2021年7月14日水曜日

しばしのさよならと

再開したかと思ったらあっという間にまたしばしのさよなら。
好きな酒場へあいさつに出かけた1週間。週末に出かけた酒場には翌日の昼にも行った。自家製チーズが美味しくて、今までそれを知らなかった自分を恨んで5回も注文した。翌日はラン友たちと皇居を4周、のつもりが湿気がひどくて3周と少し走って酒盛りランチ。それから帰宅し1時間寝て、近所の飲み友だちに誘われて「おいてけ堀」のマスターや常連さんたちとしみじみ飲んだ。
厳選されたメンバーに選ばれたのはなぜかと思ったら、よく飲むからだって。ありがたきお言葉。

これからまたあの自粛の日々が始まるのだなぁと気持ちを引き締めて本を読み始めたら3冊も読んでしまった。リピートも含めたら5冊。このペースで読み進めたら本が足りなくなるので、ひとまず走りに出た。
実は先日、久しぶりに頭が痺れるほど悩むできごとがあった。悩んでいるうちはともかく、解決したとたんにまた次の悩みごとが生まれて何をしていても頭から離れない。気付くと都内でもかなりの大型のホームセンターでじっと鉢植えを見ていた。その花の名はジャマイカンジャスミン。初耳だが実はジャスミンティーに使うものらしい。あまりに香りがよくて3回匂いを嗅いでその後他の場所を見て回って戻りまた2回匂いを嗅いだ。とても欲しかったがまだこの時点で5kmほどしか走っていなかったのでランを再開。途中で飲んだ桃のスムージーがおいしかったが悩みはなにひとつ解決していないのであった。

2021年7月9日金曜日

かわいい文豪たちと過ごす

我が家のくちなしの最後のつぼみが開いた。
ゆっくり、長く咲くんだよと言い聞かせたおかげで今年はみんなずいぶん長く咲いてくれた。

しかしこの香りも、鼻が悪ければわからない。
鼻炎がひどくなってきたので労働先の近くの耳鼻科へ行くも臨時休業。それでは自宅近くの耳鼻科へと急いでいたら「おいてけ堀」での飲み友だちから珍しくお誘いの電話。来週からはまたしばらく会えないので、耳鼻科を捨てて「おいてけ堀」へ。
この日はいわし刺が美味しかった。
それから近所のお豆腐屋さんがやってきて三人で宴会。お豆腐屋さんは自分が考えていたよりずっと早起きで、そして彼が早朝の配達中に通る「レストラン両国駅」が、今日誘ってくれた飲み友だちの行きつけと知って驚いた。
こんな楽しい時間もまたしばらくおあずけ。今度の自粛期間は本を読むのだ。

先日のアトロクでの特集がおもしろくて、聞き終えてすぐに「オロロン書房」に走って手に入れた本「文豪たちの美味しいことば」がとてもおもしろかった。
小泉八雲の言葉が特によかった。
そのずっと前の特集「文豪たちのずるい謝罪文」もおもしろくて、やはり「オロロン書房」へ走った。内容もさることながら、著者の山口謡司さんの語り口と文章(イラストまで!)がとても気に入ってファンになったし、有名だからこそ敬遠していた文豪たちの著書を読みたくなった。
酒は控えめに・・・できるだろうか。

2021年7月7日水曜日

にゃあおん

夜、ほどよく酔ってベランダへ出ると、近いような遠いような場所からねこの声が聞こえる。野良ねこはほとんどいないはずだけれど、こんな時間に大声で鳴いていると心配だなと常々思っていたら。ある休日、上の階の方が下りてきたと同時に持っていたキャリーバッグから聞き覚えのあるねこのダミ声。これはあのねこの声だとわかって安心した。年をとると変な時間に大声で鳴くというが、君がにゃあおんだったのか。

日中ボケッと過ごしてから唐突に仕度して、じゅんさい池に向かって走った。相撲中継の始まる時間に帰ることができるか不安だったが、走り出したら気持ちよくてすぐにじゅんさい池に到着。かつてはじゅんさいが採れたらしいが昭和の始め頃に池がだめになってしまい地元の方々の要望でつくり直したとのこと。梅雨時ということもあるがしっとりした静かな緑地公園で、保護のため昆虫にしかわからない光を発する場所もあるらしい。蚊は多そうだが、いっぺんに気に入った。
相撲中継が始まる時間になりラジオを聞きながら帰宅ラン。河川敷で美しい三毛ねこを発見してじっと見ると耳がカットされており安心した。
「ニューねこ正」では、ご家族に不幸があって再開初日にはいなかったお兄さんがいつもの大声で働いていた。いつ言葉をかけようか迷って結局お勘定のときに小声で話すと、おれ、ちくわがいて本当によかったですよ、とお兄さんが言った。ちくわとはお兄さんの家のねこ。うんうん、わかりますよと頷いてさようなら。まわりの人は不思議な顔をしていた。

