2020年3月31日火曜日

まだイケる まだまだイケる

うつうつとした気分に追い打ちをかける知らせを食らって、なにかがぷつっと切れた。
どうにもやりきれない気持ちを少しだけ落ち着かせてくれるのは、いつものラジオ。楽しかった週末の生配信を思い出すうちにライトアップされていない桜が一瞬きれいに見えた。
少しだけ時間に余裕のある朝、ふとこの道を行ってみようと思い立って適当に信号を渡る。ここを行けばあの道に出る、ということは今朝は、ずっと気になっていたあの小さなお店の立ちそばをキメてやるぜと意気込んで歩く。
果たしてそこは外観どおりの店内で食券はなく、注文するとのんびりした声のおばさんが光の早さでハイおまたせ、とおそばを差し出す。お祭りで食べるようななつかしいおそばをすすると最後に太いうどんが一本出てきた。


ようやくとりかかった作品は出来がひどくて、焦りを通り越してがっかり。
なにかがぷつっと切れそうだけれど、まだ始まっちゃいねぇよ、って思いたい。

2020年3月30日月曜日

酒と泪と総選挙と「現実」

愉しみにしていたというより心の支えにしていた「R31RHYMESTERクラシックス総選挙」は、興奮と爆笑と涙で夢から覚めたかのように終わった。

スタート時刻ちょうどに届いたずっしり重い箱は、一緒に観る(行く)はずだった幼なじみからだった。
始まったと同時に固まる画面にパニックになったが、この時間のために用意した白ワインを開けつつ箱の中身を確かめると、たくさんのおつまみに野菜に雷電ビール、そして備蓄できる食糧の数々とともにマスクと消毒スプレーが入っていた。ここで涙腺がゆるんだうえに膀胱が破裂しそうになり、早くお礼を言いたいのにあたふた。
終わったあとに怒濤のメッセージを送りつけ、ありがたいという気持ちより迷惑しか与えていないことに気付く。総選挙の夢を見ながらのうたた寝から目覚めて激しく反省。


前夜、わけあって勝どきからえんえん歩いて今週2度めの「おいてけ堀」へ汗だくで登場すると、そこにはようやく会えた仲良し社長・専務コンビ。
既にできあがっていた社長と専務はとにかく仲がよい。
関西出身のこのコンビの話しぶりは田辺聖子の小説に出てくる丼池の繊維会社(もしくは金物会社)のオフィスのよう。しっかりごちそうになってしまい、今度はどこそこへ行こやとお誘いいただいたが、果たして覚えていらっしゃるかどうか。


伸びすぎた髪を「サロン・ド・こけし」の姉妹店でカット&カラー。
髪が伸びすぎたから行ったはずだが、お店に着いてみるとそうでもない気がする。陽当たりのよい席で仕上げてもらいながら鏡を見ると、恐ろしい「現実」が光で飛んで見えず。いつも最後に撮ってもらう写真もステキ加工のため「現実」は写っていないが、帰りに寄ったデパートのお手洗いで「現実」を見ることになる。ヘアはばっちりなんだけど素材がねぇ。

2020年3月27日金曜日

おいしいものは最強

ほぼ満開の桜に見向きもせずもくもくと歩いたこの晩は、鼻がきいたのか「ニューねこ正」に今年初めてメニュー入りした山菜にありつくことができた。さらに黒鯛としめ鯖で悩んでいると大将が、合い盛りにしますよ、と小声で言ってくれたのでお言葉に甘えた。
体調がよくないという美人女将はそれでも輝くばかりの美貌。なんだかんだいっても布団に入って本を広げるとすぐに顔面に本が落ちる私は悲しいほど健康だ。この健康を分けてあげたい。
口に入れたとたんにおいしくて言葉を失った黒鯛と最高のしめ鯖、そして今年は河岸でも高くてなかなか仕入れられないというたけのこの天ぷらに、毎日のうつうつとした気持ちが一瞬消えた。
春はろくなことがなかったし桜は苦手だ。(毎年桜の開花に合わせて行われる新酒発表会は除く)花見は自粛するように言われているが、言われなくてもしませんよ。夜、冷えが直に伝わる地べたに座ってウェイウェイつべたい缶ビールを飲んでいるのを想像しただけで帰りたくなるし実際途中でこっそり帰ったものだ。桜なんて通りすがりにちらっと眺めるくらいでじゅうぶん。

