ラベル 銘菓両国のさんぽ道 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 銘菓両国のさんぽ道 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019年8月30日金曜日

素朴絵展と原田治展と友だちの展示と、あとなんだっけ

特にがんこなわけではないが、コーヒーなら「喫茶ニャーゴ」
新たな本を探すなら「オロロン書房」
勝負酒場なら「ニューねこ正」
(勝負ってなんだ)
傘を探すなら「しとしとぼっちゃん」
等々、決めごとがある。
どのお店も、歩いていて見つけた。
あてもなく歩く、ということをしなくなって久しい。歩かないと愉しいことは落ちていないのに。
音楽やラジオを聴きながら、あるいは長電話しながら歩くのも、景色が違って見えて面白いもの。
ブリブリでゴリゴリな曲に変わると気付けば肩で風切って歩いているし、遠く離れた友と話しているとたとえそこが駅ビルであっても、目の前に海が広がる。

久しぶりに予定のない土曜日、行きたかったところ全部に歩いて行きますか。
(まずは今晩飲みすぎないことが重要)

2019年7月25日木曜日

トンネルぬければ

ごく短いトンネルをくぐるのが好きだ。
向こうになにがあるのかわかる程度の短いトンネルをくぐる。
実家の近くにある、線路をまたぐ小さなトンネルが原点だ。
既に向こうがわが見えているにもかかわらず、このトンネルをくぐったらどんな景色が待っているのだろう、と思いを巡らせていた。
しかし高校生になってもまだそのことを考えていたのは、さすがにぼんやり者であったとあるとき気付いた。実際には電車に乗って何度もくぐっていたのに気付かなかったのも、まぬけであった。


残業でへとへとになって帰宅する途中、いつもの公園に提灯と櫓が取り付けられていた。
ここ何年か近所の盆踊りも見ていないし、会社近くのこのお祭りも見ていない。
なんだかんだで気ぜわしいけれど、愉しい用事ばかりなので、たまの残業もヨシ。
祭りの前の静けさは、たまらなく気分が昂揚する。

今年の夏はなんたってもう、水族館でくらげも見たし
かわうそやイルカショーだって見た。
夏の始まりとしては、これ以上ないのではないか。

しかもこの夏、行くところ・行きたいところ、急にいくつも決まった。
会いたかったひとに会うのも、ひとりで行きたい場所も、初めて挑戦することも準備が必要。それで悩むのも、また愉しい。
今年も、ねまちへいこう。
やることが山積みだから、それをなんとかしてからな。

2019年6月21日金曜日

競艶

尊敬する友に誘ってもらって行った、日比谷図書館での「アートになった猫たち展」。
特にひとつ、ぐっとくる作品があった。
その作品の作者・斎藤清氏の他の作品も見てみたくて調べてみると、以前行きたくて行きたくて思いつめていた会津のあの場所に、この方の美術館があることがわかった。
あの場所に行く理由ができた。




以前の1/3の酒量で酔って帰宅した晩のこと。
とうとうその時はやってきた。
毎朝毎晩、隣のくちなしとともに、ストーカーのように見張っていたジャスミンのつぼみが、ついにほころんでいた。
花が開いてきた。
この花、正式名称「エンジェルウィングジャスミン」は、普通のジャスミンより香りがやわらかくてみずみずしい。もちろん、くちなしほど香りの主張が強くない。
眠くてたまらなかったけれど、ストーカーとしては寝るわけにいかない。
春にスッコロボーズにしたら新芽が出なくなり、やりすぎたか、と反省して陽当たりのよい場所に移動したり欠かさず水を与えたりしたら、1ヶ月ほど前からぐんぐん新芽が伸びてきたのだ。もうかれこれ10年近い付き合いになるだろうか。
朝になったら、毎年見慣れた姿になっていた。
以前住んでいたマンション(至近距離)の管理人さんに、毎朝、植物のお世話の極意を聞いていてよかった。
徒歩出勤の途中で見る花壇では、同じ花は見かけたことがない。
こんなにすっきりとしたひかえめなジャスミンの香りも、嗅いだことがない。

