年に一度、信州は諏訪湖でおこなわれる諏訪湖花火大会。
とあるスジからよい席をご用意いただき、初めて観たのは一昨年の夏だった。
フンド氏がいなくなってからは花火自体にさほど興味もなくなり、花火に浮かれる人たちを見るのが愉しいくらいだったが、この花火大会は湖上に上がる大きな花火がとてもきれいで、送迎からイスにおつまみに酒とどこまでも用意してくれる友だち(全員酒飲みなのに運転手は飲めないし!)には感謝しかないし、なにより夏の定番になった。
さて、その諏訪湖花火大会、今年は台風の影響で開催が難しいのでは、ということで前日まで天気予報とにらめっこだったのだが、結論からいうと無事開催された。
私たちはというと、いつぞやの雨の花火大会での二の舞になってはいけないと、幼なじみやそのスジの友だちは残念会への変更を決断。
残念会はそのスジの友だち邸でおこなわれた。
そのスジの友だちは、たまに手伝っているというシードル醸造所の、吸いこまれそうな赤が美しいいちごのワインとハモンセラーノの原木セット(!)を用意してくれて、さらにそのシードル醸造所へ連れていってくれた。
木の匂いがさわやかな醸造所に入る前に、庭のりんごを見物。見たことのない枝ぶりと実の付き方のりんごはハニールージュという名前で、実は大学で研究された上でうまれたシードルのためのりんごとのこと。
落ちていたりんごをかじってみると、中まで赤くて渋味がある初めての味。
残念会はいちごワインからスタート。
いちごしか使用していないこのワインは辛口で香りもすばらしく、いつまでも飲んでいたい味。2週間にわたっていちごのヘタを取る作業をしていたときは、この匂いもイヤになったよ、とイタリア人マフィアのような風貌のそのスジの友だちが笑った。
そのスジの友だち邸はとてもすてきで、彼の好きなものであふれている優雅な家。
ベランダにはカヤックが吊られ、リビングのテーブルには幼なじみが持ってきてくれたごちそうがところ狭しとならび、奥のテーブルにはハモンセラーノの原木が鎮座。リア充感満載であるが、これは残念会。
あの雨雲は諏訪湖に向かっているね、とか、今ごろ諏訪湖は降ってるね、浴衣とかびっしょりだね、などと花火ディスで盛り上がり、辛口シードルや雷電ビール、とっておきのとうもろこしにハモンセラーノもしっかりごちそうになっているうちに夜は更けていった。
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