2022年8月1日月曜日

続・ばかあさん

うだるような暑さの日に出掛けたくはなかったが、見たい個展の最終日だったのでかなり久しぶりの鎌倉へ。
小町通りと反対側の通りは閑散としており、かき氷屋さんが客引きをしていることにショックをおぼえた。以前はよく仕事をサボっては歩いた道、お店こんなに少なかったかな、海は賑わってるんだろうななどと思っているうちに会場へ到着。タコの絵はやっぱりすてきだった。夏の夜の海など、この方の描く絵は夜はもちろん昼間でも森でも海でも静かだ。暑さとタコの絵にぼーっとなって、甘いものは食べないのにドーナッツをひとつ求めてしまった。
本当は鎌倉文学館など行きたい場所もあったけれど、鎌倉野菜の産直所できゅうりと水茄子、そして市場でお弁当の箸とサンドイッチを買ってさようなら。

手ぬぐいの続きを描こうとさっさと帰宅して、まずは水ナスを浅漬けにして今夜のお供にと肩にかけていたエコバッグを見やると、ない。エコバッグがない。電車の中に置き忘れたのかと忘れ物係へ問い合わせのメールを送ってひと息つくと、急に思い出した。乗り換えの駅でそばを食べたときに変わってるなあと思った棚に置き忘れたのだ。
あわててお蕎麦屋さんに電話してうんざりする暑さの中また家を出てトボトボ歩いて電車に乗った。約1時間かけてお蕎麦屋さんに到着し無事に受け取ったエコバッグの中をのぞいて、ずいぶんお高いきゅうりに水茄子に箸にサンドイッチだこと、とため息をついてまた1時間ほどかけて引き返す。
帰宅後、少しだけでもと描いた手ぬぐいの絵は本当に少ししか進まず。
それでも浅漬けにしたきゅうりと水茄子はとてもみずみずしくておいしかった。
実は行きの電車の中で軽く目をこすったときにコンタクトレンズまで落としたらしいわね。


2022年7月31日日曜日

ばかあさん

医者通いを終えて、今年初めてどころかもう何年も食べていなかった冷やし中華を食べに「土俵そば」へ。

焼豚はもちろんクラゲなどの乗っていない、錦糸玉子ときゅうりとハムとトマトに紅しょうがが乗ったシンプルな冷やし中華が食べたかった。
念願を果たして満足し、帰宅後は手ぬぐいの絵の続きを描く。今回は絵が細かいのでなかなか進まないが根気よく。今日はこの辺にしますかとたっぷりつくったクリーム色の絵の具を乗せた皿を傍らに置いて筆を洗っているとそこへねまちがやってきた。あんたは本当に水が好きだねと目を細めると、飛んだしずくに驚いたねまちが飛び上がってたっぷりの絵の具の皿に後ろ足を突っ込み、私の出した変な声にさらに驚いてものすごい勢いで逃げていった。床がクリーム色に染まり、ねまちはお腹にまで絵の具をつけて走り回り、途方に暮れた夜。

その翌日も医者通い。
あまりにくたびれたので病院のレストランでうなぎでも食べてやろうかと鼻息を荒くしたが気が変わって橋を渡ったお店のサラダうどんにした。
20年以上前、近くで働いていたときに出前でよく食べていたお店で入り口がふたつあり、片方はレストランでもう片方は蕎麦屋と書いてあるがお店の中は繋がっていた。少し前に改装してレストランはなくなったがサラダうどんの味は変わっていなかった。おいしくてうれしくてにやにやした。
この後も手ぬぐいの絵を描き進めたが、今度はうっかり置きっぱなしにしていたねまちの飲み水をひっくり返されて手ぬぐいがびしょびしょに。布用絵の具なので問題はなかったがこの日の作業はここまで。
悪いのはばかな母さん、つまり、ばかあさんよ。

