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2022年6月7日火曜日

意地でも公園

一日中雨の予報、しかもかなりの大雨と聞いてはいたが、先日の雨の公園ランチの様子を見たくていそいそ出かけた昼休み。
こんな寒くて大雨の日でも傘を差してお弁当を食べている人はいるのか、と思ったらやはり誰もいなかった。少し歩くだけで水がはねかえりパンツの裾がびしょびしょになるほどの雨降りだもの。屋根があっても濡れてしまうもんね、と納得したが持ってきたお弁当はどうする。

公園の入り口でしばし考えて、唯一屋根のあるモニュメントなのか物置なのかわからない建物へ向かった。なんとか濡れずに座ることのできるスペースを確保してお弁当を広げた。こんな日に限って短い丈のパンツにスニーカーソックス。寒い。公園を行きかうまばらな人々を震えつつ眺めながらも、前夜ていねいにつくったお弁当がおいしい。
ふと気づくと少し離れた隣におじさんが立っていた。ちらちらと見ると立ったまま何かを食べているもよう。仲間であった。心強くなったが立ち食いおじさんはいつの間にかいなくなっていた。

その晩のランの練習会になっても雨が止むことはなく、霧雨と小雨の夜の赤坂をみんなで走った。夜の豊川稲荷はずらりと並んだ提灯がきれいでアトロクがオンエア中の赤坂サカスは裏の路地からお邪魔した。この晩走ったメンバーが実はラジオ好きということがわかってうれしかった。アフターは酒場でサッカー観戦。酒場全体がスポーツバーのようで懐かしかった。

翌日は午後から小雨の予報。小雨ならば当然公園でお弁当でしょうとおかしな耐性がついてしまった梅雨入り初日。
雨傘ばかり使ってるから日傘を「ニューねこ正」に忘れたことも忘れてたのよね。

2022年5月17日火曜日

傘も差さずに弁当

先月からお昼は外で食べることにしている。
普段はお弁当を公園で
雨の日はお蕎麦屋さんなど。
今日は曇りで午後からぱらぱら雨が降るとラジオで言っていたが、お昼に外に出るともう降っていた。雨を凌げそうな場所を思い出して向かうと、やはりその場所は濡れていなかった。鬱蒼としげる木々の下でお弁当を開いて箸をつけると顔のまわりがうるさい。やぶ蚊だ。移動したいがこの場所以外は濡れているので続行。食べ終えて気付くと少し離れたところにやはりお弁当を広げている女性がいた。心の中で会釈してさようなら。
いつものあの公園でお弁当を食べている人たちはこんな日はどうしているのだろうと考えていたら、そのいつもの公園が見えてきた。雨は一向に止まないが、多くの人たちが傘を差してお弁当を食べていた。
そこまでして公園で・・・食べたいですよね!と心の中でみなさんに会釈した。今度はこの先輩方を見習って雨の公園弁当をやってみよう。
やめてちょうだい!

2021年6月26日土曜日

忘れた弁当

ようやっとやる気を出しておかずをたくさん作った次の朝。
いつものお弁当箱にあれこれ詰めて保冷剤も入れて準備万端だったのに、家を出てしばらくしてからお弁当を忘れたことに気付いた。
ああ、せっかくのお弁当が食べられないなんて、と落ち込みつつ労働へ向かった。
そうだ、あれは晩酌のアテにすればいいのではと思いついていそいそ帰宅、お弁当箱を前にして酒を飲むのは新鮮だったが、足りなくて余ったおかずまで食べる始末。そうか、やはり酒を飲むと食べる量が増えるのだなと改めて理解して反省。反省ついでにそうめんを食べてシメとした。

2021年5月11日火曜日

君津ウルトラマラソン

2本飲んだあのお銚子は2合徳利だったのだと気づいたのは、朝起きたとき自分の身体にまだ酒が残っていたから。食欲もなく、ゆで玉子をもそもそ食べて出発。二日酔いの翌朝に体温を計ったら37.5℃を超えていたという人の話を思い出して青くなったが、会場で計ってもらった体温は34.4℃であった。

