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2024年7月4日木曜日

今年も本と手ぬぐい

あれからもう三ヶ月。季節も変わってしまった!
7月12日(金)から甘夏書店さんにて「本と手ぬぐい」が今年も始まります。
今回は手ぬぐいとハンカチ。ハンカチは手ぬぐいをカットしたものに裏側は柄もの、ワンポイントを縫い付けました。

夏といえばお盆。お盆といえばごちそう。
「魚猫」の新鮮な魚を使ったお寿司のハンカチ。
先日食べた、わさびをたっぷり入れたかんぴょう巻も登場、好きなお寿司ばかり。
夏の始まりは七月場所から。暑い夏でもお相撲さんたちはがんばっているので「ちゃんこ えびすこ」の塩ちゃんこを。力士味噌を添えるとしっかりした味に。
夏でもなんでもないけれど、永遠のごちそう、スパゲッティミートソース。ハンバーグと目玉焼きを添えるのが「ぺろりレストラン」の定番。

そしてお盆といえば盆踊り。
ねまちの奥さまたちの夏の夜のお楽しみでもあります。

ねまちの奥さまたちの普段の姿は手ぬぐいに。
暑くても愛するハズのために家事の手は抜かない。
むかしむかしのお料理の本によると、ハズとは旦那さまのことらしい。BGがビチグ・・・ではなくてビジネスガールを指していたことと同じくらい聞き慣れない言葉。

ねまちの奥さまシリーズにはポストカード付き。
ごちそうシリーズにはねまちのお店のマッチが付きます。
私も遅くまで手伝いました。

2023年12月7日木曜日

えほんと冬の贈りものマルシェ

今年も甘夏書店さんの「えほんと冬の贈りものマルシェ」に参加します。
今回は、ねまちのハンカチ。
片面は青のギンガムチェックと赤のギンガムチェック、もう片面は
「ちゃんこ えびすこ」の冬のごちそうに欠かせないメンバーのかるた。
今年もごきげんで。
札を読むのは、たくわんばあちゃん。
それと
「魚猫」の新鮮なえびを使ったちらし寿司や
「おはよう!商店」のサンドイッチ。

冬の贈りものに、または贈りものに添えてみてはいかがでしょう。
もうおなかいっぱい!

2022年5月12日木曜日

私も、飲んで食べるために生きている

10連休のある日、この日はいつもは市川で会う友だちと根津神社へ。
先日友だち夫婦に連れていってもらった九十九里の松山神社ではご主人が御朱印ボーイでつられて私も御朱印をもらったが、今回一緒に行った友だちも御朱印ガール。ついていったら木製のお守り札と月ごとの花御札に釘付け、どうにも気になったので両方買った。お守りの札の絵は、ちまき。5月の花御札は菖蒲。これからは毎月、根津神社へ行こう。

それから友だちが東京で一番おいしいという魚屋さんへ。

店の外から覗いたら、魚の並んだケースより一段高い場所の中央にとてもかっこいい板前さんを発見、たしかに東京で一番かもねと頷いた。

それからやけにパン屋さんが多い路地で友だちおすすめのアイス最中を立ち食いしたり、人気のうどん屋さんなどを覗いたり、坂の多いこの辺りでもなかなかの急坂を上って路地に入ったら急に現れた小さなお店で大きくておいしそうなチーズケーキ(小麦粉を使っていなくて原材料がとてもシンプルなもの)を衝動買い。返す刀でその斜め向かいのカフェに入って昼ビールとカレーで労働について話したり、住宅街に置いてあったご自由にお持ちくださいの本をもらったり、それから谷中のお寿司屋さんで彼女はおいなりさん、私は茶巾寿司を衝動買い。夕焼けだんだんを戻ると日暮里駅だが、せっかくだからと鶯谷まで歩いた。途中ねぎし三平堂で、この塀の向こうにはどれだけすばらしいお庭があるのかしらね、とひそひそ噂していたらこの家の方が出てきてホホホとご挨拶。
時間があったので鶯谷から佃へ。彼女も私も偶然同じお店の海苔の佃煮が好きであった。それからバスに乗って東京駅から酒場へ向かおうと思ったが、いつも大行列のカレーパンのお店に人がいなかったので揚げたてを買って舌と唇をやけどしながらベンチで食べた。小腹が空いたじゃない、と小食の彼女が言うのはうれしい。

ほぼ開店と同時に滑り込んだ「おいてけ堀」で濃いホッピーと、いつもの自家製チーズを3回おかわりしてほかのお客さんたちとも杯を重ねて気持ち良く酔った。

ここが一番おいしいよ、といつも自信を持って教えてくれる彼女がくれた古い雑誌のお蕎麦屋さんの記事のスクラップを読みながら、久しぶりにお蕎麦屋さんで一杯やりたいな、と思った。
また飲むつもり?

