同じ日がやはり月に一度だったチーズ会社のセール再開の日でもあり、ここで飲みーティングのお供を入手しようと思い付いた。途中、毎朝気になっていた「真夜中のスパゲッティ」のお店も覗いてみようかとも思ったが、ひと足お先にチーズ会社へ行った友だちからの浮き足たつメッセージに気持ちが前のめりになり寄らずに早歩き。
セール会場は川のほど近くの小さなスペースで毎回違うものが並んでいる。いろんな種類のチーズはもちろんサラミや生ハム、ワインやオリーブオイルなど見ごたえがあり、残りわずかなタパスや唐辛子のペースト、このチーズもドライフルーツもいくか、と次々に手にしてお勘定。今日は贅沢するんだぜ、とかばんの中の財布を探す。こうしている間にも後ろにはお勘定を待つお客さんの列が出来ており店員さんも汗を拭いながら計算機を叩いたりチーズの説明をしたりと大忙しだ。
財布が見当たらない。
まさかそんな、と改めてかばんの中を漁るもやはり財布はなかった。ゆっくりでいいですよ、と言ってくれた店員さんに、ごめんなさい、お財布忘れたみたいです、と平謝りに謝りあわてて会場を後にした。
これで今宵の飲みーティングのための、いつもよりちょっといいチーズやタパスやワインが消えた。ひと足お先にセールを楽しんだ友だちに事の顛末を伝えると、サザエさんか?と返信。
帰宅すると、果たしてそこには我が財布が転がっていた。今からセール会場に戻るには疲れすぎており、結局いつものお店でいつものようなものを買いそろえた。
楽しみにしていた飲みーティングが始まり、友だちとメッセージをやりとりしながら夜は更けていった。頭の片隅には逃したチーズやタパスがずっとこびりついていた。
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