ある友が言った。
最近あまりにあちこち傷めたりケガが多かったりするので、ふと思い立って盛り塩してみたらあちこちのケガの痛みが治まった、と。
あなたはオカルトな人間ではないのになぜ盛り塩なのか、と問うと、う~ん、なんとなく、とのこと。へえ、怖いけどよかったね、とやはりなんとなく答えたが、ある日突然それを思い出し、彼女を真似てランタン柄の小皿にバリの塩を盛って置いてみた。
あちこち傷めてもいないしケガもしていないが、ずっと考えていたことにその日結論が出た。目が醒めた。(些細なことの積み重ねで傷ついていたので、傷めてはいたのか)
盛り塩、おそるべし。
このバリの塩を使って・・・はいないが、おいしい塩をちょこっと使った「ぺろりレストラン」のお料理は、家庭では真似できない味。
スパゲッティハンバーグのパスタを茹でるときにひとつまみ。
やきそばサラダのサラダにひとつまみ。
クリスマスのピザ生地にひとつまみ。
これで魔法のようにおいしくなるらしい。
どこのなんて塩かは、企業機密。
「BAR GABGAB」の水割りは、バーボン自体は平凡なものなのに不思議にうまいと評判だ。
バーテンダーが毎日汲んできているという井戸水のせいではないか、いやどこぞの神社の手水ではないか、など常連さんの噂が後をたたない。
ほんとうのところは、謎。
「おはよう商店」の朝ごはんは、どんな朝にもよく合う。
ひどい二日酔いの朝でも、自分の腹の虫の音で目覚めるくらい食欲旺盛な朝でも、彼(もしくは夫)との予定のない休日の朝でも、恋が終わった朝でも、必ず食べたいものがある。
ただ、セクシーサンドのセクシーさがいまひとつ、謎。
盛り塩の塩は、けっして食卓に置いてはならないらしい。
ゆでたまごにちょっとつけるなんて、もってのほかなんですってよ。
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