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2023年12月3日日曜日

名古屋と和解

RHYMESTERのライブに名古屋へ行ったのは10月のこと。名古屋には学生の頃住んでいたが、学校に馴染めず暗い思い出しかなかった。
でも数年前に幼なじみに誘われて行ったRHYMESTERの名古屋でのライブが楽しかったので少しだけイメージが回復して今回は私から誘った。
早めに待ち合わせてうろうろしていると、学校をさぼって名駅の洋服屋さんや栄の地下街の雑貨店に連日通ったこと、その中でもお気に入りのお店がのちに働き始めた会社のお客さんだったこと、後ろの席のお嬢さま風の子となぜか仲良くなって遊び歩いたこと、シフォンケーキも松蔵のスイートポテトも彼女に教えてもらったことなどを思い出した。
この日はおいしい天むすをごちそうになって感激したり感じのよい立ち飲み屋さんでビールで赤かぶの漬け物を流し込んだりしてライブへ。
ライブはもちろんとてもよくて、後ろにいた方に荷物を置く場所を教えてもらって身軽で楽しむことができたし秋の三種盛りも最高だったし喉が嗄れるほどシンガロングして心底楽しかったのだがその後が大変だった。帰り道で迷子になり、体感では30分ほどだったのに実は予想外にライブが長く幼なじみは最終の特急を逃した上に最終の電車まで時間がなくて名駅でドタバタ別れたのであった。

別の日、名古屋時代に寮で仲よくしていた友だちがあちこちから東京に集合。全員で会うのは10数年ぶりでなんだか照れくさかった、のは最初だけで後の時間は喋りまくって歩きまくって怒濤のように過ぎ去った。覚えていないことも多くて、過去の自分が現在とちっとも変わっていないのがなんともいじらしく感じた。

名古屋に類する時間を過ごすことが続いて、名古屋に対する暗くてつらかったイメージがまた変わった。
それにしても「The choice is yours」の、キミの人生はもっと気高いはず、のリリックは何度聴いても沁みる。
あたしも「マクガフィン」のDさんの雄叫びにいつもドキドキするわぁ!

2022年2月25日金曜日

RHYMESTER飲みーティング2022

今の生活に慣れたせいで久しぶりの「RHYMESTER飲みーティング」が本当に行われるのかどうか、開始日時が正しいのかどうか疑いつつも、おつまみは粛々と用意した休日。少々作りすぎたが、お気に入りの皿にちょこちょこ盛ってPCも立ち上げた。
始まる数分前に、やはりこの日を楽しみにしていた幼なじみから素晴らしいおつまみの写真が送られてきてやっとテンションが上がってきたら始まった。
この日はMCふたりがスツールに、DJがセンターでソファに座っての珍しいスタイルで、宇多さんからDJ JINへの今日は珍しく下も履いてるんですねのひと言にヤムウンセンを吹き出した。途中のライブも通常のライブでは聴くことのできないレアな選曲。一般人タイムも富裕層タイムも楽しくて幼なじみとのLINEが止まらず、あっという間に終わってしまった。我が家の風景もいつもの風景に戻り、もう一度配信を観るのはまだもったいなくてライブ映像を観ようとBlu-rayを立ち上げようとするもねまちがソケットを抜いたらしくウンともスンともいわないのでおやすみなさい。
4月のCLUB CITTA'、なにがなんでも行くわ!
(ねまちは1歳にも満たないから入場できないけどね)

2021年5月25日火曜日

あれから何度めの

離れていてもリアルタイムでナマで同じイベントを見て大騒ぎできるのがコロナ禍で唯一のよいところ。週末の夜はRHYMESTERのMTVアンプラグド発売記念の配信打ち上げであった。
幼なじみに送ってもらった赤豆でチリコンカンを作って酒は控えめにして時間を待つ。缶ビールは酒ではないが2本にしておいた。
始まってからは狂喜乱舞、冒頭の正真正銘アンプラグドの「ザ・サウナ」に白ワインと間違えて買った赤ワインで酔いが回ってわけがわからなくなった。ベースの彼がカッコよかった。
オンラインのイベントは終わると急にさみしくなるもの。〆に幼なじみと互いにYouTubeでライブを観ておやすみなさい。幼なじみは「サマーアンセム」私は「The R」、あなたは右に私は左に、振り向いても負けじゃない。
翌日はひとりLSDを30kmキメてくたくた、その翌日は友だちと25kmのLSDをキメたおかげで前後左右不覚で、平日の夜に改めて配信打ち上げをじっと見た。途中じんとくることが何度もあり、やはりライブが観たくなったのでYouTubeでライブを観ていたら身体がむずむずしてきてまたもやお弁当のおかずをつくり始めた。
歌って躍りながら炒めものなぞしていたら「マクガフィン」になったので手を止めてモニタをじっと見ていると、何度も観ているのに同じところでぐっときて滅多に言わないひとりごとが出た。
「か、かっこいい」
これで興奮が止まらなくなり、あの夜の赤ワインを飲んでおかずも一品多くつくってしまった。
白とら
だから早く寝なさいよ!