春が近づくあの匂い、今年は2月から感じられてそれも不快だった。沈丁花が香るころはきりっと澄んだ寒さがなければ。
などと心の中で文句を垂れながら、早く秋にならないかな、と思う。


愉しみにしていたというより心の支えにしていたRHYMESTERの総選挙は生配信になり、それなら一緒に飲んで騒いで見ようよ、と提案してくれた友だちもコロナのせいで上京を断念。生配信が中止にならなかっただけいいといえばいいが、これが終わったらもう次の心の支えが・・・
などと嘆くヒマがあったら、作品を少しでも作ったらどうなんだ。

2020年3月24日火曜日

おはよう!琉球放送一直線

毎朝5時に生島ヒロシの声で目覚める。
6時からの「おはよう一直線」というタイトルは他の追随を許さないセンスだと思っているが、5時からの「おはよう定食」もなかなかどうして。早起きシニアに向けたラジオ番組であるとは思うけれど、電車の中吊り(もしくは新聞の週刊誌の広告)のような硬軟おりまぜたニュースにひとつひとつツッコみを入れるヒロシ、長い沈黙ののちに大きなくしゃみをするヒロシ、ゲストに森永卓郎氏が出るたびに彼のものまねをするヒロシなど、時計がわりに聞いていたはずなのに気付けばすっかり好きになっていた。妙に発音のよい番組最後の「Thank You,and Good Luck!」を聞いたらキッチンのPCを立ち上げて今度は「森本毅郎・スタンバイ!」。これも時計がわりだったのに、玉鷲関が好きでニュースにきちんと怒るタケローやそれに対してニュースを分析して解説するゲスト、いつもひかえめでかわいらしいのに酒好きな一面がたまに覗く遠藤泰子さんのトリコになりこちらも毎朝の定番になった。
家を出るまでのこの一連の流れにたまに入るのが、Radikoのなぞのエリア判定による遠い地域のラジオ番組。これまでも北海道や長崎、愛知に栃木に千葉などあちこちの番組を聞いて朝から旅気分に浸ったものだが、この朝はついに沖縄へ。RKB・琉球放送の文字を見たときは労働を休んでしまおうかと思ったほど。
NAHAマラソンですっかりファンになった琉球銀行のラジオCMや小学生の作文、そしてなんといっても現地の天気予報を聞いてしばし気持ちは沖縄に飛んだ。
締切間近の作品が手つかずでもありマラソンの練習会もサボったのでさっさと帰るつもりが、思いのほか冷え込んでいたのでついつい「ニューねこ正」へインしてしまった晩。
体調不良の美人女将にかわって焼き鳥を焼く大将がメニューをにらむ私によかったら初鰹が少しだけあるから合い盛りにしようか、と提案。フンド氏ほどのかつお好きではないが、この晩のかつおは見た目も味も素晴らしかった。

ほぼ同時にカウンター席についたスリムランナー青年に、どうしたら休日にジョギングする気になるかについてレクチャーを受ける。まずは家を出ること、そしてお昼になにを食べようか・どこの銭湯に行こうかを考えてコースを決めること、この2点かなぁ、という意見に激しく同意。次回はこれでいこう。
先日は2時間かけてようやく家を出て、たった5km走って退散した。風が強くて、ということにしたがいったい誰に言いわけしているのか。
そして窓辺のこの犬はなぜ手拭いを巻いて寝ているのか。

2020年3月18日水曜日

飲ませてよもう少しだけ

この日のマラソン練習会は坂道練習で、いつもの赤坂ではなく六本木。どちらも坂道を上りきったところに学校がある。そういえば私の母校も坂の上にあって、3年間この坂を上ると大根脚になることから「大根坂」とよばれていたが、ここまでひどい坂ではなかった。