2022年7月25日月曜日

本と手ぬぐい7に追加しました

「ニューねこ正」へ行くのを1週間がまんしてつくった「ニューねこ正」の手ぬぐいを納品しに甘夏書店へ向かう途中、道の反対側にとあるお店が見えて思わずイン。
おめあてはオムライス。外のサンプルは古ぼけてケチャップの色がソースのように茶色くなっておりケチャップライスを包む薄焼き玉子の様子がなんとも好みでたまにここを通るたびに気になっていた。
テレビの前にどうぞ、と言われるもテレビがどこにあるかわからずもたもた。テレビは目の前であった。お店を仕切っているママさんはてきぱきしており、店内より広そうな調理場ではお年を召したおじいさんや若いお嬢さんなどが手際よく動いていた。
壁のメニューを見てそういえばここ何年も冷やし中華を食べていなかったな、と思い出す。
しばし待ったのちにやってきたオムライスはまったく好みのもので、うれしくてゆっくり食べた。

よい寄り道をしたおかげで、にこにこしながら甘夏書店に到着して「ニューねこ正」の手ぬぐいを2枚納品。
こちらも「ニューねこ正」のマッチ付き。

ちょうど前回の納品のときにお会いしたイラストレーターの方などと再会してほめられてうれしくなった。意味は違うけれど六十の手習いのような気分。舞い上がったまま階下のカフェでとてもすてきなうちわを発見。タコとイカが表と裏に描かれていてタコと目が合ってしまったので連れて帰ることにした。

それからコーヒー屋さんでお久しぶりねのご主人と豆を挽いてもらっている間にランの話などしてやる気を少し出し、最近気になっている台湾レストランの店先をながめてから年にいちどお知らせをくれる友だちの合同展示を見るために電車に乗った。

以前の職場では同じ教材開発室の同僚だったけれど今ではすっかりイラストレーターとして生計を立てている。えらいなぁ。それにしてもそれほど仲がよかったわけでもなかったのにこうして20年ほども付き合いが続くとは不思議なもの。
今回の展示のテーマは「花」とのことだったが、入口にあったボディに蓮の花が描かれたお地蔵様のこけしが彼女のつくったものと知ってびっくり。いつもと発想が違う気がしたからだ。思わず最近増えた我が家のこけし家族の写真を見せた。
いつもいろんな画材で描いている絵、今回も彼女にしか描けないタッチで、どうしてそれを試そうと思ったのかと毎年同じ質問をする私に、自由になんでも試したらいいんだよと毎年同じ答え。毎年なるほどと思いながら試していなかったが今年はできたかもしれない。

手ぬぐいはあとひとつつくるつもりだが、この日はちょうどよい時間に通りかかった「おいてけ堀」で飲んでしまった。美人女将たちと相撲を観ていると結びの一番でまさかの出来事。なぜ照ノ富士が正代に、と帰宅後は幼なじみと文句のメッセージの言い合いが止まらず。

2022年7月22日金曜日

本と手ぬぐい7はじまってます

いつの間にか7月も後半!
予想外のことが重なり悪戦苦闘した結果未だ1種類しか納品できていないけれど「本と手ぬぐい7」は始まっております。
甘夏書店さんで8/27(土)まで。
「土俵そば」の手ぬぐい(マッチ付き)です。

2022年6月23日木曜日

機嫌のいい人

いつもの公園で、美味しそうにお弁当を食べる男性が向かいのベンチにいた。
彼はゆっくりお弁当を楽しんだ後、今度はいかにもおもしろそうに本を読み始めた。

何を読んでいるんだろうと気になるほど貪るようにページをめくる。気付けば、短いお昼休みを満喫して彼はいなくなっていた。
さて私も戻らなきゃと立ち上がると、ひとつだけ誰も座っていないベンチがあった。ちょうどそのベンチにかぶさるように繁っている大きな木に赤い実がたくさんついており、その実がベンチいっぱいに落ちていたのだ。これはなんの実だろうとしばらく見ていると3人の若い男女がやってきて落ちている実を指差してああだこうだと喋っている。中国語のようだったが、こうして3人の若者が休憩時間に木の実について話している姿はよいものだった。それにしても名前が知りたくて調べたところ、ヤマモモであることがわかった。