2021年4月25日日曜日

切り裂き魔、霧吹き魔、文脈魔

1年以上ぶりのライブに高鳴る胸をおさえて日比谷野外音楽堂へ。
この日はCreepy Nutsのオールナイトニッポンゼロの日本語ラップ紹介ライブ。Creepy NutsのイベントだけれどRHYMESTERの30周年Tシャツを着て、主催はニッポン放送だけれどTBSラジオのアトロクのサコッシュを提げてオラついて出かけた。
野音はかなり久しぶりで、緑のむせかえる匂いが気持ちよかった。
ライブはもう本当に、控えめに言っても最&高でマスクの中でシンガロング。それにしても、こんなに色気と凄味とかわいさのある大人って他にいるだろうかと改めてRHYMESTERに夢中になり、Creepy Nutsの「ONCE AGAIN」での文脈魔ぶりとそれに感激するRHYMESTERに胸がアツくなった。当然、終演後に配信チケットも購入して幼なじみとメッセージのやりとりをしながら夜中まで興奮。途中ビールを買いに出て、気付けば2時半を越えていた。
翌朝も起きるなり復習。何度観ても腰が砕けてじーんときた。海まで走りに出てからもずっと、あんなカッコいい大人に私もなりたい、否、少しだけ近付きたいと考えながらぼんやり。
帰宅後もまた復習し配信期限が終わった。
それにしてもさぁ、と昨晩何度も交わした言葉をまた幼なじみにぶつけたくなったがぐっと堪えてお弁当のおかずをもくもくとつくり続けた。誰が食べるんだこんな量。

2020年12月24日木曜日

おかん箱とRHYMESTERのライブ哲学

幼なじみから「おかん箱」が届いた。
まるで母親からの荷物のようだと幼なじみの彼氏が言っていたから「おかん箱」。
しかし極上のりんごや長芋や大根など母親が送ってくれそうなもの以外にもスゴくて、今回はまさかのいちごのワインまで入っていた。このワインは地元の友だちが指を赤く染めながらひとつひとつていねいにヘタを取った辛口ワイン。師走にお目にかかれるなんて。
本当は会って顔を見て声が枯れるまで話して一緒に飲みたかったな、と思ってふと気づいた。もしかして一緒に飲むつもりで用意してくれていたのではないか。
幼なじみの家で大騒ぎしながらKING OF STAGEを観る日がそう遠くないことを信じて、おかん箱の中の宇宙麵のようなパッケージのクラッカーに手を伸ばした。

うたた寝から目覚めると、いつの間にか干しいもにまで手を出していたことに気づいて驚いた。

次の日はある意味クリスマスプレゼントである「KING OF STAGE RHYMESTERのライブ哲学」が届いて、おつまみを食べ終えてからちょっとだけよ、と読み始めた。
前日にラジオで予習した通り画期的な本で、なによりおもしろいのでページを繰る手が止まらない。お手洗いも一服もしないでほぼ読み終える寸前でいったん休憩。一気に読んだらもったいない。
今年もたくさんのすてきな本に出逢ったけれど、こんなに一気に読んでしまう本はなかなかない。ものをつくるすべての人に、というか普通に生活する上でもためになるなんて。
なによりよいプレゼントだったが、サイン本を注文したつもりがカバーを外したり裏返したりして探すもどこにも見当たらず、んもう、どんなマニアックな場所にサインしたのかしら、と読了後に再度隅々まで探すも見当たらず、メールまで確認したところやはり注文したのは通常本だったことに落胆。

2020年10月1日木曜日

KING OF STAGE vol.14

KING OF STAGE vol14 47都道府県ツアーDVD&Blue-Lay発売記念イベントのRHYMESTERインターネット公開サイン会の興奮と熱狂も冷めやらぬうちに、その現物が届いた。
あわてて梱包を開けて、まずはサインの確認。ない、ない、と同梱されていた納品書の注意書きも見ずに焦ったが、丁寧に袋に入れて段ボールで挟んでくれていた。あのサイン会は夢じゃなかったんだ、としみじみ。
激しくお手洗いへ行きたかったのに、Blu-rayディスクをプレーヤーに入れてしまった。
しばらく生で観ていないライブとたった1年前のライブハウスの映像にさっそく涙腺がゆるむ。それどころか嗚咽。密なんて言葉を知らなかった1年前に戻りたい。

発売日当日のアトロクはRHYMESTER全員がゲストだというのでON AIR時刻に合わせて遠回り帰宅。
新木場での「ONCE AGAIN」がかかってまた涙がじわり。何度も聴いているのにたまんないなぁとしみじみ歩いていたら、本編が始まる前に読まれたメールで脚が止まった。昨夜、酔って幼なじみに送ったメッセージと同じ文面で送ったメールが読まれている。ライトアップの始まった橋の上でマスクの上から口を押さえた。顔から火が出た。そして数日前から日に日にひどくなっていた頭痛がウソのように消えた。
本編が始まり、今度は笑いを堪えるためにマスクを押さえる。まさか私の田舎の虫の話が出るなんて。すべて聞き終えてからあわてて幼なじみにメッセージを送り「ニューねこ正」へ。とびきりのつぶ貝を堪能して興奮を鎮め、帰宅後はまたBlu-rayを観てSpotifyで先ほどのアトロクを聞き直し久しぶりに幸せな気分でおやすみなさい。
まだ始まっちゃいねぇよ、の「キッズ・リターン」のラストのセリフとともに思い出す「ONCE AGAIN」のリリックがやけに沁みた満月の夜であった。