まだ肌寒い早朝、グラウンドでストレッチしていると、57㎞じゃあ物足りないでしょう、と地元スタッフのおじさんが話しかけてきた。とんでもない、完走できるかどうかも怪しいです、と答えると、このあたりは平坦で走りやすいから大丈夫だよ、と昨夜の大将と同じことを言う。でも結構な坂道が2ヶ所あるからな、おれも昔はよく走ったもんだよと言うので、今日は走らないんですかと訊くとおれはこれよ、とハンドルを握る仕草をした。
開会式での、九十九谷からの景色をぜひ見てくださいとの言葉をしかと心にメモして早朝6時にいざスタート。

雨上がりのバラの香りに包まれた川沿いの遊歩道を走るのは気持ちがよかった。
確かに田園風景は多いが変化に富んでおり、水田のかえるの声や珍しい雑草、民家の花を見て走るのが愉しい。草刈りをしている人の脇を通ると青臭い初夏の匂いがした。
しかし愉しく走っていたのはそこまで、そのうちにおなかがしくしく痛くなってきた。これは明らかに昨夜の深酒のせいだ。二日酔いで仲間たちと遠くの湖までLSDに出かけて、森の中でおなかが急降下してえらい目に遭ったという人の話を思い出して青くなったがそこまでではなく、それでもげっそりしながら最初の坂道に入ると、スタート時に並走していたランナーたちが折り返してきた。すれ違うときに「ナイスラン!」と声をかけてもらうもそのとき私はとぼとぼ歩いており、ナイスでもランでもなかった。しかしフィトンチップという言葉が何度も頭に浮かぶほど木の香りがいっぱいだった。
何か所めかのエイドでりんごジュースやバナナをいただいてすっかり元気を取り戻したのでそこからは普通に走った。いちばん険しいといわれた鹿野山はとても走るような坂道ではなく、みなのろのろと歩く。登山だなこりゃとたまに漂う田舎の香水に息を詰まらせながらもくもくと上る。途中あたりが開けて絶景が現れた。これが九十九谷か、と山に囲まれて育ったものだから懐かしくなって休憩。
さて走りますか、とゆっくり進むとしばらくして折り返しのランナーたちが。すれ違うたびに声をかけあっていくと女性ランナーが、もうすぐ折り返しだよ、おにぎりあるよ、と言うのでスピードを早めるとあっけなく折り返し地点に到着。
果たしてまだおにぎりはたくさんあったが食欲はなくクエン酸ドリンクをガブガブ飲んであたりを散策。大きな神社があるなぁ、と見ていたら、ここは神野寺という有名な神社だからぜひ見ていってとスタッフのおじさんに言われたので参拝することにした。ひっそりとしたなんとも清々しい神社であった。
ここからは下り坂のみで喜んで飛ばしたが、途中へびが応援に来てくれたのに気付いてアドレナリンが引っこんだ。
それにしても抜きつ抜かれつのランナーが同じ顔ぶれだなぁと思いながら朝走ったバラの香りの川沿いの遊歩道に出ると、向かいから走ってきた方がエアサロンパスと冷却スプレーを取り出して、あと少しですよ、いかがですか、と声をかけてくだすったので遠慮なく太ももにかけてもらった。コロナ対策で私設エイドは禁止されていたので、こうして走りながら気遣ってくださる方が何人もいてありがたかった。
いよいよゴールが近づき、戦友のようだった抜きつ抜かれつのランナーをぶっちぎってスピードを上げた。早くビールが飲みたい一心で。そしてグラウンドを一周してゴール。
と思ったら、前を走っていたおじさんがまだ走っている。もう一周あったのか。
記録係のお兄さんに、残り一周しないでゴールしてしまいました、と告白するとタイムは調整するからもう一周しますか、と問われ、まだ元気が残っていたので走り出した。ようやく本当にゴールして完走証をもらいに行くと、すごいっすね、おれならごまかしますよ、と褒められた。
それから完走メダル、水、地元のお菓子、お弁当、ガリガリくんなどをいただいて、地元のみなさんが片付けているのをぼうっと眺めながらあっという間にさようなら。
念願のビールはお弁当をつまみに。たけのこご飯に肉団子。いかにも手作りのそれが本当に美味しくてすぐに胃袋におさまった。
タカラガイはきれいに磨いて貝殻コレクションに加えた。

2021年4月2日金曜日

How's it going?