アフターで鯨飲するうちに、練習会を休む前のおのれの飲みっぷりを肌で思い出した。
あの頃は練習会の他に早朝も休日も走っていたし毎晩飲んだくれてはいなかった。今では練習会はサボるし早朝も休日も寝ているし酒量が増えたのみだ。

翌日は当然寝坊して東京駅までのショートカット徒歩通勤。駅のホームにあこがれのサンライズ出雲の回送電車が停車していたのでなめまわすように観察。いいなぁ、乗ってみたいなぁとコップが置かれた窓やハンガーを見てうっとり。
夜は未亡人友だちと約束していたいつもの酒場へ。
大テーブルで既に赤い顔をしていた未亡人友だちと会えなかった間の話をしているとお久しぶりねのプロ雀士登場。この酒場のホッピーはママがつくってくれるとても濃いものなので3杯までと決めているのだが、あれ、今夜はいくらでもイケちゃう、と調子に乗って正体不明に。
ずっとうしろ姿が見えていたスリムランナー青年がお会計で立ち上がったので手を振ると、愉しみにしていたウルトラマラソンがやはり中止になったとのこと。でもサンライズ出雲の旅はしてくるつもり、との言葉に今朝の光景がよみがえった。いいなぁ、愉しんできてください!と大声でさよなら。

前日に、酔った勢いでエントリーしたウルトラマラソンに道連れにしたラン友と、この大会も中止になっちゃったりしてね、と苦笑いしたことを思い出した。道連れにしようと目論んでいた別の友だちには高低差見た?こんなの無理だよ、と断られ、酔っていて見ていなかったとは言えず、また別のラン友には、コロナ募金にならないかなぁとさりげなく逃げられ、冷静に考えれば正気の沙汰ではないが酔っていたのだから仕方ない。

2020年3月16日月曜日

飲みすぎたのは

聴いていて涙がにじむ曲は、泣ける曲調のものではなくてカッコいい曲である場合が多い。
カッコいい大人がつくる曲にはもの悲しさが根底にあってなんともグッとくるので、歩いていると速度は上がるしついつい酒も進む。
日曜日の夜ならばここでしょうという酒場へ行かずに自分スペシャルのおつまみをつくって地元のワインを一本空けた。もう読んでいない本はないだろうと思っていた多作の作家の知らなかった本を発見して読みながら聴いた曲にじわりときた。
たまには家で飲むのも悪くないが飲み過ぎだ。
週末楽しみにしていたTV番組は、楽しみにしすぎて始まる前には既に酔っていた。友だちとキャーキャーLINEしながら見たその番組は体感時間10秒ほどで終わった。

それにしても酔っぱらってばかりの毎日だ。
先日会った友だちが6月のウルトラマラソンに出るというので話を聞いたら、押さえた宿が安いのだが部屋が余っているので遊びに来ないかと誘われた。美味しいお店も押さえていると聞いてお邪魔しようかなと思っていたところ、やはり酔って帰った後にうっかりその大会にエントリーしてしまった。遊びに行くだけじゃなかったのか自分・・・

2020年3月12日木曜日

今朝は北海道

最近はまともに東京のラジオを聞かせてくれていたRadikoだが、この朝は予感がしていた。女の勘は皆無だがこういう予感は的中するもので、この朝は北海道エリアに設定されていた。

北海道のラジオは、天気予報でセンチメートルの言葉が飛び交っていた。積雪量か。いっぺんに部屋が寒く感じられ、副鼻腔炎と花粉症のために香りが薄く感じられるコーヒーをすすった。
未踏の地であり行く予定も未定の地・北海道、行くなら最初は函館と決めている。函館に旅したあとにこのラジオを聞いたら、函館のどこを思い出すだろう。
月に一度の皇居ランと美味しいものを食べる会に登場。カラダが重くておしゃべりしながら1周プラス日比谷公園を1周だけ走ってあとは食べて飲んでビールを吹き出して大笑い。みなさん時差出勤やテレワークで憂さがたまっていたというがやっぱり楽しかった。

帰り道、iPodをシャッフルしたら30年ほど前によく聴いていた曲が立て続けにかかった。しんとした深い時間にしみじみ聴き入るゴンチチやORIGINAL LOVEはちっとも懐かしい気持ちにならないから不思議だ。