2020年9月29日火曜日

公開サイン会とMid 90'sと千秋楽

観たい映画があり映画館へ赴いたが2日連続で満席で観ることができず。
ネット予約ができないのはココロモチとしては好きだけれど、ちょっと離れた場所だとがっかり度もたいしたもので、このままスゴスゴ帰宅するのもナニなので次に観たい映画を観に別の映画館へ向かった。最後の1席。砂かぶり席で観てきた。

最新のMovie Watch Menで映画評を聞いたばかりの「Mid 90’s」は最初から最後までスティーヴィーにくぎ付け。表情といいしぐさといい目が離せなかった。そして若いのににじみ出るレイの苦悩とやさしさが切なかった。
ものすごく素敵な俳優ばかりだったな、と後で調べてみたら登場した俳優さんのほとんどがプロのスケートボーダーだった。ということは、スケートボードを始めたばかりでへたくそだったあのシーンも演技だったのか。しかもあんなせつない表情までできるなんて。

それにしてもあんなに中田ルミ、ではなくて中ダルミなしで映画を観たのは久しぶりだったが、そのあとTV桟敷で観た大相撲九月場所千秋楽もすごかった。
正代の優勝を見届けたあと、興奮冷めやらずにRHYMESTERインターネット公開サイン会を3度目の視聴。そういえばPUNPEEの配信ライブも3回観た。自分のニックネームが呼ばれたところは4回見た。酒はひかえめの夜だった。

それにしても、ライブに行きたいなぁ。

2020年2月12日水曜日

祭りのあとのさみしさ

まんまとRHYMESTERにハマってくれた幼なじみとともに、明るいうちから既に満員の酒場でいわしフライやしめさばなぞをつまみにウォーミングアップ。
前日も前々日も飲みすぎて胃腸の具合がよろしくなかったが、楽しみにしているイベントに臨むのにそういった事象は邪魔でしかない。(その前に飲みすぎないように気を付けるべきではないか、という考えがあればもう少し真っ当な人間になっていたはず)めったに飲まない胃薬とカレーで立て直して乾杯。
この日は、初めてのRADIO EXPO。
2日間のうち初日のラインナップを見た瞬間に、こんな完璧な布陣があるだろうか(いや、ない)と興奮して即チケットを購入。毎日聴いているTBSラジオ「アフター6ジャンクション」の生放送に参加できる上に、Creepy NutsとRHYMESTERとCRAZY KEN BANDのライブを観ることができるなんて。別のゾーンではナイツやスナック玉ちゃんなど、どう考えてもどこかで涙を飲まなければならないラインナップ。
グッズもフードも愉しみにしていたけれど、ここはやっぱりライブ。しかしいつの間にか時間泥棒に時計の針を進められてしまった。
始まると終わっちゃうからさみしいよねぇ、と言っていた人のことを笑ったものだが、始まったとたんにそれを思い出した。

宇多丸さんがCreepy Nutsを呼び込んだところとかCreepy NutsとRHYMESTERが同じステージに立っている姿はもちろん、プレイした曲がまさかのあの大切な曲だったりで胸が熱くなる場面や曲が多くて、感極まった涙もうれし涙も流した。初見のCKBは本当にカッコよくて、最近ではなんでもすぐ忘れるのにふとした瞬間にあのステージを思い出してはぼんやり。Radikoタイムフリーもいろんな手口を駆使して複数回聞いては涙。

それにしても生放送で司会も進行もライブも、そして批判も・・・まさにしゃべってはしゃべり、しゃべってはしゃべりの宇多丸さんの頭と体はいったいどうなっているのだろう。このあたりは追い剥ぎが多いから気を付けて帰ってくださいなど、観客への気遣いも忘れない。ライブはさすがのKING OF STAGEで倒れそうなほどカッコかった上に、CATSのダンスも、そしてゲヒンなポーズでキメてもカッコいいなんて。

などと帰り道ひっきりなしにしゃべりたおした幼なじみと途中で別れ、どうやって家にたどり着いたのか、おぼえてない。

2020年1月13日月曜日

年明けの前に

昨年の最後は最高な気分でRHYMESTERのライブに行くことができた。
オープニングは「予定は未定で」。ゆるくていいなぁと思っていたこの曲で昨年は何度も泣かされたものだったがこの日もそうだった。
その他にも、いつもは何気なく聞いていたリリックがいちいち刺さって痛い夜。
お待ちかねの岡村靖幸が出てきたときには満身創痍で、刺激が強すぎて倒れそうなところを踏ん張って堪えた。生で聴いた「マクガフィン」は、昨年をしめくくるには余りあるほどであった。

