ポスターを見て気になっていた「記憶の珍味」展を観に、初めての資生堂ギャラリーへ。
歩を進めるごとに木々の香りが濃くなる。踊り場には大きな白い壺があり覗いても中は見えなかった。
階下では流暢な美しい日本語の金髪の女性スタッフが笑顔で迎えてくれたが、事前にDLしなければいけないアプリをDLしていなかったためにモタモタと操作。私の次に来た殿方も同じくあたふたしていたので安心した。
アーティスト自らの音声ガイドをたよりに、不思議な空間をおそるおそる歩く。
大きなテーブルを囲むように天井からぶらさがったさまざまな木の枝や葉の香りを嗅いでいき、好きな香りでなく気になってまた嗅ぎたくなる香りを選ぶのが難しかった。副鼻腔炎の具合が少しましでよかったが正直違いのわからないものもあった。
それでも選んだ香りは正解だった。
マスクと指先に残った香りは、何度嗅いでもまた嗅ぎたくなる香りだった。
翌朝もまだ香りの記憶が残っているような気がして資生堂ビルを通りかかると、あの香りが漂っていた。気のせいではなくビルのまわりがすべての香りに包まれていた。
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