夜が更けてから唐突に、お弁当のおかずをつくり始めた。
料理は絵を描いたりものをつくることに似ているから楽しい。あれとこれを組み合わせたらどうなるか考えたり、これはちがうと思ったら方向転換したり。この晩は想像だけでつくった麻婆豆腐のようなものがうまくできた。
「ぺろりレストラン」のこわもてシェフに教えてあげようかしらん。

しばし没頭していると、楽しみにしていた志村けんのテレビの時間。
舞台を観に行ったときにけんちゃんが出てきただけでうれし涙と笑いが止まらなくなったのと、テレビにけんちゃんの顔が出ただけで笑っちゃうのは、けんちゃんからにじみ出る悲しみのようなものからだったのだなぁと今さらながら納得。でもひとみばあさんが出てくるとやっぱり笑っちゃう。かわいいんだもの。
好きなものがひとつあればいいんだよ、の最後の言葉がたまらなかった。

先日のトークイベントでの宇多さんといい、考えさせられることが最近ぽつぽつ出てきた。
フンド氏が遠くへ引っ越してからそろそろ6年、また引っ越しもしたくなってきた。
iPodではなく新しく買ったCDラジオで夜音楽を聴いたり、かと思えば徒歩通勤の際に久しぶりにラジオでなくiPodで音楽を聴いたりしているうちに、このぼんやりした自堕落な生活を少し変えたくなってきた。とはいえ、酒場にはいきますけどね。

2021年1月18日月曜日

ブラチスラバ世界絵本原画展

地元の喫茶店で明るいうちから飲んでしまった翌日は、昨年から楽しみにしていた「ブラチスラバ世界絵本原画展」へ。

寒い中をとぼとぼ歩いて到着した千葉市美術館には、さや堂ホールというすてきな空間があった。さや堂ホールは、古い建物をそのまま新しい建物の中に残したえんどう豆のような状態から名づけられたとのこと。
原画展は絵もさることながら物語がおもしろいものもたくさんあって、特に中国や韓国のものがおもしろかった。同時開催の田中一村の絵も素晴らしく、二日酔いながらうっとり長い時間を過ごすことができた。

帰り道、今宵はお弁当にしようとひらめいた。
お弁当ならば「ぺろり弁当」でしょう。
今晩は酒はそこそこにしてお弁当をつついて旅気分を味わい、温かいお風呂で本を読んで寝ようと心に決めた。

わざと各駅停車の電車に乗って先日から読み始めた本を開いて読み始めると旅気分が高まってきた。これはこれで、よい休日。

2019年9月10日火曜日

いつもと少し違う日

いつもと違う時間にいつもと少し違う道を歩いていたら、見知った顔が横断歩道の向こうからやってきた。
誰だっけ、と考える間もなく、そのひとは頭を下げてこちらにやってくる。
「メンキー&ノンキー」の店主だった。
まだ幼い男の子をだっこして、なにか言いたげにやってくる。



「おいてけ堀」こないだ行きました、すごくよかったですよ、とぼそっとつぶやいて店主は去って行った。彼にだっこされた幼い男の子は不思議そうにこちらを見ていた。
そうだ、「ニューねこ正」で隣り合ったおじさんと「メンキー&ノンキー」の店主の話になって、そのことを店主に伝えたら彼もそこへたまに行くという話からなぜか「おいてけ堀」の話になったのだった。
そうですか、行かれたんですね、あのお店もおいしかったでしょう、と彼の背中に声をかけた。

いつもと違う時間にいつもと少し違う道を歩くと、いつもと違ういつもの人に会うものなのだなぁ、と感心した。
こんな日は、ついでにいつもと違うお昼にしたい。それで久しぶりに「ぺろりレストラン」へ。
なるべく薄い味のハンバーグをカラダが欲しており、ここのスパゲッティハンバーグを思い出したのだ。
サンドイッチもたいへんおいしいのだが、ここ最近弱っている私の胃には一日かけても食べきれないボリュームである。(しばらく肉続きなのはどうなのか、という疑問については考えないこととする)
その日初めての食事であったスパゲッティハンバーグのおかげで夜になっても空腹になることはなく、飲酒する気も失せて早々に寝たおかげか、夢を見た。
待ち合わせ場所にいたフンド氏は以前と変わらなかったが、誕生日にホットドッグを食べたかどうか聞くのを忘れた。