今年はきっといい年になる、根拠のないわくわくが湧いてきたのは初めての就職を決めたとき以来だが、翌日には不安に襲われて凹み、そのまた翌日には元に戻りで未だ定まらない。
流れ任せでいいんじゃない、でもやるんだよ。

2019年12月9日月曜日

罠だもん

松本でのRHYMESTERライブに付き合ってくれただけでなく、同伴(同伴?!)もアフターもキメッキメにキメてくれた幼なじみ。彼女はU2のチケットを探していた。それなのに、なぜかRHYMESTERの名古屋公演の情報を発見してそれを私に持ちかけた。

RHYMESTERのライブなら行きたいに決まってる。けど、名古屋か・・・名古屋、と悩んだのは10秒ほど。名古屋は鬼門だけれど幼なじみが一緒なら楽しいに違いない。アルバム発売ツアーでないワンマンライブがライブハウスで見れるチャンスはもう残っていない。3回も行ったけれど、金欠だけれど、行きたいので行くことにした。
その前々日は
初めて観るCreepy Nutsのワンマン。
なんといってもDJ松永の世界一のDJプレイをナマで観て聴くことができたのがうれしかった。カッコよかったなぁ。R指定の聖徳太子フリースタイルもやっぱりすごかった。

寒さが一層厳しい新木場帰り、酒場で温まりたくて「ちゃんこ えびすこ」に登場。
遅い時間だったので人気席も空いていた。
温奴と熱燗ですっかり温まっていると、おひさしぶりねのプロ雀士。思わずもう一杯飲ってしまったのは当然のこと。

一日置いた翌日に、因縁の地・名古屋へ向けて出発。
先日も乗り換えがてら通った名駅だが、地下鉄に乗る段になるとあのほこりっぽい守口漬の匂いがよみがえる。意を決して地下へ向かうも、さすがに30年近く経っているために面影はなくなっていた。幼なじみと一緒なので余計にホッとした。

名古屋は暖かくて喉が渇いた。お寺の境内にあるお店で、ビール片手にライブ前に気炎を吐く。おでんにどて煮で地酒も。
さあ、これから本腰入れて、という頃に時間切れ。心のこりだったが、ライブ前はこれくらいがよかろう。

ツアーをここまで追いかけまわすのはうまれて初めてで自分でも怖くなるが好きなんだから仕方ない。これで4ヶ所めになるが、セットリストが毎回違うことを除いても、何度見てもいつ見てもKING OF STAGEは毎回最高でナンバー1なのでやめられない。
初めてナマで聴いた「よけいなお世話だバカヤロウ」でブチ上がり、「The Choice is yours」では初めてチッタで聴いたとき弱っていたものだから正面から食らって呆然としたことを思い出した。「ONCE AGAIN」は何度聴いてもいいし「ラストヴァ―ス」は聴くたびに切なくなるがDさんと宇多さんに指さされて(中学生か!)卒倒寸前であった。

体感時間20分ほどでライブは終わってしまい、「マクガフィン」に追い出されながら〽がって~んと上機嫌でライブハウスを後にする。この曲、ナマで聴いたら立っていられないね!と大興奮。しかしあの人たちなんであんなにカッコいいの、ともう何度もしている話を繰り返して怒り、ほんのちょっと時間があったので1杯だけビールを飲んであっという間によいお年を。

帰りの新幹線でふと見ると、ふたつ前の席にスキンヘッドの男性。
宇多さんがライブ後にこだまに乗っているわけはないけれど、いやもしかして・・・と緊張が高まる。絶対違う、違うはずだけれど、万が一ってこともある。どうしよう。幼なじみに連絡しようか、いやテキはきっと今ごろバスの中で爆睡しているはずだし、などと逡巡しているうちに睡魔に襲われて、気付くと新横浜。慌てて前を見ると彼はもういなかった。

2019年11月26日火曜日

ONCE AGAINをONCE AGAIN

リキッドルームといえば新宿だったが、今は恵比寿。
香月といえば恵比寿だったが、今は六本木。
47都道府県ツアー39箇所めの東京公演で宇多丸さんがそう言ってDさんから古いよ、いつの話だよ、と言われていたが実は私もまったく古かった。
以前は職場も家も恵比寿でリキッドルームは新宿だったし、香月は仕事で遅くなったときに先輩とよく行ったものだ。この日はRHYMESTERが東京へライブしにやってきた(帰ってきた)ので、午前中姪っ子とマラソン大会で走ったあとに急いで向かった。
今回は東京ということもあり、歓声がいつもよりものすごく大きかった。
1曲めからKOHEI JAPANが出てきたときは驚いたが、この日は怒濤の豪華ゲストで特にもう、ジブさんやキエるマキュウが出てきたときには興奮のるつぼ。私的にはBOY KENが出てきた「隣の芝生にホールインワン」がたまらなかった。リリックはアレだけど、あの声が忘れられない。