2021年5月10日月曜日

君津ウルトラマラソン前夜

翌日にウルトラマラソンの大会を控えたその街で発見したお店はなんとも好みの佇まい。
ただしそのとき時刻は15時。雨の中あちこちを歩き回って開店時間ちょうどにイン。
カウンターに腰かけて、お魚はなにがおすすめですか、と訊ねると今日のかつおはうまいよ、切りながら秋のかつおみたいだなぁと思って自分の食べる分よけちゃったもん、と大将はどんぶりの中のかつおを見せてくれた。
瓶ビールを注ぎながら天ぷらは何にしようかなとメニューをにらんでいると、突き出し出すから待ってな、と見事なえびフライを3本も揚げてくれた。
しばらくして、かつおをメインに2、3人前はあろうかというボリュームと内容の刺盛りを出してくれた。これは熱燗でしょうと決意。
かつおはもちろん鯛や平目やかんぱちまで、おや、これはと思わず大将を見ると、ウニもしっかり入れといたよ、とニヤリ。

ずっと大将ひとりだったお店が途中から娘さんやお孫さんが来てお店が回り始めた。
いつも孤独に飲んでんのかい、と大将に訊かれたので、孤独じゃないけどそうですよ、明日のマラソン大会に出るんですと答えてコースマップを見せた。
57㎞も走るのかい、まあこのあたりは平坦だからな、とマップを娘さんやお孫さんに手渡した。へえ、こんなとこまで走るの、田園風景しかないよ、と娘さんたちは目を丸くした。
どこから来たんだい、と訊かれたのであごのマスクを引き上げながら、すみません東京からなんですと小さくなった。嫌な顔をされたらどうしようと身構えたら、しばしの沈黙のあと、おれは世田谷からここへ来てもう40年になるよ、と大将。生まれは三重、と聞いて三重の友だちの顔を思い出した。もう84なのに若いよね、と隣の席のお客さんが言ったのに驚いた。どう見ても80歳代には見えない。
ここはいいところだよ、海も近いし山もあるし、と大将が話すのを聞きながら次は何を食べようか考えていると、娘さんが後ろからそっとお皿を置いて口の前に人差し指。マーボー豆腐だった。和風のマーボー豆腐はなつかしい味だった。
久しぶりの酒場がうれしくて満腹に近くなったがハゼの天ぷらを注文。しばらくすると今度は大将が大きなお椀を差し出した。地元の海苔のお吸い物がたっぷり入っていた。
明日走るのに酒なんか飲んで大丈夫か、と何度言われたか。まだ時間も早いしよく寝たら大丈夫ですとおいしい天ぷらも頂戴してごちそうさま。
これやるよ、と大将が差し出したのはむかし海の近くの売店で見たものをもっと立派にしたような貝殻。タカラガイっていうんだよ、これ持って走れば完走できるぞ、と言われてハイ、必ず持って走ります、とペコリ。
いいお店だったな、私も鼻が利くようになったよ、と心の中でフンド氏に自慢して、よせばいいのに仕上げの缶ビールまで飲んでおやすみなさい。

2021年3月25日木曜日

うおねこの小肌

せんべろという言葉が気に入らなかった。
中島らもがエッセイを書いていた頃ならともかく令和のこのご時世にせんべろなんてあるわけがないし、あったとしても安いだけが取り柄の味気ないお店でしょう、そう思っていたある日、信頼するパイセンが連れていってくれたそこは、おつまみの豊富さとおいしさからはちょっと考えられないせんべろのお店だった。
それどころか、せんべろを謳う巷の店とは一線を画す最高のお店であった。

信頼するパイセンが連れていってくれただけあってマスターもママもお客さんも、みんなやさしくてたのしい人ばかり。みなさん声にハリがあるし明るいなぁと思ったら、野球やサッカー、ゴルフなどで忙しい方たちばかりで、ライバルチームの主将同士も仲良く飲んでいた。最初にお皿に置いた千円札から注文した分をママが引いていくのだが、酔いがまわってきたころにもまだ小銭が残っていた。お料理は出来合いや冷凍ものではなくすべてママの手作りで揚げものも注文が入ってから揚げる。
「うおねこ」さんの小肌もいい〆具合。
感動して濃いめのホッピーで酩酊。