2019年8月2日金曜日

すべて夏のせい

お世話になっている方に、ビアガーデンへ連れていってもらった。
ビアガーデンといえば灼熱のデパート屋上のイメージしかなかったが、そこは涼しい風が通る屋上庭園。ほどよい広さでにぎやかだけれどうるさくなく、おつまみもおいしかった。
少し酔ってから思いきって飲んだ「カレービール」は、キワモノではなくクセになる味。
お世話になっているその方との久しぶりの再会も愉しく、あとで送ってもらった写真を見たらとても遠くの場所に行っていたような気がした。

これからもう一軒行くんでしょう?と言われたが、いえいえ今夜は帰りますよ、とお別れするも、いつものひとからお呼び出し。今夜もビールしか飲んでないぞ、と前日も行った「おいてけ堀」へ急ぐ。
ひどく暑いからか、最近酔いがまわるのが早い。
前日もこのお店で相当酔ったし今夜はおとなしくしていよう、と決心したが、縄のれんをかきわけた先にいたいつものひとの顔をみて破顔一笑。さらにその3つ隣の席には、たまに顔を合わせるランナー青年。話したいことがたくさんある。おとなしくなどできるわけもなく、わいわい飲み始めた。
「おいてけ堀」の大将とママは昔、大きな洋館のレストランの広い庭でのビアガーデンに行ったという。想像してみたらあまりにすてきなので、みんなでため息をついた。


今週半分は、お弁当作りをさぼった。
やる気のないとき無理につくったお弁当はおいしくないので、やる気になるまで待とう。
弁当箱の入った袋を見て、何が入っているの、と訊かれ、愛妻弁当だよと答えたら、え、彼氏?というので愛妻だよ、と言うと、え、女と付き合っているの、と言われたので面倒になって、そんなところかな、と答えたことがあった。
あんまり暑いと、何もかも投げやりになってしまう。

2019年4月23日火曜日

春のおべんとう

春のおべんとうは、外で食べるのがよい。
もっというと、水が見える場所なら言うことはない。川とか海、湖、池とかね。
川を眺めて春のおべんとうを食べていたら、思い出した。

むかしむかし、森の中の大きな池のほとりでおべんとうを食べていたときのこと。
その池は木々の緑と水の青が混ざった、なんとも深い紺色でとろりと静かだった。
吸いこまれるようなその水面をみつめながら口を動かしていると、池にかすかな波紋が広がった。
見たこともない大きなかえるが泳いでいた。
少し離れた水面がすうっと動いた。大きな魚の姿が現れた。
透きとおった池を両者が並んで泳いでいたさまと、食べていたおべんとうのことは、忘れるはずがない。


離れた場所にあるギャラリーを教えてもらって行く気になったのは、以前住んでいたまちに近い場所だったから。
電車を乗り継いで、わざとひとつ手前の駅で降りて歩く。

20年ほど前に住んでいたその家は、当時から古かった。
もう取り壊されているだろう、と寂しい気持ちで見に行くと、なんとまだ健在であった。
またここに住むのもいいな、とちらりと考えるも、既にどなたかが住んでおられるようだった。
教えてもらったギャラリーは、以前よく行っていたアンティーク屋さんだった。
珍しくぶらぶらしたくなり、本屋さんをはしごしたり通りかかったギャラリーに立ち寄ったりして、なんとなく気になった喫茶店に入った。
お店のドアを開けたら好きな曲がかかっていた。
店主は声のよく通るおじいさんで、ていねいに淹れてくれたコーヒーはとてもおいしくていい気分でお店を見まわすと、メニューも実に好ましかった。