汗を滝のように流し、涙をボタボタ流し、体感時間20分ほどで夢のような時間は終わった。追い出しの「マクガフィン」は自然に口ずさめるほど覚えた。

帰宅後、今までにない疲れを感じて、でも興奮で眠れず、ワインに口をつけては部屋をうろうろ。
どんなに楽しいことが続いても、こんなことはなかった。
翌日は大寝坊、仕事はなんとか終えたが心ここにあらず。
帰りに飲みに寄った「おいてけ掘」でようやく正気を取り戻した。

2019年11月18日月曜日

スキマだらけでアソビだらけでユトリだらけで流れ任せでいこう

近所の友だちと毎度おなじみの酒場へ登場。
その晩は初対面のひとと三人。
いささか緊張したはずだが、途中からピッチとテンションがアガッて何十杯飲んだのか、女将にたくさん飲んだわね、と言われた。かばんの中にプロテインバーが入っていたのはなぜなのか。

翌朝はのんびりLSDをするつもりだったが眠くて起きられず。こんな日もあるさ、と開き直りあと少しで読み終わる小説を開き、平三さん(主人公)にお付き合いする。

念入りに支度して向かったのはRHYMESTERのライブ。
フロア中央のど真ん中でクアーズを舐めながらかすかなSEに耳を傾けていると、照明が落ちSEの音量が大きくなるにつれて歓声が大きくなるあの大好きな瞬間がやってきた。

先月の松本でのライブとまた違ってこの日のライブは現在からデビュー当時へさかのぼっていくセットリスト。
いつもゆるく聴いていたあの曲のリリックが刺さり、この日特に力が入っていたという照明に照らされるメンバーが神がかり的にカッコよくて涙と汗が吹き出したがゲストのKOHEI JAPANの「涙が止まりません」には脱力。
体感時間30分ほどでライブが終わり現実の世界に戻ってゆくあの時間がやってきた。さあ帰るか、と出口に向かおうとすると耳に入ってきた靖幸の声。「マクガフィン」だ。
この曲を聴かずに帰れるわけがない。足を一歩踏み出したまま静止して最後まで聴いて幸せな気分で帰途についた。

その翌日はまったく練習できていなかったマラソン。「銚子さんまマラソン」へ。
早朝の電車から見えた朝焼けがきれいで、大好きな千葉へ行けるのもうれしくて気分がアガる。
いわしのつみれ汁で舌を焼き、今回は音楽を聴きながらいつもより気楽にスタート。つらくなると「予定は未定で。」のリリックを思い出してペースを落とし、かわいい犬が応援に駆り出されているのを見ると色目を使い、暖かな日差しを浴びてきれいな海をながめてのんびり走る。さんまマラソンなので頭にさんまをつけて走っている人もちらほらいて、その後ろをかつおが追っていく。かつお、がんばれ!の声援に、さんまだけに早いんですよ、とかつおがぼやきながら走っていくのも楽しい。
結局今年もさんまは食べずじまいだったが、完走後のトマトが美味しくて18個も食べた。
この日2杯めのいわしのつみれ汁と犬吠ホワイトでおつかれさま。

のはずが、この日は友だちのご主人がいいところへ連れていってくれるということで、今年はマラソンに出られなかったご主人のクルマに乗り込む。快適だ。これだけでも快適なのに、そうだこれ開けて、とクーラーボックスを渡される。中には缶ビールがぎっしり。友だちは下戸だしご主人は運転があるので恐縮しながらいただく。快適だ。これだけでも快適なのに、去年三人で行った銭湯まで連れていってくれた。
番台のおじさんも、電気が感じられない電気風呂もそのままでうれしくなった。本当は今年もここへ来たかったのだ。
文句なしにさっぱりして下足箱から靴を出すと、すごいタイミングでご主人カーがやってきた。快適だ。これだけでも快適なのに、そこの神社の近くにいいお店があって、とまだ熱いおでんと焼きそばを渡された。好きなものばかりな上においしくて、さらにご主人から聞くその神社とお店の話がおもしろくて、今度はマラソン抜きで来ようと決意。

対向車があったらどうにもならない細い山道をくねくねのぼって下りると、谷合に広がる田んぼとそこの小川で釣り糸を垂れる人たち、それと小さな看板。
着いたのは、松山庭園美術館。

広い敷地内には展示室や喫茶スペース、茶室などもあり、オーナーの作品が意外にアバンギャルドで、それがここの特別感にぴったりだった。
紅葉が半分ほど始まっていて、こまめに打ち水していると思われるきれいな庭園は森閑としている。不意に現れるねこたちはみな毛並がよくて機敏でほどよく人馴れしており、大事にされてるんだな、とわかった。
なのに写真を撮る習慣のない私はこんな写真しか撮っておらず。

友だち夫婦は夫婦そろってステキなひとだが、それにしてもこんなすてきな場所に連れてきてくれるとは。訪れた季節も時間も、このときが一番よかったのではないかと思われた。おみやげに小さなモミジの葉を拾った。

