2020年2月14日金曜日

大人の同窓会

未亡人友だちと待ち合わせていつもの酒場へ登場。
いつもの席にいないな、と入口に突っ立っていると、ここだよと手を振る人たち。
以前このお店でみんなと一緒に飲んでいた、久しくお目にかかっていなかった人と未亡人であった。仕事が変わって飲む余裕がなかったとのこと。
偶然再会した3人でわいわい話していると、そういえばあの人もしばらく見ないね、という話になった。その人も含めて4人だったり3人だったりでよく同席していた。気持ちよく酔ってきて、誰からともなくその人に連絡してみようという話になった。
転勤でどこかへ引っ越しちゃったかな、自宅へ戻ったかな、などと未亡人友だちと噂していたが、あっさり電話はつながり数十分後に彼は現れた。
自転車で転倒してはよくケガをしていたその人はまた新たな場所をケガしており、お嬢さんの結婚が決まってふてくされていた。彼氏がいることも知らされていなかったのに、いきなり結婚ってどう思いますか、とため息をつくその人にかける言葉が見つからず。

たった1年かそこら顔を合わせていなかっただけなのに、子どもは育つし仕事も変わる。自分はなにか変わったかな、と濁った頭で考えながらへべれけで再会を約束した。

2020年2月13日木曜日

生肉担いだ休日

やはり飲みすぎたある朝早くに電話が鳴った。
このところやけに元気な友だちから、巣鴨行かない?とのお誘い。
なぜ巣鴨、と考える間もなく、じゃ昼くらいにと電話は切れた。

よく晴れた昼の巣鴨は北風が吹きすさび、逃げ場のない寒さであった。

誘ってくれた友だちのご主人はもともと歩くのは好きではなかったが、東京に転勤してから必然的によく歩くようになり、会うたびに体も顔も締まっていっている。友だちも商売をしていた頃はいつも疲れており両国橋を渡るのさえも渋っていたのが、今では歴史探訪の本を片手にあちこち歩き回って元気いっぱいだ。
どこか行きたい場所は、と訊ねると六義園に行きたいと即答。けっこう歩くけど、と言いかけてやめた。ふたりとも既に6㎞は歩いており顔色よくやる気満々だ。

途中親切なご婦人が、六義園に行くんですか?この近くの入口は今閉まっているからまだまだ先ですよ、それに今の六義園は見るものないわよ、となぜ我々が六義園を目指しているのがわかったのか突然話しかけてきた。寒さと空腹(そして私は胃腸の疲れ)もあり一同踵を返して地蔵通りへ。道中で食べた牡蠣のクラムチャウダーが傷んだ胃腸を少し修復してくれた。そこから歩きも歩いたり、結局昼酒をかましたのちに友だち夫婦の家でまた飲んで飲んで、途中寝たはずのご主人が起き出したころには立派な酔っぱらいに仕上がっていた。
いけない、もう帰らなきゃ、と帰り支度をすると靴の上に生肉2㎏と明太子。
なにこれ、と言いかけて思い出した。友だち夫婦の家に向かう途中の商店街でとんでもなく安い国産鶏むね肉と明太子を発見して購入、忘れちゃなんねぇとそこに置いたのは自分であった。
寒い中をどんなに歩いても、生肉2㎏をかついでも疲れ知らずなシューズは「あんよ」にあります。

2020年2月12日水曜日

祭りのあとのさみしさ

まんまとRHYMESTERにハマってくれた幼なじみとともに、明るいうちから既に満員の酒場でいわしフライやしめさばなぞをつまみにウォーミングアップ。
前日も前々日も飲みすぎて胃腸の具合がよろしくなかったが、楽しみにしているイベントに臨むのにそういった事象は邪魔でしかない。(その前に飲みすぎないように気を付けるべきではないか、という考えがあればもう少し真っ当な人間になっていたはず)めったに飲まない胃薬とカレーで立て直して乾杯。
この日は、初めてのRADIO EXPO。
2日間のうち初日のラインナップを見た瞬間に、こんな完璧な布陣があるだろうか(いや、ない)と興奮して即チケットを購入。毎日聴いているTBSラジオ「アフター6ジャンクション」の生放送に参加できる上に、Creepy NutsとRHYMESTERとCRAZY KEN BANDのライブを観ることができるなんて。別のゾーンではナイツやスナック玉ちゃんなど、どう考えてもどこかで涙を飲まなければならないラインナップ。
グッズもフードも愉しみにしていたけれど、ここはやっぱりライブ。しかしいつの間にか時間泥棒に時計の針を進められてしまった。
始まると終わっちゃうからさみしいよねぇ、と言っていた人のことを笑ったものだが、始まったとたんにそれを思い出した。

宇多丸さんがCreepy Nutsを呼び込んだところとかCreepy NutsとRHYMESTERが同じステージに立っている姿はもちろん、プレイした曲がまさかのあの大切な曲だったりで胸が熱くなる場面や曲が多くて、感極まった涙もうれし涙も流した。初見のCKBは本当にカッコよくて、最近ではなんでもすぐ忘れるのにふとした瞬間にあのステージを思い出してはぼんやり。Radikoタイムフリーもいろんな手口を駆使して複数回聞いては涙。