2019年6月17日月曜日

おまえのような花 くちなし

尊敬する友と、二度めの角乗り練習に向かった。
雨上がりの青空のもと、今日は取材抜きの純粋な練習。
先日はようやく角材に立つところまでいったが、それ以上は進める状態ではなかった。

尊敬する友は、こういうの苦手なんだと言いながらも、初めてとは思えない速さで次々にクリアしてゆく。賢い人はコツをつかむのが早い。

陽射しが強く暑くてたまらなかったので、わざと角乗池に落ちちゃおうか、という考えが頭をよぎった。角乗保存会のみなさんの半分以上は、気持ちよさそうにドボンしていた。

一個送りという、角材を足で一回転させて立つというのを、この日はクリアすることができた。このままいけば、次回は三回転くらい連続でできるかも、と思ったがそうはイカのなんとやら。しばらくはマラソン大会などで参加できない。

昼酒についての考え方が一致している友とアルコール抜きのランチを終えて
次はプールへ。
時間がなくて、30分間取りつかれたかわうそのように泳ぎまくった。

帰り道、たまに会うかわいこちゃんに声をかけられる。
少し開いた家の玄関の戸から、つながれたかわいこちゃんが出てきて日陰で寝ていたのだ。顔見知り程度の仲だが、おさわりはOK。

ねこを充電したせいか、この晩も飲みに行く気になれず。
おもしろそうな本を見つけたので、本を読んで過ごすことにした夜。

本屋さんに教えてもらって急速に好きになった作家・田辺聖子さんが亡くなったのは数日前。好きなひとは生きていてくれるだけでいいのにな、と喪失感にうちひしがれた。


早く寝た翌朝、待ちかねていたくちなしの花が咲いた。
毎朝毎晩、ストーカーのように見張っていたのに、死角に1輪開いていた。

2019年5月24日金曜日

夢で逢えたよ

約束のある日々は過ぎて、さあ、今夜はジム!

・・・と思っていたのに、やっぱり
飲みに出かけてしまった。

乾杯したのは、ずっと前にご一緒した高齢のおじいちゃま。
青りんごサワーの好きな、陽気なかた。
そのあとに来た飲み友達とジムでの再会を約束して(この人は入会してからサウナしか利用していないらしい)たまに会うランナー青年とラン話。スリムなこの青年は、いつもさわやかにレモンサワーを飲んでいる。そして涼しい顔で、こないだ60㎞ほど走ってきました、などとのたまう。

ジムに行かなかった日の翌朝、ひさびさに早朝ランをキメようと、早い時間に目覚めた。
・・・なのに、やっぱり
ふつうの時間に家を出て、徒歩出勤。

まあ、いいでしょ。
自分のこういうだらしないところ、一周まわって嫌いじゃないぜ。



明け方に夢を見た。

どこかを走った帰り、バスにゆられて、なつかしいビルの辺りで降ろされた。
初めて勤めたOビルだ。戦前に建てられた古いビルで、今はもうない。
フンド氏がまだいるはず、とビルの入り口を探すもなかなか見つからなくて、なぜかアールデコな雑貨店に迷い込む。大きな犬が何匹も寝ている隙間に飛び降りて外へ出ると、仕事を終えて帰宅するフンド氏と遭遇。

そっちに行っちゃうんですか、と勤めていたころのように声をかけたら、フンド氏はおう、とこたえた。心の中では、すぐ行くから待ってて、と焦っていた。少ししてフンド氏からメールが来た。

好きにやんなさい

そのメールを見て、急ぐのをやめた。

2019年5月10日金曜日

文太のつぶやき

ひどいめに遭った。
大型連休だとかで帰ってきていたあいつは、ワシの駿足ハード散歩に付き合ってくれるいいやつだと思っていたのだが、とんでもないやつだった。


それは、あたたかい陽射しの降りそそぐ気持ちのよい朝だった。


前日の山登りと深酒にもかかわらず、あいつはワシを散歩に連れ出した。
思慮深いワシは、筋肉痛と二日酔いのあいつをおもんぱかって、とっておきのコースへ案内した。
そこに深くて流れの早い用水路があった。
あさはかなあいつは、そこへワシが飛びこむように仕向けたのだ。