駅でご主人カーを降りるとき、感激しすぎて通りいっぺんなお礼しか言えないでいるとご主人は、そうだこれ持っていったら、と冷えた缶ビールを渡してくれた。飲んじゃうから荷物にはならないでしょう、と言われ、よくわかってらっしゃる、と唸った。
周囲によい人たちが多すぎて、どうやってお礼を言ったらよいのか、どうしたらこの気持ちを伝えることができるのか、惑わないはずの40も後半なのにわからない。
初めて来たまちの夕焼けを見送りながら3本めのビールを開けた。そういえばこの日はハーフマラソンを走ったのだった。

2019年11月1日金曜日

ねこたちのクリスマス展は明日から

熱燗が美味しくなったな、と思ったら11月になった。
11月といえば「ねこたちのクリスマス展」が明日11/2(土)から始まる。
ハロウィン気分もビタイチ味わうことなく、クリスマス気分に突入するあなた、私も同じです。
熱燗で晩秋に気付くのも悪くないけれど、葉山の静かなねこ美術館へ初冬の訪れを感じに行くのもよいもの。
いつもの「喫茶ニャーゴ」が、気合いの入ったクリスマスケーキをつくりました。
観に行ってみてください。

「ねこたちのクリスマス展13」
湘南ねこ美術館
神奈川県三浦郡葉山町下山口1502
11/2(土)~12/24(火)の土・日・月曜日(12/24は開館)
10:00~17:00


いいかげんに次の課題に取りかからないと、と焦る一方で観たい映画が3時間近い上映と知って気持ちが怯んだ。上映が終わったら帰り道で赤ちょうちんに誘われてしまう。赤ちょうちんに誘われたらねむくなって作業などできない。
飲まなきゃよいのでは、という発想はない。
映画は後日にして、久しぶりにウィスキーでも飲もうかな、とそんなお店にイン。
今月も来月もイベントごとが多くて、財布に穴でも開いてるのかってほどフトコロがさみしい。
飲まなきゃよいのでは、という発想はない。


幼なじみから来月のライブどうする?のメッセージ。
フトコロがさみしいからなぁ、と0.5秒ほど迷ったが行く!と即返信・即チケット購入。
前々日に別のミュージシャンのライブがあるのはわかっていたが、こういうのって勢いが肝心だから、と手帳に書き込もうとして手を止めた。
その翌日もまた別のミュージシャンのライブであった。

2019年10月18日金曜日

それとこれとは話が別

どうしても渡したいものがある、という友だちとなつかしい店で飲んだ台風上陸の前日。
雨は降り始めていた。
席につくなり友だちが袋を差しだした。賢くて優しい友だちならではのプレゼントにうれしくなった。

この日は「深川福々」発行日でもあり、最新号を100部ほどわけてもらった。
そのお店では焼酎ハイボールと決めている。
いくら飲んでも酔わない不思議な酒だ、というのは初めて「深川福々」で記事を書かせてもらったときのこと。

台風上陸当日は水道水や風呂水を溜めて、おにぎりや常備菜をつくって冷蔵庫の整理。
本棚の整理を始めたのは、調べたいことがあったから。なのに気付けば模様替えまで始めており、ついでに衣替えもアイロンがけも終えていた。
ひと息つくと、酒を飲んでもよい時間。

これから調べものをするから酒はいかん、でも小腹が減ったな、常備菜つくりすぎたから食べちゃおうか、水分代わりに薄いビールを飲もうか、ああ薄いビール飲んじゃったな、と白ワインを開けたら同じようなことをしている近所の友だちからメッセージが来たのでスマホ越しに励まし合い、余っていた焼酎にも手をつけて、でも調べものについては忘れていないものだから焦りは募るばかりで、じゃあ早くやれば、と思うのだがそれは今ではない、と杯を重ねるうちに外の様子が気になってベランダで一服していると近所の未亡人友だちや幼なじみからメッセージが来て、音楽でも聴きながらいよいよ調べものを始めますか、とRHYMESTERのライブDVDを再生したら、そうだ、RHYMESTERのライブは釘づけになるから「ながら」には向かないんだった、と気付いたが時既に遅し、外の暴風雨の音に負けじと歌って踊っていたら遠方の友だちや同級生からメッセージが来てありがたいな、と日本酒を片手に外を見るといつの間にか静かになっており、急に酔いが回った。
で、調べものは?


台風一過の翌日は借りていた本をものすごいスピードで読みながら「サロン・ド・こけし」の女主人の盟友のもとへ向かう。
秋らしくばっさり髪を切ってもらって、さて今夜はどこへ飲みに行こうかなと歩いていると、台風が怖いと昨晩メッセージを送ってきた未亡人から飲みませんかのお誘い。
珍しく日曜日に営業している、私好みのお店に案内してくれた梯子酒癖のある未亡人。開店から閉店まで飲んだ上に隣町へ移動して真夜中まで営業しているお店でまた飲む。


台風一過のそのまた翌日。
今日こそ走るぞ、と久しぶりのランウェアに着替えて外へ出るも雨。怖気づいて踵を返し、なぜかカレーをつくり始める。
「深川福々」を墨田区内のお店に配布する予定だったので、せめて徒歩で行こうと張り切ったがたいした距離ではなかった。この夜はマラソン友だちと久々に会う予定だった。敵も梯子酒癖があるが今夜は一軒で帰ろう、と思っていたのに。
〽飲ませてよ もう少しだけ、でこの晩も午前様。
翌日約束していたランニングが、仲間のひとりが体調不良となり中止になったのは不幸中の幸いだったのか、不幸だったのか。