朝起きて、いまだお気に入りのホーローのやかんでお湯を沸かしているときに、ふと前の晩に見た夢を思い出すことがある。夢といっても、雰囲気や感触や匂いのようなもの。
最近自分から漂う自分ではない匂いの正体が加齢臭ではないことがわかってひと安心。たぶんね。

2021年3月8日月曜日

謹慎生活に入ります

朝から皇居でLSDの休日。
しばらく利用していなかったランステの受付のお姉さんが、常温のお水ですよね、と覚えていてくれたことに感激。
1周5㎞の皇居でLSDとはどういうことなのか気づかずにのこのこ桜田門へ向かうとまたもやエリートランナーしかおらず、最低4周ね、と言われて愕然。
この日別メニューで走ったエリート中のエリートは最高で8周したことがあるとか。彼はものすごいスピードで5周走り、私も最終周で遅れつつもなんとか4周を走り終えて、まずまずの込み具合の皇居を後にしておつかれランチへ。
数時間後に近所の飲み仲間との飲み会を控えていたが、走ったあとなのでビールが止まるわけがなく快調にペースは上がってゆく。こんな感じで走りのペースも上がればよいのだけれど。

まだじゅうぶんに明るい空の下をひと足お先に帰宅。それから間髪入れずに待ち合わせ場所の酒場へ向かう途中で顔見知りのお豆腐屋さんとばったり。こんばんは、にはまだ早い時間だな、と口ごもっていると、いってらっしゃいと声をかけられた。午後にここを歩いているということは酒場へ向かうのだなと分かっていらっしゃる。
この日早くも2軒目となった「おいてけ堀」で待っていた飲み仲間たちは女性のみ。店内ではひとり客たちがいつものように静かに飲んでおり、ほたるいかが美味しかった。
いつもは私もひとりしみじみ飲むのが好きなこのお店なのに、昼のビールが効いたのか気づけば誰よりも大きな声で騒いでは飲み、飲んでは騒ぎ。
翌日、起きるなり頭を抱えて反省し、しばらくは謹慎生活に入ろうと決意した。

2020年3月27日金曜日

おいしいものは最強

ほぼ満開の桜に見向きもせずもくもくと歩いたこの晩は、鼻がきいたのか「ニューねこ正」に今年初めてメニュー入りした山菜にありつくことができた。さらに黒鯛としめ鯖で悩んでいると大将が、合い盛りにしますよ、と小声で言ってくれたのでお言葉に甘えた。
体調がよくないという美人女将はそれでも輝くばかりの美貌。なんだかんだいっても布団に入って本を広げるとすぐに顔面に本が落ちる私は悲しいほど健康だ。この健康を分けてあげたい。
口に入れたとたんにおいしくて言葉を失った黒鯛と最高のしめ鯖、そして今年は河岸でも高くてなかなか仕入れられないというたけのこの天ぷらに、毎日のうつうつとした気持ちが一瞬消えた。
春はろくなことがなかったし桜は苦手だ。(毎年桜の開花に合わせて行われる新酒発表会は除く)花見は自粛するように言われているが、言われなくてもしませんよ。夜、冷えが直に伝わる地べたに座ってウェイウェイつべたい缶ビールを飲んでいるのを想像しただけで帰りたくなるし実際途中でこっそり帰ったものだ。桜なんて通りすがりにちらっと眺めるくらいでじゅうぶん。

春が近づくあの匂い、今年は2月から感じられてそれも不快だった。沈丁花が香るころはきりっと澄んだ寒さがなければ。
などと心の中で文句を垂れながら、早く秋にならないかな、と思う。


愉しみにしていたというより心の支えにしていたRHYMESTERの総選挙は生配信になり、それなら一緒に飲んで騒いで見ようよ、と提案してくれた友だちもコロナのせいで上京を断念。生配信が中止にならなかっただけいいといえばいいが、これが終わったらもう次の心の支えが・・・
などと嘆くヒマがあったら、作品を少しでも作ったらどうなんだ。

2020年2月12日水曜日

祭りのあとのさみしさ

まんまとRHYMESTERにハマってくれた幼なじみとともに、明るいうちから既に満員の酒場でいわしフライやしめさばなぞをつまみにウォーミングアップ。
前日も前々日も飲みすぎて胃腸の具合がよろしくなかったが、楽しみにしているイベントに臨むのにそういった事象は邪魔でしかない。(その前に飲みすぎないように気を付けるべきではないか、という考えがあればもう少し真っ当な人間になっていたはず)めったに飲まない胃薬とカレーで立て直して乾杯。
この日は、初めてのRADIO EXPO。
2日間のうち初日のラインナップを見た瞬間に、こんな完璧な布陣があるだろうか(いや、ない)と興奮して即チケットを購入。毎日聴いているTBSラジオ「アフター6ジャンクション」の生放送に参加できる上に、Creepy NutsとRHYMESTERとCRAZY KEN BANDのライブを観ることができるなんて。別のゾーンではナイツやスナック玉ちゃんなど、どう考えてもどこかで涙を飲まなければならないラインナップ。
グッズもフードも愉しみにしていたけれど、ここはやっぱりライブ。しかしいつの間にか時間泥棒に時計の針を進められてしまった。
始まると終わっちゃうからさみしいよねぇ、と言っていた人のことを笑ったものだが、始まったとたんにそれを思い出した。