ワシは川に入って水を飲みながら歩くのが好きだ。
ただしそれは浅い川にかぎる。
なぜならワシは、泳げないからだ。


おぼれそうになりながらも、必死に犬かきで応戦するワシを助けもせずに、あいつは、あの馬鹿は、あらぁと阿呆みたいにクチを開けて見ていたのだ。
その目はイエスタデイライスのように濁った目であった。
ほうほうのていで用水路から脱出したずぶぬれのワシは、放心状態でしばらく遠くを見ていた。
それをあの馬鹿は・・・
あのスットコドッコイは・・・



文太くんって泳げないんだねぇ、ショックで茫然としちゃって、などとおもしろおかしく触れ回りおった。
ワシのオトコの沽券が・・・
むろん、あいつは家族や同級生らにひどい!と責められたらしいがあたりまえだ。
あのようなバカたれライスは、ウン10年ぶりに行くと言っていた夏山登山で、けむりきのこでも踏んづければよいのだ。



※けむりきのことは、ほこりたけのこと。
踏んづけると、けむり(ほこり)が出るのです。
こんなおいしそうな姿はしていないし、もちろん食べることはできない。
大きくなる前の柿の実に、かたちが似てるかな。

2019年5月7日火曜日

目覚めても今日

連休明け、まだ暗いうちに目が醒めた。
ずいぶん早起きしたみたいだけれど、5時前くらいかな、と時計を見ると、なんとまだ24時前であった。

いったい何時に寝たのか自分。
もうそんな年ごろになってしまったのか自分。

しばらく眠れそうにないので、上着をひっかけて出かけることにする。
連休最終日は駅伝大会で、そうだ、その後に青空宴会で、モノも言えないほど飲んだのだった。約10日ぶりの真夜中の両国はなんだか新鮮であった。

眠れない夜はないけれど、二度寝できない夜ってのもあるんだな、と感心しつつ、ぶらぶら歩く。



1年ぶりに上京してきた友を囲んでの肉パーティから始まって、駅伝大会で終わった連休。毎日いろいろありすぎて、まさにリア充であった。

まったくクチをきかなかった同級生とは2度朝ランをし、同じくまったくクチをきかなかった別の同級生とともに山を登って走って下りて温泉につかって蕎麦をたぐったり。
さらにその晩は、保育園から中学校まで一緒だった同級生たちとも再会。
はたまた、高校生のときに隣のクラスだった、やはりクチをきいたことのなかった彼が選挙に出馬していたことも、なぜか隣で飲んでいたことも、とにかくシュールでしかなかった。

早く帰って寝なくては、と真夜中なのに素面で、実にへんてこな時間であった。

2019年4月18日木曜日

そば屋へ行くつもりじゃなかった

例によって深酒した翌朝、目覚めるととてもよい気分であった。
この時間なら軽く朝ジョグをキメられる。

しかし布団の中であれこれ考えているうちに、考えが変わった。
そうだ、あのおそば屋さんへ行こう。

今朝はいつもの「おはよう!商店」をやめて
朝ソバとしゃれこむのだ。


いそいそと「土俵そば」への道を急ぐ。
「土俵そば」は早朝からお店を開けており、フライト前の「はとエアライン」の機長や夜間飛行を終えた「こうもりエアライン」の機長、「はっしゃオーライ!」のタクシードライバーなどで、うす暗いうちからにぎわっている。
ハナニラやパンジー、エニシダでにぎやかな店先で店主にあいさつして、のれんをくぐる。
おそばを注文して、なぜ今朝はここにしようと思ったのかと考える。
久しぶりに行く大相撲五月場所が愉しみだからか。
先日、ジムで臥牙丸関のトレーニング姿に目を奪われたからか。
パンパンにつまったおいなりさんをながめながらおそばを食す。
おいなりさんの隣のおにぎりもはちきれんばかりに丸々としており、やはり臥牙丸関は大きかったな、と改めて思う。

