2020年6月11日木曜日

新茶とタクシー運転手

酒場でのソロ活動をキメた後、帰宅して一服。
その後立ち上がると軽く立ちくらみがするのはいつものことだが、その晩は立ちくらみのあとに目の前にモノクロの乱れた映像が見えて怖い、と思った次の瞬間に、つぼみをたくさんつけたくちなしの鉢の上にばったり倒れた。これが貧血かと恐ろしくなったが、それよりくちなしが心配で暗闇の中手さぐりで確かめる。つぼみはつけていないが新しい芽が出てきた枝が折れていた。毎日成長を楽しみに大事にしていたのに。本当にごめんよ、と折れた枝を空いていた植木鉢に挿した。

翌日は反省して即帰宅、映画を鑑賞していると宅急便が届いた。毎年静岡の友だちが送ってくれる新茶。うれしい。お礼のメッセージを送ってから続きを鑑賞。
今宵の映画は先日ラジオを聞いていて気になった「タクシー運転手」。
ひどい。ひどすぎる、と顔をしかめると前夜したたか打ったこめかみが痛む。自分まで銃撃されたかのように痛みを感じつつも、宇多丸さん曰く”トラック野郎的な”カーチェイスには胸アツになりそして当時の軍人さんの中にだってこんな人もいたんだ、と胸を撫で下ろしたり。私には靴が印象的な映画だった。酒は4杯飲んだ。

このところ観る映画や古い本が、ことごとく現在の状況を現しているようなものばかり。
田辺聖子著「お聖どんアドベンチャー」(ポセイドンアドベンチャーのパロディのタイトル)は田辺聖子本人や筒井康隆などが実名で登場して未来のSF的な「ありえない」話がおもしろおかしく描かれているのだが、コロナも世界情勢も日本の情勢も思わせる内容であり恐ろしくなってきた。1980年に書かれたものなのに。
大切なひとがここにいないのはさみしいことだが、今いなくてよかった、とも思う。

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