宇多丸さんがCreepy Nutsを呼び込んだところとかCreepy NutsとRHYMESTERが同じステージに立っている姿はもちろん、プレイした曲がまさかのあの大切な曲だったりで胸が熱くなる場面や曲が多くて、感極まった涙もうれし涙も流した。初見のCKBは本当にカッコよくて、最近ではなんでもすぐ忘れるのにふとした瞬間にあのステージを思い出してはぼんやり。Radikoタイムフリーもいろんな手口を駆使して複数回聞いては涙。

それにしても生放送で司会も進行もライブも、そして批判も・・・まさにしゃべってはしゃべり、しゃべってはしゃべりの宇多丸さんの頭と体はいったいどうなっているのだろう。このあたりは追い剥ぎが多いから気を付けて帰ってくださいなど、観客への気遣いも忘れない。ライブはさすがのKING OF STAGEで倒れそうなほどカッコかった上に、CATSのダンスも、そしてゲヒンなポーズでキメてもカッコいいなんて。

などと帰り道ひっきりなしにしゃべりたおした幼なじみと途中で別れ、どうやって家にたどり着いたのか、おぼえてない。

2019年11月20日水曜日

あわてんなメーン

魚が食べたくて「ニューねこ正」へ参上。
特等席も空いておりホッとして腰を下ろすと、晩秋から初冬のメニューに変わっており
お刺身も焼き魚も牡蠣もベストメンバーがそろってた。
牡蠣は昨夜もいただいたけれどここのフライは外せないしあじフライもいいし、などと唸っていると美人女将がこっそり合い盛りにしてくれた。それからかぼすブリの刺身とたまたま入手できたというこの時期にはめずらしいスナップえんどう。先日食べそこねたさんまもおいしそうだったが満腹で断念。
美人女将に先日行った銚子の話などをしながらすっかり温まっていたら、二階からなにやら言い争う男女が下りてきた。
そういえば、お勘定のときに持ち合わせの足りなかった(らしい)男に女が怒り出し、男と扉(鉄製)を蹴るのをこのお店で見たことがある。先の男女がそれで言い争っていたかどうかは不明だが、なぜかバツが悪くなり隠れて女将と笑った。

お勘定で言い争った経験はないが、危うく食い逃げ犯になるところだったことが三度ある。
あるときはフンド氏が持ち合わせが少ないと言うので私がお勘定を、と思ったら財布を家に忘れていた。このときはフンド氏を人質にして財布を取りに家へ走った。
またあるときも、ソロで飲っていてお勘定をお願いしようとしたら財布を家に忘れたことに気付き、金目のものは持っていなかったので携帯電話をモノ質にして全力で家へ走った。息を切らしてお店に戻ると大将がおかえり、と一杯ついでくれた。
またあるときには、妹一家とさんざん食べて飲んでごちそうさま、と品よく店を出たところで大将から名前を呼ばれて振り向くと、大将の気まずそうな表情から支払いをビタイチしていなかったことに気付いた。

今後はこのようなことがないようにしたい。

2019年4月10日水曜日

春雷

その日を心穏やかに迎えることができてよかった。
何年たっても悲しいこの日だけれど、朝からいい予感しかなかった。


時間を決めずにふらりと行った場所にて。
もの想いに耽っていたら、後ろから声をかけられた。振り向くと、以前お世話になったひとであった。

今や傘職人のそのひとは、たいへん義理堅い。
この場所でばったり会えたことは、ありがたいことだった。
あたたかい甘茶をいただきながら、これからどうするの、と訊かれるもそこはノープラン。