2019年10月7日月曜日

続・旅人よ

RHYMESTERを地方のライブハウスで観るのは初めてで、しかも幼なじみとRHYMESTERのライブ会場にいるなんて、と興奮しているうちにSEが消えて歓声が上がった。


見えない。
男子率が高いので前が見えない。

でも曲が始まり声が聞こえると、どうでもよくなった。
だって、この夜のライブはRHYMESTERミュージアム。普段のライブでは聴くことのできないクラシック=名曲を、結成時から現在に至るまで時系列で聴くことができたから。
噴き出す汗と涙でぐちゃぐちゃになって、合法的にトびまくった。

スペシャルディナーの前に、実はまた行きたかったお店で祝杯をあげた。
しかしあんなに豪華なセットリストある?
アレもアレもアレもよ?贅沢だよ。
あんなカッコいいアラフィフいる?
など、宇多丸さんに負けないほどマシンガントークは冴えわたった。

その後のスペシャルディナーは、彼女の名を冠したメニューが特に最高でお酒が進んで仕方なかった。
ここの大将は野菜は育てているわ、それらを使ったお料理はすべて手間ひまかかっていておいしいわ、お料理のことを聞けばなんでも教えてくれるわ、しかもそれらをすべてひとりでやってのける、それはもうびっくりするほどすごいお店。だからつい食べすぎて途中でお酒が止まった。

たくさんの新鮮な野菜をいただいて、日付が変わってから帰宅。
それにしても、もっとましな恰好で来ればよかったと反省。
深夜に満腹で洋服を脱ぐことができなかったことと、胸より胃が出ているのを見たのは初めてであった。


昨夜の酒はまったく残っていなかったが満腹はおさまらず。
お昼、食べることができるかなぁなどと言っていたのに
リクエストしたお蕎麦屋さんが近付くにつれて鳴り出した我がお腹。
子どもの頃よく食べたいくちなどのきのこと、細く長く切った長いもの乗ったおいしいお蕎麦で、また満腹になった。食べ終えたばかりなのに、また来たくなった。

あちこち連れていってもらって、ここでまたスットコドッコイが勃発。
時間を決めて焦りたくないからと予約していなかった帰りの交通手段。松本マラソンのランナーや登山客でどの便も満席。しかも遊びすぎて頭がぼんやりして検索が進まず、幼なじみに調べてもらって、普通電車を乗り継いで帰ることに。
最初から最後まで幼なじみに世話になりっぱなしでお礼もできないまま、駅まで送ってもらってお別れ。

車窓を流れる景色を見ながら、普通電車でもやはり立ちっぱなしか、と笑いがこみあげてきた。甲府駅に到着する際に、今ごろRHYMESTERはここでライブ中だな、と思いだして電車を飛び降りたくなったが我慢がまん。

乗換えの駅でホームに降り立つと、風が明らかに冷たくなっている。
昨日駅ビルで購入したものの一度も袖を通していなかったカーディガンが初めて役に立ったのはこのときであった。

旅人よ

これまでの旅史上、もっともスットコドッコイなスタートを切った週末。
まずは二度寝による寝坊。
あんなに早く寝たのになぜ寝坊したのか。お年頃なのだろうか。

あわてて家を出てから信号を待つ間、イヤな予感が背中を走った。
・・・スマホを忘れたのではないか。
時間は迫っている。やはりスマホはなかった。
しかし待ち合わせをしている友だちは幼なじみなので、最悪、実家に電話して幼なじみの実家の電話番号を聞き出し彼女の携帯番号を教えてもらえばなんとかなるだろう。
時間は迫っているが、なんとか間に合いそうだ。
しかしそこでまたイヤな感覚が背中を走った。

ーーーーーー乗車券は、スマホの中ーーーーーー

びっしょりだった冷汗が一度に引き、荷物が急に重く感じられた。

この旅は、そもそもRHYMESTERの47都道府県ライブ初日のチケットを取りそこねたことを幼なじみに愚痴ったことから始まった。
いっそ松本市でのライブに行っちゃおうかな、と口走ったら、付き合うよと彼女が言ってくれたのだ。しかも、別荘のような彼女のすてきな自宅にまた泊めてくれるという。
さらに、私の愛する鰻屋さんでのランチからスタート、ライブ後は彼女の長年のお付き合いの、とにかくおいしいお店でスペシャルディナーの予定まで組んでくれていた。
目当てはRHYMESTERだけれど、スタートは愛する鰻屋さん。ここでしくじったら鰻が去ってしまうではないか。
どうにか約束の時間より少し早く到着する電車に乗ることができて、デッキから外の景色を眺める。
RHYMESTERのライブなのに普段着で来てしまったが、鰻に逃げられるよりはましだろう。特急電車でずっと立ちっぱなしだけれど、ベストコンディションで鰻に逢うためだ。