それにしても生放送で司会も進行もライブも、そして批判も・・・まさにしゃべってはしゃべり、しゃべってはしゃべりの宇多丸さんの頭と体はいったいどうなっているのだろう。このあたりは追い剥ぎが多いから気を付けて帰ってくださいなど、観客への気遣いも忘れない。ライブはさすがのKING OF STAGEで倒れそうなほどカッコかった上に、CATSのダンスも、そしてゲヒンなポーズでキメてもカッコいいなんて。

などと帰り道ひっきりなしにしゃべりたおした幼なじみと途中で別れ、どうやって家にたどり着いたのか、おぼえてない。

2020年2月4日火曜日

むだ足にも、あんよ

約束の時間までかなり余裕があるので、以前から行きたかった美術館へ行くことにした。
全力で走っていったのは、早く着いても30分で閉館だから。最寄の駅で降りて経路を調べようとスマホを取り出すと営業時間外と書いてある。まさかの休業日であった。

時間はまだまだある。では別の美術館へ、とその前に今聞いてるラジオの放送局のショップでも見に行くか、と踵を返す。このものすごい坂道はもしや噂のあの坂道か、と辺りを見回すも度数の弱いメガネをかけていたためにすべてがにじんで見える。ようやくたどり着いたショップでフリーペーパーを頂戴し、さて別の美術館へ行くかと電車に乗って経路を調べると既に閉館していた。ならばとまた別の美術館を目指すもそこもまさかの休業日。
これを人はむだ足という。

むだ足にもやさしい「あんよ」の靴はねまちにあります。

2020年2月1日土曜日

豪風引退押尾川襲名披露大相撲

寝込むライスの日々が何日続こうともインフルエンザにだけはなりたくなかったのは「豪風引退押尾川襲名披露大相撲」を観に行きたかったから。
日頃の行いは相当悪いがなんとか行くことができた。
魁皇の引退相撲のときに泣かされた司会のNHKアナウンサー刈屋さんにやっぱり泣かされ(声がちゃんと出れば豪風コールしたかったなぁ)マゲを切ったあとの押尾川親方のあいさつで泣かされ
 (亡くなったご両親の写真を掲げて退場するなんて!)
相撲甚句や初切で笑っていたのが遠い昔のよう。すっかり大きくなったぼっちゃまとの取組と彼が父親のマゲにハサミを入れるのを思い出してまた温かいものが込み上げてくる。

なんていい引退相撲だったんだ!

この日は幼なじみとそのボーイフンド氏と三人で。
幼なじみが持参してくれた雷電ビールとたくさんのおつまみ、鶴竜弁当ににごり酒があっという間に消え、国技館を出たあとに立ち飲みで一杯ひっかけたのちに「ニューねこ正」で仕上げの2杯。自分が寝込むライスしていたことさえ遠い昔のよう。

2020年1月31日金曜日

ありがたや

気分のすぐれない夜、用事を済ませて「ニューねこ正」ののれんをくぐったら、このところよく会うスリムランナー青年。また会いましたね、とごぶさたしているマラソンの話など。
函館のよさについて青年と美人女将から強く語られて、気持ちはいっぺんに函館へ。すっかり気分もよくなり愉しく帰宅。
翌日もまた気分がすぐれず、こんな日はあのお店だなと一目散に向かう。なかなか読めなかったフリーペーパーをめくりながらのんびりと熱燗を飲む。気分はよくなった。
お勘定を終えてコートを着込むと離れた席に見慣れた顔。たまに行くお店の大将だ。あいさつだけしてお先に失礼しようとしたが、誘われて同席。そこは大将の同級生のお店だと聞いていたが、フンド氏の父上の行きつけのお店でもあり、今は私の好きなお店のひとつ。ただしここでの自分は無口な中年客であった。このお店の美人女将とも必要最低限しか話さないが、実はお互いに憎からず想っていたことがわかり恐縮しきり。
気分がすぐれないときはさっさと帰ればいいのに、と思うがこんな楽しい夜が続くこともあるものだから酒場はありがたい。

その翌日、労働中に具合が悪くなり唸りながら医者へ。インフルエンザではなかったが、ちっとも回復せず寝込むライスが続く。そんなときにフンド氏の実家の病院で看護師をしていた方から思いがけず電話。妹からは大好きなスープなどがごっそり届き、たまたま電話をくれた友達から励ましの言葉をもらってしみじみありがたいなぁとまた寝込むライス。

グッスリホテル

遠方へ泊まりがけの旅に出るとき、宿はまぁなんでもいいかなと思っていた。食事はその街を歩いて見つけたお店でとるしあとは眠るだけ、起きてすぐはなにも食べたくないから素泊まりでいいや。

そんな旅の常をひっくり返したのが「グッスリホテル」
あちこち歩いて疲れた体をふとんにすべりこませたとたんに、あっという間に深い眠りに落ちる。その日寄ったお店や話した人たち、きれいな花や珍しい建物を夢で反芻して旅の思い出をよりくっきりと際立たせ、目覚めると不思議と腹の虫が鳴り出す。

寝具は部屋によってタイプもカラーも異なるので、好きな部屋を選べるのもうれしい。
「グッスリホテル」は、旅先でホテルの部屋にいる時間が少ない貪欲なあなたに気持ちのよい眠りを提供します。朝食は
「おはよう!商店」のレストランでどうぞ。
その街で朝食をとりたいと思っているお店があっても、少しばかりの腹ごしらえは必要。
私も以前、朝食はあの港のうどんだなどと決心していたがそこまでの道のりを考えて朝食前の軽い朝食として食べていったことがあるが正解だった。