること、100kmくらいでは謙遜の域であること、また熱中症から復活した若い男性はフルマラソンで何度か優勝さえしていることを知って、ひとり場違いだったことを知った秋の夜であった。
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