最近あてもなくぶらぶらするなんてこと、なくなったよねぇと友だちと話していた舌の根も乾かぬうちになつかしいまちをぶらぶらしたその晩は、やっぱりいつものお店で一杯。
その席に座っていてくれると安心しますよ、と店主に言われて、調子に乗って根が生えるほど飲んでしまった。途中、おさわりOKのかわいこちゃん(ねこ)を思うぞんぶん撫でくりまわして、ねこの充電も完了。
帰り道、おさわりOKのかわいこちゃんをいじめるけしからんねこ(店主談)と遭遇したので、あんた、いじめはやめときなさいよ、と僭越ながら進言。けしからんねこは、なんだこのよっぱらい、と怪訝な顔でこちらを見て去って行った。
この日の戦利品のひとつ、すてきな包み紙のお店のドレッシングの封を切って明日のおべんとうのおかずを、もくもくとつくる。
休日以外もどこか水の見える場所でおべんとうを広げようかな、と、もくもくとつくる。

2019年1月28日月曜日

「食のお座敷ブックマルシェ」始まりました

「食のお座敷ブックマルシェ」
2019年1月27日(日)~2月23日(土)
12:00~18:00(最終日~17:00)
※火曜水曜定休
※2/11~2/20臨時休業
墨田区向島3-6-5 一軒家カフェikkA2F 甘夏書店


4年前に初めて出した本気、今年は既に2回出しました。
2019年は、ハナからオラついてます。


今回は、おべんとうノート3種類。
包みを開けると、おべんとうがあらわれます。
中身は「甘夏書店」さんでご覧になってください。
たった3冊しかないけれど。
裏にはだじゃれ風サインを入れてみました。
思いつきです思いつき。

おべんとうノートとは、宴会・仕出しからお花見弁当で人気の「ぺろりべんとう」さん考案のノート。

おいしかったお弁当の内容や食べた場所を描いたり、旅先で食べたお弁当の包み紙や箸袋を貼ったりして、すてきなアルバムをつくろうって魂胆です。
古書店さんが持ち寄った「食」がらみの本も相当気になるので、早く行きたくてたまらない。


4年前、義兄からの(無茶な)誘いで本気を出してからこのかた、くらげのようにのらりくらりと生きてきた。
義兄はすごいな、友だちみんなえらいな、それにくらべて・・・と考えたり考えなかったり。でも、やればできるじゃん自分、とうれしくなった。
ありがたいことです。


ありがたいといえば
ここのところ海に連れていってもらったり、自分から行ったりもしていて
ほんとうはマラソン大会もあったのだけれど、いっぺんにふたつのことをできないのと体調がよくなかったのとで、走るのは断念。
そのおかげで、おべんとうに集中できた。


走らないと決めたので、すでにとってあったホテルを拠点に、とにかく海を見ようと決めていた。
夕日が溶けるように落ちるのを見届けてから、ねらっていたお店へ。
やけにぎらぎらした大将がくれた昆布のメメってのが、いい香りでおいしかった。
明日は雪が降るらしいよ、と聞いてはしゃいでいた店の女の子には残念であったが、翌日は快晴。

地元のボランティアのみなさんと、おもしろいコスプレのランナーを見つけては笑い合って、道行くひとを片っぱしから応援。知らないひとばかりなのに、なぜあんなに楽しかったのか。
寒さに耐えきれなくなるまで海を見て、コーヒー屋さんへ。
朝はマラソン会場でここのコーヒーをいただきました、と余計なひとことも言わずにいられないほど、ゆったりした気分でソファーに身をしずめた。

2019年1月18日金曜日

マンネリ上等

好きな本は、病的にくりかえし読む。
「両国図書館」でも、同じ本ばかり読むことがある。
短編でも流れのある本は、辛抱強く最初から読む。
あらすじを知っているにもかかわらず、読み終えたあとにほっとするのは、変わらない。



さみしい、と思う夜はまったくないけれど、夜になるとつい足が向いてしまうのが「ニューねこ正」
かれこれ、もう20年近く通っているだろうか。
お勘定をすませたお客さんの「ごちそうさま、うまかったよ」のひとことを背中で聞くのが、自分のことのようにうれしいのは、変わらない。



「レストラン両国駅」のメニューは、たったふたつ。
うす焼きたまごでケチャップライスを巻いたオムライスに、身の大きいえびフライ。
姿の見えないマスターの、うんちくを語らない姿勢が好もしいし、変わらないこのふたつのメニューでずっと勝負している、その心意気やよし。