ひとまず電車に乗ってかばんを開くと、旅の本と駅弁の本が入っていた。
ノープランとかいってやる気まんまんじゃないの。
離陸直前の「はとエアライン」に乗りかえて、結局いつもの場所へ。
砂浜にたくさんのさくら貝が、と思ったら、さくらの花弁であった。
途中、犬のすーちゃん(仮名)と出会って、しばし遊ぶ。
すーちゃん(仮名)を連れていたおじさんは、毎朝5時にふたりでこの浜へ散歩に来るとのこと。この日は朝、雨降りだったので、偶然ここで出会うことができたというわけ。
肌寒い日であったが、おじさんは海パン一丁になってシュノーケリングを始めた。
すーちゃん(仮名)とおじさんと別れ、魚も食べず、酒も飲まず、春のケーキも食べずに「はとエアライン」に乗り込む。
グッバイビールをキメてうとうとしているうちに雨が降りだした。


毎年この日の晩は「ニューねこ正」と決めている。
海へ行ったのに魚を食べなかったのは、ここでゆっくりしたかったから。
美人女将と話していると、雷が鳴った。
あと半分だけ、と言ったのにしっかり1本熱燗をつけてもらって、大切な一日は終わった。

2019年2月12日火曜日

雪の日に小豆を炊く

ぽっかりできた、自由な休日。

まずは惰眠をむさぼり、家事をこなして、長風呂。
酒のつまみ以外、ほとんどなにも入っていなかった冷蔵庫を食料で満たし、ていねいに料理をつくる。
途中ひと休みして、買ったばかりの文庫本を開く。
ラジオから好きな曲が流れる。
つぼみが大きくなってきた沈丁花の様子を見に、何度もベランダへ。

いただいた小豆を炊いたりなどして、約束の時間より少し早めに家を出る。
街に、体格のよい男の子があふれていると思ったら、「聖地」では白鵬杯をやっていた。
お互いにふんどしを締めあう子どもたちや、リラックスした表情の白鵬を眺めて、得した気分。

久しぶりによい時間を過ごした日のその晩は
会いたかったひとにいっぺんに会えて、おもわず深酒。


いつもすれ違いのあのひとも上階にいたらしいが、こんな酔っぱらい姿を見せるわけにはゆかず、この日もお目通しはかなわず。

2018年11月13日火曜日

すべては笑われる景色

しばらく会えなくなるひとに会った。
互いに疲れていたので、薄いお酒に淡白なおつまみ。

「看板あげるから、つぎはあなたがやりなよ」

大切にしてきたお店を閉じる決断をしたそのひとが、笑いながら言う。
私にこの名前は荷が重いですよ、と大きく首を振った。

そのひとと私にとって、とても大切な名前がまた消える。
さみしくは思うけれど、生きていてくれればそれで大丈夫。
お店終わって体調崩すかもしれないけれど、風邪ひくくらいにしてね、とだけ念を押した。

別れぎわは、やはりくっだらない話しをして、いつものように別れた。
別の晩、ずっと行けなかったいつものお店へ登場。
「いちばんいいとこ入れといたよ」と板さんがお刺身を差しだす。
あんきもにしようかなぁ、と言うと「蒸したてだからおいしいよ」と大将。
「たい焼き、未亡人会のあのひとからもらったから一個あげる」と美人女将。

こんなに落ち着く場所がありながら、しばらく浮気をしていたなんて、口が裂けても言えない。
今度からは心を入れ替え・・・ようにも、浮気だったはずのあちらのお店にも、既に根を張ってしまった。
好きなお店が増えるのもナニだなぁ。
などと考えながら、勢いづいて「BAR GABGAB」へ。
腰を下ろすなり
「あれから、落ち着かれましたか」
バーテンさんが尋ねる。
なんのことかな、と首をかしげると
「あ、落ち着かれたんですね、それならよかったです」
あの、相方さん・・・ていうか、と言いづらそうにしているので、ああ、私たちのこと覚えていてくれたんだ、とうれしくなった。


ところかわって
ハロウィンが終わって、ブル親子は新たなおしゃれに挑戦していた。

2018年7月27日金曜日

あたらしいテーブルを買わなくちゃ(いいかげんに)

引越ししてから1ヶ月以上経って
ようやくお知らせを投函。
あまりに近距離の引越しであったため
なじみのあのお店まで行くのにも
はたまた、あのお店に行くのにも
なんら変わりはない。

だがしかし、
大きく変わったこともある。
あんなに好きだったお刺身に
なぜか食指が動かなくなり
(板さんが変わったから?)
肉ばっかり食べるようになったり
今まで以上にラジオを聞くようになったせいで
今まで以上に歩くようになったり
たまにしか行かなかった飲み屋さんへ
激しく通うようになって、
またもや未亡人と知り合ったり。


気分は変わっていないつもりでも
住むところが変わると、いろいろ変わるものなのだなぁ。


あのお店で、テーブルとイスを手に入れたら
またなにか変わるのかな。