福島県は二本松へ、今年も走りに出かけた。
マラソンが盛んなこの地で今年50回めを迎えた「東和ロードレース」は、坂道しかない通称「地獄坂」と後半500mの「極楽坂」で構成されるハーフマラソン大会。
毎年暑さとひどい湿度で時間内に完走することさえ厳しいこの大会、本音は・・・走りたくない!けれど、一昨年初参加した際に仲よくなったおじさん(文通友だち)と顔を合わせるのが愉しみで参加している。今年は雨降りで肌寒く、びしょぬれでひいひい走っていると「通称・いつもの場所」こと6㎞を越えたあたりでおじさんを発見。おーい、と手を振ると、おじさんはおもむろにカメラを構えた。
ゴール後、記録証をもらう列で後ろにいた方と少し話す。この方は77歳にして20年以上この大会で完走しており、来月は51㎞のトライアスロンにも出るという。すごい!がんばってください、と心から激励した。
おじさんカーに乗って、安達太良山方向へ向かう。
おじさんカーにはバケツの底ほどの大きさのカサを持つ、特大きのこが乗っていた。たぶんしいたけだと思うけど食えないよ、となんでもないように言う。
霞ヶ城のすばらしい石垣を見学したり、美しいしらさぎの悪行の数々を聞いて大笑いしているうちに温泉に到着。
まじめに走らなかったからカラダのあちこちは痛まなかったが、すべすべ温泉につかったら疲れがとれた。
念願のお蕎麦は、食べている最中におじさんがもう一人前追加で注文してくれており驚いたが、おいしかったので当然完食。
郡山駅まで送ってもらい、また香り豆送ってくださいね、とずうずうしいお願いをして慌ただしく別れる。いつのまにか親戚みたいになっているおじさんと私。
そういえば二本松へ向かう東北本線で、目の前にCreepy nutsのDJ松永にそっくりな若者がいたので、聴いていたiPodを彼らの曲に変えてこっそり観察した。
髪型も顔も完璧、でも靴下とベルトが残念であった。(余計なお世話だ)
楽しかった日のことは、わかってくれる誰かに話したいもの。
帰宅するやいなや、傘をさしてかわいこちゃん酒場へ。
(この日かわいこちゃんは触らせてくれなかった)
このところ日曜日によくここで会うひととマラソン話で飲み上げ、さて最後はなにを飲もうかと考えていたら、大将が「大会おつかれさま」と一杯ごちそうしてくれた。
大将がこっそりつくってくれたハイボールは、休日のしめくくりにぴったりな味でとてもおいしかった。