「ぺろりレストラン」のメニューも、たったふたつ。
クリスマスには、ピザなんかも出ますけどね。
料理人の初デートのせつない思い出から生まれたスパゲッティハンバーグと、料理人も記憶がさだかでないほど昔からある焼きそばサラダは、季節ごとの付けあわせのフルーツ以外、ずっと変わらない。



この世に生まれて、たった5日しかたっていない赤ちゃんに逢いに行った。
赤ちゃんは、ねこの兄さんと人間の姉さんに囲まれて、小さな口であくびをしていた。
人間の姉さんたちには覚悟のようなものが生まれており、小さななりをしていても自覚が芽生えているように見えた。
赤ちゃんの父親も母親も、赤ちゃんも姉さんたちも、そうか、これからのひとたちなんだな、と既に余生をおくっている私は、今さらながら思った。

2019年1月17日木曜日

玉カフェ.福の市 開催中です

東向島「玉ノ井カフェ.」さんで絶賛開催中の「玉カフェ.福の市
~2019年1月29日(火)まで

玉ノ井カフェ.
東京都墨田区東向島5-27-4
https://ameblo.jp/tamanoicafe/

私の愉しみを増やしてくれるニクいあの方のおかげで、ふとひらめいてお赤飯をつくりました。
これができ上がった数日後に、現実におめでたいことが起きるとは。
お赤飯にしてよかった。


あとは、子どもが抱っこされると強い子に育つと言われるおすもうさんシリーズ。
「横綱土俵入り」と
 「清酒 綱取り」と
 「相撲茶屋 さばねこ」



横綱がまたひとり、引退した。
先代の親方がいてくれたらと益体もないことを、彼が大関になってから何度も考えた。
でも、耳を塞ぎたくなる、心無い言葉を吐く人たちの声を聞かずに済むから、これからは大丈夫。(どこから目線?)



なつかしい友だちからメールが来た。
一緒によく行ったライブハウスに、ひさしぶりに行くんだ、とのこと。
(そこには白いシャツに黒のタイトスカートのウェイトレスはいない。いるのは『ライブハウスねんね』だけ)

私はというと、もう3年近く、そこには行っていない。
ジャズにもあのベーシストにも飽いたわけではないが、どうにも間が空いてしまった。
今年また行ってみよう。


そういえば、寄席にもめっきり行っていない。
噺家さんなんて何人もいるし、ディグろうと思えばできるのに、生来のメンドクササが邪魔をして・・・
今年は新規開拓できそうな予感。
しかし席亭ってのは、身近にけっこういるものなのだなぁ。

2019年1月10日木曜日

「玉カフェ.福の市」と 本文までたどり着けない本

ようやっと完成したのは、おめでたいお弁当。
(写真はそのうちFBに上がると思います)


「玉カフェ.福の市」
2019年1月11日(金)~1月29日(火)12~18時
(水)(木)定休
※1月12日(土)13:30-15:30貸切
※最終日29日は入店16時まで。

玉ノ井カフェ.
東京都墨田区東向島5-27-4



つくったのは、お弁当界の重鎮「ぺろり弁当」のシェフ。
春のお花見弁当が好評だったため、注文が殺到していたのだ。
ふきのとうとちくわを炒めたのが、おつまみにぴったりだった。

今回はおめでたいお弁当ということで、気合いの入ったお赤飯や鯛の尾頭付きなど、それはそれは豪華なラインナップ。おたのしみに。



ここ数日、「ぺろり弁当」のシェフを手伝って、夜遅くまで作業していた。
今夜が山場だぞ、と気合いを入れて作業していたら、思いのほか早く完成。
さっき入れなおした気合いをどうしよう。

目も冴えてしまったため「オロロン書房」に出かけた。
以前、まえがきを読んだだけで嗚咽してしまい、閉じた本。
酔ってる?と自問したが、アルコールなぞ入っていなかった。
こんな夜にこそ、読んでみたい。

しかし、この夜もだめだった。
感傷やセンチメンタルではない。
この作家の強さに自分が追いつけないのだ。(あたりまえだ)

しぼんだ気合いを入れなおしに「BAR GABGAB」へ。(早く寝なさいよ)
ここの水割りは不思議にうまいね、と、もうなん千回言ったかわからない褒め言葉を吐いては、ママに苦笑される寒い夜。