いつもと少し違う道を歩く。
築100年をとうに超えた、以前からちょっと好きな建物は健在であったが、それにしてもあちこち変わったなぁときょろきょろして歩く。
通勤途中であることをうっかり忘れた、ある朝のはなし。

2019年3月19日火曜日

両国の恋人とオランダせんべい

あまり大きな声では言えないが、両国にはパッとしたおみやげがない。
国技館の焼鳥だって、そう簡単に手に入らない。
そこでつくられたのが「銘菓 両国のさんぽ道」であった。
ふつうのおまんじゅうと侮るなかれ。
見ためは地味でも、味には自信あり!
まるで両国のまちのよう。


続いて誕生したのが「銘菓 両国の恋人」
あまくないビスケットは、資生堂の例のアレを参考にしたとか、しないとか。
(本当は私があまいものが苦手なので、おまんじゅうで限界だったのだけど)
パッケージに へくそかずらをあしらっており、甘くないぜという姿勢を見せつけている(か?)。
くさいけど、可憐な花なんです。


先日の旅で連れていってもらった、オランダせんべいの工場。
うなぎの寝床なんてもんじゃないくらい細長いつくりで、めずらしい機械がつぎつぎにオランダせんべいを作り出していた。
普通の塩味のおせんべいでしょ、と一枚かじると、奥深い味に驚く。
それは、あの「つや姫」でつくられているから。
友は、試食のしすぎで夜遅くまで苦しいと唸っていた。

2019年1月8日火曜日

待ってろ今から本気出す

新年早々、自分にぴったりの曲がラジオから流れてきた。
(もちろん「両国のひと」ではない)
鼻息荒く、オラついた気分をさらにオラつかせる一曲。

ジャズを愉しむことができる年齢になったのだなぁ、と思っていたのは3年ほど前。
あれは一時の寄り道だったのね。


短い帰省であったが、幼なじみが例の場所に連れていってくれて
それは「すべすべ温泉 ねこぞの」という、立派なのかそうでないのかわからない名前の温泉なのであるが、ふたりの間では「ホストクラブ 天国」と呼んでいる。
「天国」へ続く細い山道を上がっていくと、雪の残る駐車場にナンバーワンホスト(犬)がにっこり座っており、どちらが彼を抱くかで幼なじみと争った。

ここが天国と呼ばれる所以は、とにかく不思議なお風呂とおいしいお料理・お酒。
それと、それらをつくるふたりの女性。
こんにちは、と扉を開けると、あら相撲の彼女、噂してたのよと迎えられた。



短い帰省であったが、文太くんの期待に応えるべくロング散歩へ。
両親にも同級生にも、文太がかわいそうだと責められたほどハードな散歩であった。
あの道とあの道がつながってる!と確認しながらの散歩は、なかなか楽しかった。
次はどこへ行こうかなぁ。


帰省の車中は、いねむりと少しの仕事。
あえて本は持たずに、攻撃的な曲を聴きながら、使っていなかった脳みそを使った。
やればできるじゃん、と、まだなにもできていない自分を少し見直す。
合宿への車中は、またもちょこっと仕事。
って、なんだこのまぬけな写真。


しかし
今から本気出す、って今まで本気出してなかったのか・・・

2018年10月24日水曜日

アガるとき

さて、と腰を上げようとしたら、ラジオから好きな曲が流れてきたとき。
上げかけた腰を下ろして、耳を傾ける、とか
横断歩道の信号が点滅を始めたとき。
走らなきゃ、と歩を早めたら、おもいのほか軽く体が動いた、とか
(毎度のことながら)飲みすぎてけだるい朝、なぜか早く目覚めたので軽くジョグをキメたとき。
マジックアワーの時間にあたって、あおさぎ先生にも会えた、とか
夢のなかで、もしくは夢うつつで、あのひとに会えた、とか。
小さなことだけど、アガるときってあるもの。



真夜中のひそひそ話。

かも:なんだか、些細なことばかりですよね
かまきり:あのひと、どれだけ不幸なんでしょうね

はえ:まあまあ、ある意味しあわせなんじゃないですか

やどかり:言えてる
アガるものは、さんぽ道に落ちている。
銘菓「両国のさんぽ道」は、ひとくちめからアガります。