もはやRHYMESTERが目的なのか鰻が目的なのかわからなくなってきた。
団体旅行のみなさんが絶えずお手洗いに行列をつくっておりデッキはにぎやかだったが、前日聞いた「アフター6ジャンクション」を再度Radikoで聞いて気持ちを高める。(先日iPodを洗濯してしまったのでRHYMESTERを聴く術がなかった)

立ちっぱなしはさほど辛くなかったが10月の松本の風は冷たく、駅ビルで厚手のカーディガンを購入。まだ午前中なのにもういくら散財したのか、と肩を落とす。
しかし、迎えにきてくれた幼なじみの顔を見たら全て忘れた。彼女の自宅に入るともっと忘れた。木のよい香りがするきれいな家。そしてしばらく見ないうちに大きくなった庭木と裏を流れる川に生えている梅花藻というかわいい花。
それから愛しの鰻屋さんで食べたひつまぶしのおいしさといったら、食べるほどに減っていく鰻がさみしくてしばしば手を止めたほどだ。

ライブの時間が迫り、汗くさい普段着のまま致し方なく出発。
私の初デートの地・松本にRHYMESTERがいるなんて、と信じられない気持ちで幼なじみとライブハウスの階段を下りる。

2019年6月20日木曜日

予定は未定で

すれ違うひとが、ひとりでにやにやしていることがある。
そんなときは、思い出し笑いかな、楽しそうだな、などと思う。

帰り道、いつものラジオを聞きながら歩いていた。
その日はいつものスタジオライブが公開ライブで、しかも1曲めから大好きなあの曲。
しかもしかも、すすすんごく盛り上がってる!
鳥肌が立ち、なぜか目が潤んできた。口角は上がったまま下がらない。
夜とはいえ、涙ぐみ笑いながらものすごい早さで歩く中年は、完全に不審者だ。
ああ、ウイスキーが飲みたい。
しばらく見るのも嫌だったウイスキーを、水割りから始めてロックで飲みたい。
喉の渇きとウイスキーへの餓えでますます早歩き。


あの興奮をもう一度、と、その翌朝もそのラジオを聞いてみる。
(Radikoのタイムフリー機能を考えた人、感謝です)
昨夜聴いたあのライブが始まると、やはり鳥肌、涙目、薄ら笑い。完全に不審者だ。


これから暑い季節がやってくる。
今年の夏にぴったりな曲も紹介してもらったし、この夏は楽しみだなぁ。
特に予定はないけれど、予定がないのがいいんですよ。

2019年5月17日金曜日

落としものは何処

あれからもう1週間近く経つというのに、まだ興奮が醒めない。

ふと気づけば「〽愛はおしゃれじゃな~い」とくちずさんでおり、夕暮れどきに歩いていると、心地よかったあのときの風を思い出す。
タオルもサングラスも帽子も鍵も、やさしさも落としていない。
ただ、頭のねじをいくつか落としてしまったようだ。



聞いていたラジオがおもしろくて、帰り道に迷子になった。
ここはどこ?と踵を返すと、朝たまに通る道であった。
逆に歩いていただけなのに、どこまで方向音痴なんだ。
誰も見ていないのに恥ずかしくなって、もくもくと歩いて思わずいつもの酒場にイン。
酒場には、ここのところよく隣り合わせるプロ雀士。

こないだあすこに座ったとき、なに話したっけ?
う~ん、なんでしたっけ。
なんだっけね、思い出せなくてさ。
え~と、え~と

どうせたいした話しなんてしていない。
アハアハ笑っていたのだけ覚えている。
しかし、あの晩はさほど酔っていなかったというのに、なにも覚えていないとは。
頭のねじをいくつも落としたこの頭には、なにが残っているのか。

それは、楽しかった約1週間前のことだけ。

2019年5月15日水曜日

なぜか「Change the world」から始まった人間交差点2019

去年のOPは「Careless Whisper」で、なぜなんだと思いながら入場したなぁ。
朝のお台場で流れるあのサックス、深夜のバー感はなんともいえなかったが、今年もクラプトンのギターが聴こえたとたんに笑いがこみあげてきた。
伝説の、といわれている去年のどしゃ降りフェスとはうってかわって、今年はほどよいお天気。朝ビールから始めて、HIPHOP体操第3もキメた。
さらにずっと行きたかった「スナック玉ちゃん」でドバイ割りをキメたり、聖徳太子フリースタイルをナマで見てシビれたり、高校生のときに好きで好きでたまらなかったあの人をナマでライブで見て倒れそうになったりして「合法的に」トんだ夜。
あれは夢?



酒は抜けているのにうっかり電車を降り過ごし、長い時間をかけて帰宅。
神田祭帰りの法被姿のひとたちが、何度信号が変わっても渡らずに笑い合っている。
祭りのあとのさびしさがいやだから、帰りたくないんだよねぇ。


帰り道もずっとiPodを聴いていたので、祭り気分が続いている。
既に深い時間帯。唐突にお弁当のおかずをつくり始める。
早く寝ればいいのに、と内心思いながらも、いつもより細くせん切り。