田辺聖子の小説に、機嫌のいい男が出てくる話があった。なるほど、機嫌がいい人って幸せそうでいいものだなと思って、毎朝フンド氏とぼっちゃんに、ねまちが今日も機嫌よく過ごせますようにとお願いすることにしている。
今夜も機嫌よく眠れますように。

2022年6月21日火曜日

忘れもの

教えてもらいたいことがあって義兄の千葉のアトリエへ行ったらお手伝いをすることになり、それはそれでとてもためになってよかったとしみじみ思った翌日は今年で開花70周年という大賀ハスを見に、また千葉は千葉公園へ行った週末。
1週間だけのハスのお祭りはとてもにぎわっており、日の高い時間に行ったにも関わらず薄くてきれいな花びらを見せてくれた。イベントのテントもたいへん面白かった。
千葉公園から稲毛まで走り、せっかくなので海岸にもと思ったが思いの外遠いみたいなので断念。駅の近くのお店の柴犬をじっと見たりお豆腐を買ったりして電車でさようなら。コーヒー豆を買いに行ったら面白そうな本を2冊も見つけた。

よい休日を過ごした翌日はお弁当の箸を忘れた。
図書館に向かう日陰のベンチを確保してお弁当を取り出して気付いたが、コンビニは遠いし手ごろな枝も落ちていなかったので、しばらく考えて親指と人差し指で食べることにした。辺りを見て、どうせ誰も見てないさ、とイキりながらも最初はこそこそつまんで最後は私はインド人と言い聞かせながら3本の指でさらって完食。

その夜は街ラン。むし暑くて、雨の赤坂を走った先日と同じくらいびしょ濡れ。仲間のひとりの様子が違うと思ったらランTシャツを忘れたのでワイシャツの下の肌着で来たとのこと。よくあることよ、と笑ったが、以前私も替えの下着を忘れて気持ち悪い思いをした。それを別の友だちに言うと、私もあったよ、ノーパンで帰ったよとあっさり。しかもそんな日に限って白のジーンズでさあ、早く帰ればいいのに飲みにも行っちゃったと。シューズを忘れて革靴で走っていた友だちもいた。
肌着、ノーパン、革靴ランナーにお弁当を手で食べる母さんか・・・

2022年6月14日火曜日

トップガンとアスパラガス

フンド氏なら観たかもしれないが私には縁のなかった映画、それは「トップガン」。
すっきりする映画をみんなで観ようや~とのランのコーチの一言で決まったこの日、30年以上前に公開されたものも観ていないのにのこのこ出掛けた。

映画は目まぐるしく、すっきりというよりどっと疲れて映画の余韻そのままに新宿3丁目の雑踏の中で、みんな無事に生還したことに安堵した。
コーチに連れていってもらった焼き鳥屋さんは店先の提灯が骨だけで薄味の味噌だれも美味しくてまったく好みだった。ラン抜きで会っても楽しかった。

その翌日は友だちと上野動物園、のつもりがものすごい人の波に行く気が失せて隣でやっていたフィリピン祭りへ、と思ったらここもまたものすごい混雑。裏にまわって衣裳ケースに漬け込まれた大量の肉だけ見て喋りながらぶらぶら。不忍池から吾妻橋、谷中から田端、そして池袋とよく歩いたしよく喋った。

市川で友だちと邂逅。陽気な飲み会。
帰宅後、そろそろ元気がなくなってきたアスパラガスを茹でてザルにあけたまま寝ると翌朝アスパラガスがずいぶん減っていた。ねまちが夜中に遊んでいたらしく冷蔵庫の下から何本ものアスパラガスが。オンラインマラソンの参加賞の佐藤錦もよく転がって楽しかったわよ。