2018年5月18日金曜日

ラジオにとりつかれて

何度もくりかえし読んでいる本に
現実音を聴くことがダメな神経症の音楽家、
というのが出てくる。
人の話し声はもちろん、車の音、水の音も
すべてダメ。

常に耳にはイヤホンを装着、
ウォークマンの電池が切れたときのために
予備の電池も持ち歩く。

最近の私は、この音楽家に近い生活を送っている。

好きなラジオ番組を聴きたくて、
仕事中はパソコンで過去の放送を聞き
仕事帰りにはスマートフォンで生放送を聞き
帰宅すると即ラジオの電源を入れて、イヤホンを外す。


こんな生活のせいで
最近のおつまみは、とても雑。
「ニューねこ正」にも、久しく顔を見せていない。

さらに
最近のお弁当も、とても雑。
「ぺろりべんとう」のお弁当のような
ていねいでおいしいお弁当が食べたいものだ。

2018年5月17日木曜日

どこか、温まるところ

どしゃ降りの中終わった、人生初フェス。
誰もが興奮して出口に向かっていた。


最高だった!
連れてきてくれてありがとう
と、興奮気味に話す女の子に

だろ!カッコよかったよね!
と、うれしそうな男の子の声。

そうだよねそうだよね、と心の中で会話に割り込むと

これからどうする?
どこか、温まるところに行こうか
と、男の子。
温まる・・・ところ?
それはもしや・・・
「ニャーニャーホテル」?!

女の子の返事は、聞こえない。
緊張が走った。



このあたりで、いいレストラン知ってるんだ。
そこで温かいもの食べようよ。
思わず脱力したのは、私だけではあるまい。

2018年5月10日木曜日

「スナック女将」のママからの電話

文太くんの行きたい場所へ
ひたすらお付き合いした、連休。
いつも、ほとんど同じコース。
同じところで用を足し、
同じところで、もの思いに耽っていた。
文太くんは、
長い脚をもてあましている。
この長い脚で
新しい道をいろいろと教えてもらった
が、
何度か迷子にもなった。

「はとエアライン」を呼べばよかった。
緊急事態(主にトイレ)にも対応してくれることを
失念していた。


お弁当を食べて、ねむくなってきた昼下がり。
「スナック女将」のママから、突然の電話があった。

低めだけれどやさしい声のママと
まだ日が高い時間に話していたら、不思議な気分になった。

明日、久しぶりに顔を出そうと思う。

2018年5月9日水曜日

ありとキリギリスでいうところの、キリギリス生活

彼の地で雑貨店を営む友だちのお店で気に入って、
少しずつ、その方の器を買い集めている。

それだけなのに
先日の旅で、その方からVIP待遇を受けた。

お迎えから始まり(VIP待遇)、
地元のマニアックなスーパーマーケットへの案内(VIP待遇)に、
アトリエをくまなく見せてもらい(VIP待遇)、
地酒飲みくらべ(昼酒/VIP待遇)でいいココロモチになっているところで
突然「さ、絵付け(VIP待遇)しましょう」

しばらく絵筆などにぎっていなかったので
酒のまわる頭と体で、
なにを描いたらいいのか、必死に考えた。

そのときのマグカップを携えて
彼の地で雑貨店を営む友だちがやってきた。
できることなら、見たくなかった、

友だちがほめてくれたので、やっと正視することができた。
このお酒、おいしかったなぁ、
そらまめまで出してもらっちゃって。
珍しい緑色の麺の冷やしラーメンがあり、
調子にのって巻きずしまで食べて・・・

絵のまずさはともかく、
よい旅の思い出になった。




連休中は、幼なじみに
ずっと行きたかったお風呂にも連れてってもらったし
そこで
ツーリング中に、道に迷ってたどりついたひとと盛りあがり
食事するためだけに来たのに
目的地からはるかに離れたそこで酒を呑み、お風呂に入り
結局宿泊することに変更させてしまった、
幼なじみの手腕よ。


よく呑んで、よく食べて、よく走り
よく遊んだ連休であった。
おそばも、よく食べた。

2018年4月27日金曜日

そしてまた走りだす

とても暑かった休日
いくつもの港とキャベツ畑を眺めて、のんびり走った。

大会前の試走会だったので
景色を愉しみながら、
おいしいものを食べながら、
ぺちゃくちゃ喋りながら、走った。

菜の花に似たむらさき色の花と藤棚、
道に干されたひじきとキャベツのにおい、
そして、ほんとうにうつくしい海!

ゴールしてから、とてもきれいな始発電車に乗って、銭湯へ。
「すべすべ温泉ねこぞの」では
風呂の中で酒を呑むことができるが、
この日は打ち上げまでぐっとがまん

・・・できずに、銭湯の休憩所で
生ビールで乾杯。
打ち上げまでの「つなぎ」の生ビールは
それはそれは、たまらなくおいしかった。
まぐろが有名なまちだけあって
適当に入った酒場のまぐろでさえも、ハイレベル。


二日酔いの翌日は、いつものマラソンレッスン。
とにかく全力で走ったため
前日のアルコールがすっきり抜けた。
さらに
その夜の迎え酒で完全にしらふになり、
あわててつくったマラソン仲間のTシャツが
あわてていたとはいえ、
あれこれちがった出来上がりであったことに
とても落ち込む。

2018年4月19日木曜日

本場所前の「相撲茶屋さばねこ」

めずらしく酒をあまり呑まずに、会食だけの夜。

家に帰って一杯呑むかぁ、と「相撲茶屋さばねこ」前を歩いていたら
「おつかれさまでございます」
ここの看板おにいさんが暖簾をしまいながら、声をかけてきた。

ああ、もう看板の時間なんですね、と言ったら
「どうですか、一杯呑んでいきませんか」
と誘われ、お言葉に甘えてイン。
小松菜の煮びたしやスナップえんどう、
骨までやわらかく煮たいわしなどを次々に出されて
ついつい腰を落ち着ける。

有線でかかっていた曲の歌手について
みんなでああだこうだ話したりなどしつつ、すっかり満腹になった。

「相撲茶屋さばねこ」で
あんなにゆったりした時間を過ごすことができたのは、
今が本場所中ではないから。
「相撲茶屋さばねこ」は、本来の相撲茶屋でもあるけれど、
ちゃんこ番だった元おすもうさんのつくる
おいしいお料理を食べることができるお店でもあるんですよ。

2018年4月18日水曜日

野蒜は、ねんぶる

港の売店で見つけた、ふるい本。
もの静かな小学生のおんなのこが、好みそうな本。
いつか陽当たりのよい窓辺で読みたいと思っていながら
なかなかそんな優雅な日は来ず
おさななじみにさそわれて、田舎の新酒発表会へ。

ほんとうは、桜のお花見に合わせてのイベントなのであるが
花見より、新酒より、
あつまったみんなの持ち寄るごちそうが愉しみ。
終わりかけの桜が花吹雪となって
おさななじみのつくった春のごちそうや
新酒のグラスにもふりそそぐ。

おさななじみは、手づくりのごちそうのほかに
山のふもとのお店で、春の山菜料理も、たくさんたのんでくれていた。
野蒜の天ぷらがおいしかったが、
野蒜を「ねんぶる」と呼ぶのは、方言でなく
自分だけであったことに驚いた。

いいもんだねぇ、とにやにやしていたら
翌日の地元紙の一面に、そのまぬけな顔がばっちり、写っていた。
ああ・・・