2021年7月5日月曜日

あきらめのミキサーとフライパン

飲み友だちに誘われて、坂東玉三郎のお話と素踊りを観に行く。
自慢じゃないが歌舞伎には三度行って三度寝たほどのダメ人間だ。今回は大丈夫だろうかと不安だったが、満員御礼のホールに現れた玉さまは性別どころか人類を超えた圧倒的な存在感であった。明るいグレーのスーツをお召しになった玉さまはその佇まいからして美しく、ふと振り返った背中さえ儚げで、一挙手一投足を見逃すまいとガン見。それにしても「お話」とはなんぞやと疑問に思ったが、お話はお話なのであった。和やかに進むお話は、たまにハッとさせる強い目と言葉に釘付けになっているうちに終わった。
そのあとの早口言葉のようなラップのような地唄に驚いているうちに、衣裳などをつけずに紋服で踊る素踊りというものが始まった。微かでしなやかな動きに、こりゃ体幹がしっかりしていないとできないなと思った。(なんてつまらない感想!)
先ほど玉さまが仰っていた毎朝のルーティーンを真似ようと決意し、飲み友だちと「おいてけ堀」へ急いだ。

別の日、友だちとの待ち合わせ場所であるホームセンターに到着すると同時にスマホを忘れたことに気付いた。背に腹は変えられずタクシーで往復。運転手さんがいい人でよかった。友だちとは無事に会えて井戸端会議。生そうめんの話ばかりしていたのでお昼は徳島出身の友だちにもらった半田そうめんにした。

玉さまは小松菜と果物のスムージーを毎朝必ず飲むらしい。小松菜は好きだがスムージーよりは油揚げとの煮びたしの方が好きだなぁ、といくつもお店を回ったのにミキサーの購入は断念。ついでに大好きなピーマンの天ぷらをつくるため、ずいぶん前から探していた小さめのフライパンも、どうせ作らないなと気づいて断念。

2021年6月30日水曜日

お久しぶりね

いつも妙に汗だくになる頭をさっぱりしてもらって髪はもちろん、もやもやしていた気分まで言語化されてすっきりした日。
美容師さんて本当にありがたい。

緊急事態宣言解除後の酒場へごあいさつの日々。懐かしいお店とお客さんの顔を見ることができてしみじみうれしかった。いつも唐突にねこの動画を送ってくれる大将のお店にも顔を出した。さらに別の日には労働先の好きな人たちとも酒場で邂逅。そこはまだ2度めのお店なのに懐かしくて居心地がよくて帰り難かった。
はたまた別の日にはお久しぶりねのランの練習会に誘われて街ランに参加。いつ以来かわからないくらい久しぶりのラン友やコーチが懐かしくて、しかも労働先から近いのに知らなかったステキな場所へ連れていってもらって感激。眠っているヒミコ(遊覧船)といい控えめにライトを施している階段といい、これはデートというより逢い引きにぴったりだねとみんなで言い合う。
それから客船が接岸してロープを張り貨物を下ろすところ、タラップが降りて乗客が船に乗り込むところをひたすら見つめた。時刻表を見ていたらたまらなく島へ行きたくなった。
今年もまた、こっそり旅に出ようかな。

2021年6月26日土曜日

忘れた弁当

ようやっとやる気を出しておかずをたくさん作った次の朝。
いつものお弁当箱にあれこれ詰めて保冷剤も入れて準備万端だったのに、家を出てしばらくしてからお弁当を忘れたことに気付いた。
ああ、せっかくのお弁当が食べられないなんて、と落ち込みつつ労働へ向かった。
そうだ、あれは晩酌のアテにすればいいのではと思いついていそいそ帰宅、お弁当箱を前にして酒を飲むのは新鮮だったが、足りなくて余ったおかずまで食べる始末。そうか、やはり酒を飲むと食べる量が増えるのだなと改めて理解して反省。反省ついでにそうめんを食べてシメとした。

2021年6月25日金曜日

香りについて

学生の頃に夜遊びしていて出逢った香りが、香水に興味を持ったきっかけだった。
香水にはなんの知識もなくいろいろなお店を探して見つけ出したのが最初の香水だったが、香水というのはつけている人によって香りが変わるということを知らず、しばらくしてなんとなく違うかなと気付いた。次はデザイナー自身は好きだけれど洋服は似合わないしお高くてなかなか買えないブランドの香水一筋で20年、でも自分の好きなファッションと香りが合わない気がしてやめた。
すれ違う人の香りに振り向くことがある。これはあの頃のオードトワレだなと気分は急に30代へ。匂いの記憶は消えないというが、よみがえるのは匂いのみの記憶だけ。日々の飲酒で脳みそのシワがなくなったので仕方ない。
我が家のくちなしは日々新しい花を咲かせており、窓を開けると風に乗って香りが漂ってくる。
この季節だけは、お気に入りの寝る前のフレグランスは使わない。